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北斗による協奏曲
作:ミシシッピ



最終運動会計画〜異変


 ()(ろう)(こん)(ぱい)というのは、まさにこのことだろう。気温は28℃。僕の意見としては、いつ死んでもおかしくないほどのダメージを受けていた。
 「・・・もう・・限界近いぜ・・」
 「まったくだ。誰かオレンジのジュースでも買ってきてくれないもんかな。」
 俊の言う通りだった。とにかく喉が渇いてしょうがない僕たちは、喉が渇いたからといって、水道から出てくる熱い水だけは飲むわけにはいかなかった。口にすれば即『死』につながる事を僕たちは話し合うことなく、理解していた。
 「・・・・で、次はなんだっけ?」
 頭が上手くまわらない僕は、考えるのをめんどくさがって孝之に聞いた。
 「んー・・たしか、エイサー・・・だったと思う」
 「エイサーかぁ・・もう最後なのか・・」
 言われてみれば、最後のプログラムはエイサーをやって運動会の閉会式だった。なるほど。ゴールは目の前、ってことか。すると、明彦が景気よく
 「よっしゃ!気合入れて、最後の運動会、おもっきし楽しんでいこうぜ!」
 「「「おぉう!!!」」」
と、言った。 そして、僕たちはエイサーの衣装を取りに、体育館へ向かおうとしたそのときだった。

   ドサッッ
と、何かが倒れた音がした。振り返ると、さっきまで死に掛けていた孝之が後ろのほうで倒れていた。気になった。僕たちは孝之の方に戻ってきた。 
 「おーい。何倒れてんだよ。」
 「このタイミングで死んだフリなんて、絶対流行らんぞ。」
 どんなに俊と明彦がどんなに声をかけても、うつぶせに倒れてる孝之を軽く蹴飛ばしても、孝之はピクリとも、動かなかった。
 「おいおい。この団員ふざけてんのか?」
 「ははっ・・そうか・・・も・・な・・・・・」
 今、明彦と会話をしていた俊も、僕たちの目の前で、孝之の隣に倒れこんだ。
 「・・・甲斐・・これ一体どうなってんだ?」
 「ハッキリ言って、俺もわから・・・」
 それは言葉の途中だった。ほんの一瞬、僕の意識がなくなったような気がした。というより、『気絶』したのかもしれない。
 「どうした甲斐?まさか・・」
 「あぁ。多分だけど、コイツ等が倒れたのと、今俺がそうなる原因がわかった気がする。」
 だんだん消えていく意識の中、僕は明彦に伝えようとした。けど、全てを言える自信が無かった。
 「多分、俺たち3人は・・・」
 そこで張り詰めていた糸が切れたように、僕の意識も、ふっ、と無くなってしまった。僕は薄れ行く意識の中、明彦の声だけが耳に響いていた。












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