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村人転生~最強のスローライフ 作者:タカハシあん
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550 スルー拳、破れたり

「では、改造を始める」

 なんかショ〇カーコントが始まったが、オレはウルトラ派。興味なしと焼き芋に手を伸ばした。

「お、焼き芋ウメーな」

 オレはそんなに好きってほどじゃなかったが、あいつは大好きで、よく食ったもんだ。

「……もっててやるか……」

 今でも好きかどうかはわからんが、食えなきゃ居候さんが食うだろう。この甘さなら。

 しみじみと焼き芋を食っていると、カーレント嬢がこちらを見ていた。なんだい?

「いえ。随分と優しい笑みを浮かべていたものだから」

「まあ、人に歴史ありだ」

 前世のことだがよ。

 アレなカーレント嬢だが、空気は読めるようで、それ以上は突っ込んでくることはなかった。

「……そう言や、公爵どのはどうしたい?」

 定期的に来るが、決まった日にちは決めてねーし、会えるときが会うとき。会えなきゃまた今度がオレたちの関係だ。

 ……まあ、オレの出会い運にハズレはねーから、ちゃんと会えるんだがな……。

「父なら帝国に帰るとは言ってましたが、今どこにいるかはわかりません」

「んじゃ、カーレント嬢はどうやって帰るんだ?」

 つーか、あなた、帰らなくてエエんかい?

「クラーマに送ってもらいます」

 クラーマ? 誰だそれ? なんか聞いたような気もしないではないが……まあイイや。そのうちわかんだろう。

「ふ~ん。で、いつ帰るんだ?」

「そうですね。あとは製本して、印刷すればよろしいので、五日くらいでしょうか?」

 なにやら計画がバッチリと頭に入ってるようですが、あなた、巫女と違うかい? もう職業が変わってんじゃん!

「あ、うん、そう。それはよかったな」

 なにがよかったかオレにもわからんが、ここはテキトーに流しておこう。うん。

「でよ、帰ったら帝都にある公爵どのの別邸を借りたいと伝えてくんねーか。多分、夏頃に帝都に行くからよ。あ、人はこちらで用意するから世話するヤツはいらねーから」

 確か、公爵どのの別邸が幾つかあると聞いたことがある。拠点造りからだど時間がかかってしょうがねーんだよな。

「わかりました。そう伝えておきます。連絡はスマッグで行いますね」

「通じるんかい?」

「エリナ様の話では、そろそろ通話可能だそうです」

 その行動力をジオフロント計画に使えや、腐れダンジョンマスターがっ!

「完成でござる!」

 と、シ〇ッカーコントが終了したようだ。

 炬燵から出て、手術台に拘束されるカバを見下ろす。

「……なにがどう変わったんだ……?」

「あれ? このセットに突っ込みはなしでござるか!?」

 ねーな。始まる前にスルー拳、三百倍を発動してたからよ。

「で、なにがどう変わったんだ?」

「ヴィどのの突っ込みが欲しいでござる……」

 四つん這いになる腐れダンジョンマスター。メンドクセーな、もう!

「よくわからないけど、突っ込んでやりなさいよ。いじけてるわよ」

「ベーさま、お願いします」

 なんの無茶振りだよ。なんて突っ込んでイイかわかんねーわ!

「で、ないがどう変わったんだ? 死神博士」

 仮面はよー知らんが、そんな博士がいたいたとは記憶してる。それが限界なんで許してください。

「フッフッフ。カバ子さんを四段階に変身できるようにしたのじゃ」

 え? もしかして、このコントに参加しろって言ってんの!? あと、プリッつあん。その期待に満ちた目でオレを見ないでください。参加しませんので。

「って言うか、ショッ〇ー関係なくない?」

「はい。ないでござるな。ノリと勢いでやっただけでござる」

 ハイ、まだスルー拳三百倍は発動中なので、なんとも思いマセーン!

「……う、うぅぅ……」

 と、カバ子さんが目覚めた。

「つーか、リリーをいつの間に部下にしたんだ?」

 手術台が現れた時点でスルー拳三百倍を発動したから、なにが起こったか見てねーのだ。

「拙者より弱ければ強制的に部下にできるでござる。あ、ヴィどのはまったく効かなかったので安心めされよ」

 ウン。なに一つ安心する要素はないよね、それ。

「……わ、わたし、いったい……?」

 拘束が解除され、頭が痛そうにして上半身を起こした。器用な。

「カバ子よ。あなたを人に変身できるようにしました。わかりますね。あなたの中にある姿が……」

「変身? 人に? あ、わかる! これがわたしなの!?」

 なにやら歓喜するカバ子さん。なんなのいったい?

「あなたが思う姿に変身してみなさい」

「はい、お姉様!」

 はあ? お姉様?

「第四形態、変身!」

 と、カバ子さんがキラキラ光り出し、全身を包んだ。

 光りが弾けると、そこに……不思議な世界に迷い込んだ、某アリスさんがいた。はい?

「第四形態が好みでござるか。少女趣味なカバ子さんでござるな」

 本当になんと言ってイイのかわからない。つーか、もう心を塞いでしまいてーよ、畜生がっ!

「あ、ちなみに第一形態は、フライングカバで、第二形態は、四足歩行カバ、第三形態は、カバ耳っ娘でごさる」

 第二から第三の間に百くらいは入りそうだし、第四のチョイスが意味不明。つーか、ほぼ一択の形態だよね、それ。

 スルー拳を四百倍にして沈黙を守る。

「これが、わたし。本当のわたしなのね!」

 どこからか現れた姿見の鏡に映る自分に酔いしれる不思議な世界に行った、某アリス似のリリー。

 ……いや、変身って言ってるじゃん……。

 スルー拳、破れたり!

 
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