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村人転生~最強のスローライフ 作者:タカハシあん
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511/992

511 よりよい仕事をいたしましょう

 扉が開くと、なにやらホテルのホールのような光景が広がっていた。

「な、なんだいこりゃ?」

 来るとこ間違えたかと、辺りを見回してたら髪も肌も白いねーちゃんが、奥から出て来た。え、誰?

「いらっしゃいませ。ベー様でしょうか?」

「あ、ああ。そーだが、ここ、博士(ドクター)とカブキねーちゃんの研究所だよな?」

 あ、なんて研究所だか忘れた。

 いやまあ、そんなことはどうでもイイ。なんなのこれ?

「はい。アマラヴィ研究所です」

「なんつーか、ちょっと来ねーうちに変わったもんだな。って、ねーちゃん誰?」

 まあ、姿から言って魔族なんだろうが、全身白の魔族なんて聞いたことねーぞ。

「わたしは、ここで受付をしています、ナリエラと申します。お見知り置きを」

 受付? いや、この感じからして受付な場所だが、研究所に受付とか必要なん?

「ベー様。先日、ここは飛空船の製造販売をする商会として立ち上がり、世界貿易ギルドの一員となったらしいです」

 と、アガダさん。

「……なに、その奇想天外な流れ? まったく意味わからんわ。つーか、よく博士(ドクター)やカブキねーちゃんが商売しようと思ったな?」

 博士(ドクター)は武具店やってたし、商売を知ってるだろうが、そんなことするより飛空船に時間を費やしたいって感じだと思ってたんだがな。

「飛空船の置き場に困ったので、アバールさんに相談したら商会にしろと言われたんですよ」

 と、忽然と博士(ドクター)が現れた。

「あんちゃんが?」

 もはや人外に不可能はなし。できて当然。もう驚きもしねーよ。

「ええ。ベーが所持していた飛空船を研究して、飛空船の仕組みは理解したので試作を、と思ったら場所がないことに気付きましてね、外に出したものの小人族から邪魔と言われまして、また中に仕舞うことに。どうしようかとカイナーズホームの飲食コーナーで考えてたらアバールさんと偶然会いまして、世間話の一つとして話したら、そう言うことになりまして、取り合えず、形だけ整えてみました。魔族の方々の受け入れもお願いされましたので」

 へ~。あんちゃん、ギルド長としてがんばってんだな。

「まあ、さすがに飛空船をどう売るかなどわからないので、ベーに相談しようと待ってたんですよ」

 好きにしたらとはさすがに言えねーか。飛空船なんて超技術の塊。国家予算級に金がかかる乗り物だ。国ですら買うのを躊躇うようなもの。売って誰が買うんだって話しだ。

「んじゃ、一隻――いや、オレが四隻買うよ」

「いえ、元々ベーのものですから、最初から所持していたものはベーの判断に任せます。この場所や資金などベーが出しているんですからね。販売は、わたしたちが一から造ったものから始めます」

 変なところで律儀な人外博士(ドクター)だこと。飛空船込みでくれたのによ。

「まあ、博士(ドクター)には博士(ドクター)なりの主義主張があんだろうから、それを尊重するよ」

 オレは人の主義主張を大事にする派。譲れることは譲るよ。

「ありがとうございます」

「別に礼を言われることでもねーが、ありがたくもらっておくよ。で、出れる飛空船って何隻あんだい?」

「修理と整備は終わってますので全部出れますよ」

 仕事の早い博士(ドクター)だな。

「じゃあ、プロキオンと輸送船に適した船を二隻、第二港に下ろしておいてくれや。あと、オレの名を使って小人族から飛空船の乗組員と技師を集めてくれ。魔族に飛空船の扱いを覚えてもらうからよ。なんで、アガダさん。飛空船で働きたいって者を選んでくれや」

「わかりました。が、あまり人数は期待しないでください。さすがに飛空船で働きたいと言う者は少ないと思うので」

「なに、足りなきゃ小人族から引っ張ってくるよ。その辺はオレがなんとかするよ。これは小人族にも関係あることだからな」

 多分、小人族の方も仕事不足に陥っているはず。それは食糧不足が語っている。

博士(ドクター)。小人族もいんだろう?」

「はい。ベーに借りた恩を返す名目で、百人以上来ています」

 そんなに来てんのかい。まあ、二、三万も飛び出して来たことを考えたら微々たる数か。

「その辺の細かいことは博士(ドクター)とアガダさんに任すわ。アガダさんにはその報酬として飛空船を一隻やるよ。どうだい?」

「……随分と破格な報酬ですね……」

 確かに、破格だろう。

「なに、オレが楽をできるなら安いもんさ」

 その苦労を考えただけで胃に穴が開くわ。

「なんで、よりよい仕事をしてくれたら手当を弾むぜ」

 よりよい仕事は、オレの人生をよりよいものとしてくれる。そのためなら飛空船の一隻や二隻、安いもんだぜ。

「まったく、あなたは……」

 呆れ果てるアガダさんだが、直ぐに商人の顔に戻った。

「わかりました。よりよい仕事をいたしましょう」

 おう。期待してるよ。
休みなし。たまに曜日感覚がなくなります。
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