第三話:ギルド入門
「ここがプクリンのギルドだよ。」
カズキに案内されて、私は今ギルドという建物の前にいる。
探検隊になるには、このギルドに弟子入りして、一人前になるまで修業しなければならないらしい。
「でもなぁ〜、やっぱり怖い…」
「何言ってんの、探検隊になるんでしょ?」
「だ、だって入り口に近づくと足元からいきなり声が聞こえてくるんだよ。ヒナタは怖くないの?」
足元から声が聞こえるって…
私は入り口を見てみた。
入り口は鉄格子で閉じられている。その前には穴が開いていて、格子で落ちないようになっている。鉄格子の入り口は上に持ち上げて開けるみたいだ。
…なるほどね。
「カズキ、その声に自分のこと言われたでしょ。」
「えぇー!何でわかるの?」
「やっぱりね、おそらくそれは見張りの声、そこの格子で誰かを判断し、怪しいものでなければ中にいれる、そんなようなシステムだと思う。」
「…スゴいねヒナタ、そこまでわかるなんて…」
「それほどでもないわよ。さぁ、行きましょ?」
「うん。じゃあ僕が乗るね。」
カズキは格子の上に乗った。
「ポケモン発見!ポケモン発見!」
「誰の足形?誰の足形?」
「足形はヒノアラシ!足形はヒノアラシ!」
「ひぃ!…い、いや、ここは我慢しなくちゃ。」
そこまで驚かなくても…
「……よし!そばにもう一匹いるな?お前も乗れ。」
「はいはい。」
私は格子の上に乗った。
「ポケモン発見!ポケモン発見!」
「誰の足形?誰の足形?」
「足形は………多分フシギダネ!」
「なんだ多分って!?」
「だってここらじゃ見かけない足形なんだもん。」
「足形を見てどんなポケモンか判断するのがディグダ!お前の仕事だろ!」
「そんなこと言われても、わからないものはわからないよ〜!」
なんかもめてるみたいだけど、早く終わらないかな〜
「……待たせたな。」
ん?終わったかな?
「確かにこの辺でフシギダネは珍しいからな。まぁ、怪しいものではないようだし、入れ!」
前の入り口が、ガガガッ!と音を立てて開いた。
「うわぁ!びっくりした。」
「カズキってホント臆病ね。ほら、行くわよ。」
「あっ、待ってよ〜!」
私達は中に入った。
中には梯子があり、地下に通じていた。
降りてみると思ったより広く、いろんなポケモン達が集い、とても賑やかだった。
「わぁー!ここがプクリンのギルドかぁー!」
「おい!」
カズキがはしゃいでいると、後ろから声をかけられた。
「さっき入って来たのはお前達だな?」
「は、はい!」
「私はぺラップ♪ここらでは一番の情報通であり、親方様の一番弟子だ♪勧誘やアンケートならお断わりだから、帰ってくれ。」
一瞬呆気にとられた。だがすぐに言い返す。
「ち、違うよ!僕達探検隊になりたくて来たんだよ!」
「なんだって!?」
賑やかだったギルド内が、一気に静かになった。
ペラップは後ろを向いて何か小声でブツブツ言っている。
「まったく珍しい子だよ。こんな修業は耐えられないって、脱走する弟子だっているのに……」
「…あ、あのペラップ、さん?」
「ハッ!?いやいやいやいやいやいやいやいや!!な、何でもないよ!」
…今明らかに動揺したよね?本当に大丈夫かな?
「なんだ、探検隊になりたいならそう言ってくれなきゃー♪フッフッフッフ♪」
「な、なんか急に態度が変わったね。」
「まぁいいんじゃないの?探検隊になれれば。」
「さっチーム登録はこっちだよ♪ついてきて♪」
ペラップはさらに地下に降りていった。
私達は一度顔を見合わせ後を追った。
「地下二階は主に弟子たちが働く場所だ。」
「わぁー!ここ地下なのに外が見えるよ!」
ペラップが説明してるのに、カズキははしゃいでいる。
「いちいちはしゃぐんじゃないよ!」
「ひぃ!」
あっ、怒られた。
「このギルドは崖の上に建っている、だから外が見えるんだよ。」
「へぇ〜」
「さぁ、ここが親方様の部屋だ。くれぐれも失礼の無いようにな。」
ペラップは翼でドアをノックした。
「親方様、ペラップです♪入ります。」
ペラップが先に入り、私達が続く。
中には色々なものが無造作に置いてあり、中にはどう見ても貴重な物もあった。
とても綺麗とは言えないその部屋の奥に、ウサギのような長い耳を持った、ピンク色のポケモン―プクリンはいた。
「親方様、こちらが新しく弟子入りを希望している者達です。」
「…………」
プクリンは後ろを向いて黙っている。
声を掛けようにも、何も言わないプクリンを前に言葉が出なかった。
「お、親方様?」
「…………」
ペラップが恐る恐る声をかけるが返答が無い。
またしばらく沈黙が続くと思ったその時!
「……やあ!」
「「「!!」」」
プクリンが急に振り返った。
「僕プクリン!このギルドの親方だよ。君達探検隊になりたいんでしょ?一緒に頑張ろうね!」
……なんというかその……ホントに親方?って思った。
親方って言うくらいだからとても怖いのかと思っていたが、むしろとても友好的だった。
「それじゃあチーム名を教えてくれる?」
「え?チーム名?」
「そう、探検隊ならチーム名を決めなきゃね。」
「チーム名か……ヒナタは何がいい?」
何で私に振るのよ。
でもチーム名か…その時ふとある言葉が浮かんだ。
「リリーフ……」
「え?」
「不安や苦痛を取り除くって意味、そんなふうになれたらって願いをこめて、どうかな?」
「リリーフか……うん、いいね!気に入ったよ!僕達は探検隊、チームリリーフだ!」
良かった気に入ってくれて。
「決まったみたいだね。それじゃあチームを登録するよ。
登録♪登録♪みんな登録……たあーっ!!」
耳をつんざく叫びと共に部屋が光に包まれた!
「登録完了だよ。」
あれが登録!?凄く耳が痛いんですけど!
「それじゃあ記念にこれをあげるよ。」
そう言って大きめの箱を前に置いた。
「これは?」
「これはポケモン探検隊キットだよ。開けてみて。」
カズキは箱を開けてみた。
中には、バッジ、地図、そして茶色いバッグが入っていた。
「説明するよ。まず探検隊バッジ、これは探検隊の証だから、絶対になくさないでね。次に不思議な地図、各地のダンジョンの地図だよ。最後に探検隊バッグ、ダンジョンとかで拾った道具をしまえるよ。普通のバッグよりたくさん入るんだよ。」
便利なものがたくさんある。うまく使わなくちゃね!
「じゃあ、これから頑張ってね。リリーフ!」
「はい!頑張ろうねヒナタ!」
「うん!」
これからどうなるかなんてわからない。けれど、ヒナタ達は確実に一歩を踏み出した。
ヒナタ
「今回は前みたいなヘマやらなかった?」
一応は、でも文章が浮かばなくて……
ヒナタ
「頑張ってよ?応援してるから。」
ありがとう。…ところでカズキは?
ヒナタ
「寝てるわ。今度誘ってみようか?」
ではお願いします。それでは!
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