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村人転生~最強のスローライフ 作者:タカハシあん
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519 ドリームチーム

 心に負った傷をコーヒーと言う名の安らぎで癒していると、トータたちがやって来た。

「あんちゃん、なに?」

「ちょっと待ってろ。もう片方も呼んであるからよ」

 サプルにお願いしてコーヒー牛乳(毛長牛の乳で作ってみました)とエリナからもらったサツマイモを蒸かしたものを出してもらった。

「って、チャコたちは食えんのか?」

 食事のときら水だけ飲んでたが。

「食べられないわよ。花人だもん」

 やっぱり。そーゆーとこはメルヘンだよな。

「そー言や、聞くの忘れてたが、冒険者になれたのか? まあ、冒険には行ってるみたいだがよ」

「そう言えば、あたしも忘れてたわね。ありがとね、お陰様で冒険者になれたわ」

 見詰め合うオレたち。

「……なんだろうな。どうもチャコとは他人って感じがしねーんだよな」

「奇遇ね。あたしもよ。前世じゃ兄弟だったのかしらね?」

 ニヤリと笑うチャコにオレもニヤリと返した。

「ふふ。かもな」

 なんて転生者ジョークを交わしながらおしゃべりしてると、チャコの前になんか七インチくらいの画面ぽいものが現れた。

「ちょっとごめんなさいね」

 画面の向こうからチャコが断りを入れると、画面を指で押した。

「おっ、ついに出たわね」

 画面を見るチャコが歓喜の声を上げると、トータやガブ、あと誰かさんも画面を覗き込んだ。

 オレもつられて画面を覗くと、なんか銀色の竜が映っていた。なんだいこりゃ?

「銀竜姫よ」

 銀竜姫(ぎんりゅうき)

「って、どっかで聞いたな、それ?」

 どこでだったっけ? 最近じゃねーのはわかるんだがな。

「クライム山脈にいる竜よ」

「あ、ああ、あれな。つーか、いたんだ。てっきりお伽噺かと思ってたよ」

 思い出した思い出した。昔、オババから聞いたんだった。

「でも、なんで銀竜姫を? 討伐依頼でも出てたのか?」

 確か、銀竜姫って千年とか万年生きてるって話じゃなかったっけ? しかも、魔王級に強くて幾つもの国を滅ぼしたって聞いたぜ。まあ、お伽噺だろうからどうせ盛ってんだろうと思ってたがよ。

「こんな田舎のギルドが依頼する訳ないでしょう。帝国に行ったとき依頼書が貼ってあったから偵察機を出してたのよ」

 いろいろ突っ込みどころはあるが、チャコなら可能と思うので軽く流した。

「ふ~ん。まあ、クライム山脈は帝国領だしな。で、なんなん訳?」

「銀竜姫の鱗で盾を作ろうと思ってね」

 盾? また不思議なもんを求めんな。

 トータは忍者刀(オレ製で結界を纏わせてあるから下手な聖剣より切れ味も強度もある)だし、ガブは二刀流。誰かさんは銃。チャコはなんでもあり。無用の長物だろう、お前たちにはよ。

「まあ、盾と言っても飾りよ。あたしたち、『グロリオサ』のシンボルマークにしようと思ってね」

 グロリオサ? シンボルマーク? ってことはパーティー名か?

「……そりゃまた、ユニークな名前をつけたな。トータたちは、それでイイのか?」

 多分、チャコの言い様からして前世の言葉から取ったんだろうが、グロリオサなんていわれても理解されねーぞ。

「それでイイ」

「おらも構わねーだよ」

「問題ないわ」

 どうやら異議なし、ってことらしい。

「まあ、なんか知らんが、ドリームチームって感じだな、お前らって」

 思ったまま、テキトーに口にしたが、あながち間違ってもいねーような気がするな。

 チャコはいろいろはっちゃけてはいるが、こいつは結構曲者だし、自分と言うものをしっかりと持っている。なにより生きてることを楽しんでいる。

 こーゆーヤツは無茶はするが無謀はしねー。必ず生き残れる道を考える。リーダーとしては適任だ。

 トータは戦闘、魔術、斥候とオールマイティーにこなす。

 ガブは、まあ、まだまだだが、こいつの性格はムードメーカーとして役に立つ。

 誰かさんもある意味オールマイティー。前衛でも後衛でも立ち回れる。

 あともう一つ、ストッパー的ヤツがいたら無敵になりそうだが、今のままでも充分やってけるだろう。

「ドリームチームか。まあ、そうかもね」

 まんざらでもなさそうな笑うグロリオサ。チームと言うよりは家族って感じだな。

「まあ、死なない楽しめや」

「了解。死なないように楽しむわ」

 無邪気に笑うチャコ。本当に他人って気がしねーよ。

「でも、帝国まで行くって、どうしてんだ? 飛空船でも三、四日はかかるだろうに」

 近いようで遠いトコ。ルククですら二日はかかるぞ。まあ、裏技がないではないがよ。

「移動呪文でひとっ飛びよ。まあ、一度は行かないとダメだけどね」

「そりゃ、便利なこった。オレも欲しいぜ、そんな呪文をよ」

 ゆっくり旅をするのもイイが、買い出しとかには素早く行けんのは便利だよな。

「なら、これをあげるわ」

 と、テーブルの上になんかの羽根が何十枚と現れた。

「あれやこれやで名前は言えないけど、一度行ったことがあるところに行けるアイテムよ。あたしには不要だし」

「……そ、そうかい……」

 本当にあれやこれやで言えねーもんだが、ここはありがたくもらっておいた。

 何十もの羽根を収納鞄に入れていると、すっきりさっぱりした勇者ちゃんが、ダークエルフのメイドたちに連行されて来た。

 さて。勇者の教育と行きますか。
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