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村人転生~最強のスローライフ 作者:タカハシあん
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536 クレイン湖

 陽当たり山の頂上に来ると、黒髪の乙女さんとお仲間さんたちが一列に並んで待っていた。

 体を小さくさせて黒髪の乙女さんの前に立つ。

「ワリーな、呼び出したりして」

「いえ、ベー様のお役に立つのが我々の役目、遠慮なくお使いくださいませ!」

 そんなオレの都合(主にベピュタ建造計画的な)で助けたことなんだから、そんな恩に着ることもねーんだが、まあ、竜機は何機か欲しかった。ここはありがたく利用させていただきます。

「なら、さっそく使わせてもらうわ。竜機に乗せてくれ」

 竜機に乗ったことはねーが、二人乗りなのは知っている。

「わかりました。では、わたしのアイゼンにお乗りください」

 竜機に名前とかついてんだ。それとも機種名かな?

 黒髪の乙女さんの指示に従い竜機に搭乗する。

 竜機の座席は、なにかの革で作られ、計器やボタンが並んでいた。

「ベー様。危険ですので不用意に周りには触らないでください。この帯で体を固定しますが、竜機は動きが激しいのでこの取っ手をつかんで堪えてください」

 言われたように帯――シートベルトをして両脇にある取っ手をつかんだ。ついでに結界を纏った。

「では、発進します」

「あいよ」

 竜機は、垂直離陸が可能な生物兵器なので轟音を立てながら垂直に上昇し、イイ感じになったところで前進した。

 ……やっぱりメルヘン機より動きが荒いな……。

 まあ、あっちはコンピューター制御されたアニメな兵器。ファンタジーな兵器と比べたらワリーか。

「ベー様。どちらに向かいますか?」

 意外と防音が利いているようで、普通に声が届いた。

「えーと、内陸に湖があるのわかるかい?」

 方位磁石的なもんがねーので、東西南北で指示ができん。つーか、どうやって方位を確認してんだ、これ?

「はい。この辺の地形は覚えましたのでわかります。我々は便宜上、クレイン湖と呼んでおります」

「なら、これからクレイン湖でイイわ。そこに向かってくれ」

「え、あの、よろしいのですか? 我々が勝手につけて……」

 戸惑いの声をあげる黒髪の乙女さん。

「構わんよ。別に名なんてつけてなかったし、なんでもイイよ」

 それに、クレイン湖、なかなかイイ名じゃねーか。オレは気に入ったぜ。

「わ、わかりました。では、正式にクレイン湖と呼称します」

「あいよ。あ、何機かここに待機させてくれるか。飛空船が上がって来たらクレイン湖に案内してくれ。残りは途中の警戒。渡り竜、まあ、ここら辺を飛ぶものが来たら極力回避して、オレに連絡してくれ。決して攻撃するなよ。そう厳命してくれ」

「わかりました。厳命します」

 通信機的なものがあるようで、周りの竜機と本部(?)に連絡を飛ばした。

「黒髪の乙女さん。んじゃ、クレイン湖へ行ってくれ」

「あ、はい。では、行きます!」

 ゴーと竜機のエンジン(?)が唸り、体が座席に押しつけられた。

 結界を調整して重力をなくす。が、クレイン湖とは目と鼻の先。直ぐに着いてしまった。

「クレイン湖の上をゆっくり旋回したあと、あそこの開けた場所に降りてくれ」

 その指示に従い、竜機が動くと、クレイン湖に住んでいるルンタが水面から顔を出した。

 ルンタの目は、人のように見えている訳じゃなく、熱で、体温で認識している。まあ、他にもよくわからん器官でも見ているようで、竜機に乗っていてもオレがわかるらしい。

 嬉しそうに体をくねらせ、竜機を追いかけている。

「ベー様、あれはなんなのですか?」

「水妖蛇のルンタでオレの家族。そして、クレイン湖の主だよ。まあ、降りたら紹介するよ」

 小人族が住む世界に蛇はいないので、ルンタの姿に戸惑っているようだ。まあ、話せばカワイイヤツだとわかるだろうよ。

 竜機が指示した場所に着陸。体を大きくさせながら大地に下りた。

「ベー、なにそれ~? エサ?」

「エサじゃないよ。乗り物さ」

「乗り物? でも、美味しそうな熱がするよ?」

 ルンタは魚か(ゴブリン)を食う生き物だが、ルンタの食はまだ謎に満ちている。つーか、熱で旨いとかわかるんか?

「エサじゃないから食うなよ。今度、活きのイイゴブリンを持ってくるからよ」

「わかった~!」

 そんな素直なお前がカワイイよ。

「それとな、ルンタ。ここにいっぱい人を連れてくるから仲良くしてくれな。あと、飛空船を沢山下ろすから陸に上がっててくれ」

「? よくわかんないけど、わかった~」

「ありがとな。あ、そー言や、こないだ連れてきたダルマっちゃん――丸い体をしたヤツら、湖に来るか?」

「うん。リテンが遊びに来るよ~」

 リテン? 誰だっけ? まあ、ダルマっちゃんらの誰かだろう。

「なら、そのリテンを呼んで来てくれるか。ベーが会いたいからってよ」

 ダルマっちゃんらにも話を通しておかんとならんしな。

「わかった~。呼んでくる~」

「頼むわ~」

 ダルマっちゃんらがいる場所へと向かうルンタを見送る。

「よし。黒髪の乙女さん。また港に運んでくれや。あっちの様子も気になるしな」

 あと、先生の船も片付けんとならん。あ、聖女ももらわんとな。

 体を小さくしながら竜機に乗り込み、港へとんぼ返りした。
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