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村人転生~最強のスローライフ 作者:タカハシあん
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493/992

493 横の住人

 各自、出発準備を整え、八時半くらいに孤児院へと向けて出発した。

「って、そー言や、メルヘン機がいねーが、どうしたんだ?」

 横で手綱を持つタケルに尋ねた。

 ちなみにたが、今日は皆で馬車移動。ライゼンたちは、小さくしてプリトラスの馬屋(あることを知ったのは朝食時。ドレミが来てそんなことを言ってたんだよ)にいるよ。

「港に補給に行ったそうですよ」

「港? 潜水艦じゃなくて?」

 まあ、なにを補給しに行ってるか知らんが、タケルらのホームベースは潜水艦じゃねーの?

「はい。なんでも喪服の人が直ぐ来てくれと、ドレミを通じて連絡があったんです」

 あ、確かにドレミのやつ、タケルに耳打ちしてっけ。

「つーか、エリナになんか頼んだのか?」

 メルヘン機はエリナが生み出したもんだから、エリナに頼むのは筋ってもんだが、そんな補給うんぬんができるほど交流してたんか?

「え、ベーさんが頼んでくれたんじゃないんですか? ビーコンができたから取りに来てくれって言ってましたよ」

 は? オレはなにも言ってねーぞ。つーか、なんでエリナがビーコンのこと知って……ん? なんか前にもこんなことなかったか?

「ドレミ、ちょっと来い」

 後ろを振り返り、プリトラスに向けて言った。

「はい。お呼びでしょうか?」

 と、なぜかオレの横からドレミの声がした。

 反射的に声がした御者席に目を向けた……ら、誰もいないんですが、幻聴でしたか?

「ドレミ。擬態解かないとわからないわよ」

 なんか、プリッつあんが不可思議なことを口にした。

「失礼しました」

「のわっ!?」

 突然、タケルが叫び、腰を上げたと思ったら、御者席のクッションが水色の……スライムに変化した。はい?

 なにがどうなってんだと混乱してると、水色のスライムが今度は黒猫へと変化する。え? はぁ? ドレミ?

「ハイ、説明ぷりーずだよプリッつあん!」

「説明って、ドレミはベーの僕なんだからいるのは当然じゃない。と言うか、ずーといたわよ」

「え、いや、だって、コーリンについてろと言ったじゃん! ついてったじゃん!」

 その記憶はちゃんと鮮明にオレの記憶に刻まれてんぞ。

「じゃんって、また意味のわからないことを。ドレミはスライムなんだから分離融合は当然じゃない。プリトラスにいるのは分離体の一つよ」

 なんか、スルー拳を四倍にしてもスルーできない事実がポコポコ出てきたが、今はドレミがいる事実を説明しろや、この腐れメルヘンが!

「だから、ドレミはベーの僕なんだから常にいるのは当然でしょう。いくらベーの命令だからって離れたら意味ないじゃん」

 いや、あんた、今、じゃん使ってんじゃん――じゃなくて、なに、その当たり前のような設定。この世界のアカシックレーコドに載っての? つーか、それ常識なの?

「……り、理不尽この上ねーが、まあイイ。これ以上の突っ込みは身を滅ぼしそうだからよ。だが、いんならいると言えや、ドレミ。マジびっくりだわ」

「申し訳ありません。マスターのお邪魔にならないよう、静かに見守っておりました」

 静か過ぎるわ、つーか、気配なさ過ぎだわ。まったく、これっぽっちも気付かんかったよ。

「……いや、イイ。バンベルからわかれた生き物だしな、そのくらいできても不思議じゃねーしな」

 あの超力生命体なら魔神になってもオレは驚かんぞ。

「それより、ドレミ。いや、バンベル。お前、覗きとか趣味ワリーぞ」

 もっとも重要なことを、黒猫の向こうに、いや、ドレミと繋がった先にいる超力生命体を睨んだ。

「……申し訳ありません。ベー様の安全は我がマスターより優先され、報告は絶対でありますゆえ」

 隠す気がないのか、悪気がないのかはわからんが、直ぐにドレミを通じてバンベルが反応を見せた。

 ……本当になんでもできるスライムだな、こいつは……。

「一度しか言わねー。お互い、イイ関係でいたいのなら止めろ。不愉快だ」

 それはもう監視だ。無関心でいられる訳ねーだろいが。

「……申し訳ありません。以後、このようなことはいたしません。ですが、ベー様の命は我々にとっての希望であります。どうか、ドレミを離すことだけはお止めくださいませ」

「わかったよ。もうドレミは離さねー。約束する」

 バンベルとの繋ぎは必要だし、もうドレミはオレの横の住人だしな。強制退去なんてしねーよ。本人が出て行くってなら別だが。

「お聞き入れ、ありがとうございます」

「じゃあ、その話はこれで終わりだ。そんで、なにを補給させたいんだ?」

 ビーコンって言ったが、なにすんだよ?

「実は、帝国との通信を繋げたいと、マスターが申しておりまして……」

「あーうん。そー言やそうだったな……」

 拒絶してたから今の今まで出てこなかったが、同類がいたっけ。

 さすがに帝国の聖女をあんなダン……マンションに住まわせることはできねーし、それなりに仕事を持っている。いくら飛空船があるからって、そう頻繁にはこれねーよ。

「は、はい。電波搭を設置しようとがんばってはみたのですが、カムラまでが精一杯でして……」

 うん、エリナがアホのは知ってた。だから驚きはありませんぜ、ダンナ。

「……創る暇と魔力があんならジオ・フロントを進めろや……」

 メルヘン機やその他に費やした魔力があれば四分の一はできてたんじゃねーのか?

「もう謝ることしかできませんです」

「イイよ。あのアホにそこまでは期待してねーし、そのための人材確保だからな」

 順調に進むなんて夢にも思ってねー。苦難苦闘の連続だろうとは覚悟していた。その一つが起こっただけのことだ。まあ、その苦難苦闘は実行するヤツらが受け持つんですけどね。

「でもまあ、帝国と通信が繋がるのはありがたいか」

 天恵と言うのか天命と言うのか、まったく、こちらに都合のよいことが起きてやがるぜ……。
 
ドレミ、何話で出したっけ? と探すのに一苦労。思い付きで書いてると、こーゆー弊害が出る。
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