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村人転生~最強のスローライフ 作者:タカハシあん
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534 ごあんな~い!

「朝から飛竜の血を飲むとか、まさに贅沢だな!」

 朝食後、コーヒーを一杯飲んでる横で毒々しい血を飲む我が先生。ちょっと生臭いんですけど……。

 食文化(?)が違うので、朝食はドールハウスの食堂でいただいている。

 食卓にはオレと先生、そして、マジカルな方法でメイドにチェンジしたドレミさん。下僕な狼の獣人とフランケンなメイド(?)は壁の花となっていた。

 あん? プリッつあんはだと? 

「生臭いからわたし、パスね~」

 とか言って家族と楽しい朝食をいただいているよ。あの腐れメルヘンめ、いつか血の池に沈めたる!

「そー言や先生。ここまでどうやって来たんだ?」

 血生臭ささが充満していて食欲はなし。コーヒーで誤魔化しているのだが、さすがにコーヒーだけでは勝てなくなってきた。会話でもして気を紛らわそう。どうやって来たかも気になってたしよ。

「船で来たよ」

「船? って、港にあったやつか?」

 なんか一隻、やけに毒々しい船があったなと思ったらアレか。アガダさん関係だろうと軽く流したよ……。

「船なんて持ってたっけ?」

 先生、うちに来るときはワイバーンに乗ってくるのだ。まあ、フランケン的なものですがね。

「バカな魔王から奪った。あれもお前にやるよ。好きにせい」

「あいよ」

 どうせ処分してくれ的なんだろうと軽く返事しておく。

「マスター緑から連絡です。外に人が集まっているのでお越しくださいとのことです」

 緑? なんだ……あ、ドレミ隊の名前な。色で区別したっけ。って、それ、名前になってたの!?

 いつの間にと思わなくはないが、まあ、どれもドレミ。気にするなだ。

「あいよ。先生、そろそろ行くぞ」

「なんだい、もう行くのかい。清々しい朝なんだ、ゆっくりさせてくれ」

「そう言うのは清く正しく生きてる者が言ってイイセリフだ。ほれ、行くぞ」

 先生の襟首をつかみ、ドールハウスから引っ張り出した。文句は聞かぬです。

 外に出ると、青年団と魔族の集団、カイナ、親父殿、そして、あんちゃんがいた。

「遅いぞ。朝食後とお前が言ったんだろうが」

「ワリーワリー。つーか、あんちゃんも行くのか?」

 港はイイのか? 大繁盛してるとカイナから聞いたが。

「町を造るんだろう? なら、店は必要だろうが」

 なんでも魔族の従業員を十六人も雇ったとかで、その対応として支店を出すんだとよ。まったく、商機にさといあんちゃんだよ。

「まあ、勝手にしな。ただし、店はあんちゃんでなんとかしろよ。オレは先生のことで手一杯なんでな」

 なんでもかんでもオレがやっていたら住む者のためにならん。自分の住み家は自分らの力で築け上げろ、だ。

「わかってるよ。開拓経験も身につけておかんとこれから大変だからな」

 ほんと、商人の鏡だよ、あんちゃんは。

「あんたらも町に住むのかい?」

 青年団の代表……だと思うあんちゃんに声をかけた。

「ああ。そこが建国の拠点となると聞いたので、我らも行くことにした」

「そうかい。なら、あんちゃんらが町を統治しろ。やり方は任せる。ただし、あんたらが使えねーと判断したら躊躇なく切るからな。よく心に刻んでおけ」

「ああ。この数十日でよくわかった。あなたに恥じるようなことはしない」

「なら、なにも言わんよ。とは言え、無一文では厳しいだろう。当座の金だ。そこの商人から必要なものを仕入れろ。これもただし、だが、いずれ町が落ち着いて収入が出たら返してもらうぞ」

 甘いと言われたら甘いんだろうが、オレ流のケジメであり、青年団への試験。この意図をよく考えて行動しろや。

「……わかった。その約束、必ず守ろう……」

 金貨が詰まった鞄を四つ、青年団に渡した。

「そんで、親父殿も行くのか?」

 村の仕事はイイのかい?

「さすがにこれだけの魔族がいるとなると、村の者も穏やかではいられんのでな、村長殿に監視を頼まれたんだよ」

 なるほど。さすが村長。よくわかっている。元A級冒険者が動いてくれたとなれば村に顔向けが立つし、外聞的にも言い訳にもなる。

「ワリーな、親父殿」

 とは言え、オレの勝手に巻き込んだことには謝っておかんとな。

「お前の親になると決めたときから覚悟はしている。好きにやれ」

 まったく、親父殿には頭が下がるよ。マジカッコイイぜ、オレの親父はよ。

「ありがとな。んじゃ、頼むわ」

 親に頼るのも子供の甲斐性。素直に頼らせてもらいます。

「先生。これも聞くの忘れてたが、荷物はあるのか?」

 一応、先生にも収納鞄は幾つか渡してあるし、下僕さんたちが持っているのもわかるが、先生の家、確かお城って話だよな。なんかデカいと聞いた記憶はあるんだが。

「ん? ああ、そう言えば船に積んだままだったな。悪いが船によってくれるか? 聖女も一緒なんでな」

「あいよ」

 どっちにしろ港には行くし、だろうとは思ったよ。

「ては――」

 昨日、カイナーズホームで買ったご案内旗(添乗員が持つアレ)を出した。

 何度も言うが、オレは形から入る男なのだ。ハイ、突っ込みはノーサンキューだよ。

「開拓民、ごあんな~い!」

 ハイ、これも突っ込みはノーサンキューだぜい。
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