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村人転生~最強のスローライフ 作者:タカハシあん
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535/988

535 船団員

 港に来ると、こんなにいたんかいと突っ込みたいくらい開拓民がいた。

「……なんと言うか、別世界に来たようだな……」

 別な世界から転生してきた者としてはコメントに困るが、親父殿の常識が守られることを切に願うよ。

「ベー様!」

「おう、アダガさん。無理言ってワリーな」

 見た感じ、二百人はいるだろう開拓民を纏めるなんて一苦労どころじゃねー。少々覇気がないところを鑑みても寝る間も惜しんでのことだろうよ。

「いえ。代価が代価ですからね、無理の一つや二つ、なんでもありませんよ」

「働き者だな、アダガさんは」

 オレには真似できんよ。

「商人としてこれとない褒め言葉です。それで、どうするのですか? 一応、旅仕度はさせておりますが」

「ああ、説明してなかったな。あ、アダガさんにもこれを渡しておくよ」

 ポケットから携帯電話――じゃなく、スマッグを取り出して渡した。

 説明しよう。これはエリナが大量に生み出し、タケルの潜水艦で改造されたものである。以上!

 え、それだけ? って突っ込みはノーサンキューだ。オレにはそれで充分。気にしな~いである。

「これは?」

「ドレミ。アダガさんに説明を。オレは博士(ドクター)のところに行くからよ」

 猫型ドレミがはいと返事すると、胴体から小さいメイド型ドレミが浮かび上がってきた。

 もはや超絶で超力な万能生命体に不可能はなし。もうなんの感情も湧いてこねーよ。

「初めまして、アダガ様。茶がご説明致します」

 やっぱ色が名前になったんだ~とか思いながら、研究所へと向かった。

 研究所につくと、ここも人でごった返していた。

「ベー様、いらっしゃいませ」

 受付のねーちゃんが横から現れた。

「おう。博士(ドクター)はいるかい?」

 まあ、いるのはわかってはいるが、受付の仕事をさせないのもワリーからな、これは客としての礼儀だ。

「はい。こちらに」

 と、受付のねーちゃんに案内されたのは応接室(的な)で、元小人族であろう、七人の初老のおっちゃんと元軍人であろう中年男性がいた。

「待たせた」

「そう思うなら連絡しな。なんのためのこれだい」

 カブキねーちゃんがスマッグを突き出した。

 いつの間に? との突っ込みに答えよう。

 オレが知らんうちにドレミが配ったんだとよ。以上!

「ワリーワリー。どうも使い慣れなくてな。でも、よくわかったな」

 テーブルの上に置かれたコーヒーの湯気からして長時間いたって感じはしねーが。

「ドレミって子が連絡してくれたのよ」

 ハイ、ドレミですから不思議はありませんね。

 ありがとうなと、ドレミの頭を撫でてやる。褒めることが最大の幸せなんだとよ、スライムって。あ、突っ込みはノーサンキューでお願いしますぜ。

「で、こちらさんらが頼んでいた船団員の代表かい?」

 と、席についていた初老のおっちゃんらと元軍人であろう中年男性が立ち上がり、代表と思われる、白髭を生やしたおっちゃんが、オレの前に出て来た。

「初めまして。船団の代表、オンガ・ブロザムと申します。今日よりベー様の元で働かせていただきます」

 このおっちゃんも元軍人のようで、ドウ・ゲン式の敬礼――右の拳を胸につけた。

「まあ、知ってはいるだろうが、礼儀として名を言っておく。オレは、ヴィベルファクフィニー・ゼルフィングだ。一応、オレがあんたらを雇う形になるが、あんたらを指揮する人は別にいる。なんで、細かいことはその人と決めてもらいたい。近い内に紹介できると思うんでよ」

 ある程度、船団としての形は整えてくれとは言ってあるが、この船団を纏めるのは婦人だ。婦人のやりたいように任せる方がイイだろう。

「畏まりました」

「それと、開拓民を運んだあと、四日ほど飛行訓練に出る。まあ、あんたらには不要だろうが、魔族の者を飛空船乗りとして育てたい。ワリーがそいつらの教官となってくれ。臨時に手当てを出すからよ」

 婦人に五日くらい遅れるとメールで伝えて承諾は得ている。

 なぜにメール? との問いに答えよう。

 メールできるようにしてくださいとドレミに言われてやったんです。以上!

「畏まりました。では、そのように整えます」

「ワリーな、無理言って」

「いえ。我らは軍を引退し、お荷物になっていた身。こうしてまた空に出ることができるのです。ベー様には感謝しかありません。どうか、我らをお使いくださいませ」

 前世を含め、引退したあとの心境など想像もできんが、世の中には仕事が生き甲斐ってヤツもいるし、生涯現役でいたいヤツもいる。まあ、働きたいと言うなら働いてもらうさ。

「まあ、よろしく頼むわ」

 そんなオレの軽い言葉に、船団の代表らが敬礼で応えた。

「んじゃ、開拓民を乗せるんで、一隻ずつ桟橋につけてくれ。人数とかは任せるんでよ」

「はっ! 仰せのままに」

 なんとも仰々しいが、そのうち婦人色に染まるだろうよ。

 船団の代表らが応接室(的な)を出て行ってから、ドレミを見る。

「アガダさんに、桟橋に行くように伝えてくれ」

「はい。伝えました」

 即答するドレミさん。オレ、スマッグいらねんじゃね?

「おっと。黒髪の乙女さんにも連絡しねーとな」

 ペンダントに魔力を込め、陽当たり山の頂上に来るように連絡した。

 黒髪の乙女さんが率いる竜機隊も船団の一員だからな。
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