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村人転生~最強のスローライフ 作者:タカハシあん
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478/992

478 合宿だそうです

 なんて説明してくれる人もなし。

「呼び鈴もねーし、しゃーねーか。お邪魔しますだ」

 重厚な扉を開けて中へと入った。

 入ったそこはホールのようで、なんとも豪華な造りになっていた。

「……なんつーか、女の理想をそのまま形にしたようだな……」

 いやまあ、女の理想がなんなのか知らねーが、まず男の発想ではねーな。オシャレありきの内装だもん。

「おーい、プリッつぁ~ん!」

 呼んでみるが反応なし。いや、なんか奥の扉が開いて黒髪の幼女が出て来た。誰?

 見知らぬ新キャラに戸惑っていると、黒髪のメイド幼女がにっこり笑った。

「マスター。いらっしゃいませ」

 マスター? って、ドレミか!?

「……お前、ドレミ、なのか?」

「はい。ドレミですよ」

 同然のように肯定してますが、オレの中ではスライムで黒猫になれるのがドレミだよ。こんな短期間にどんな進化物語があったんだよ。

「ん? ドレミがいるってことは、コーリンもいんのか?」

 ドレミにはまだコーリンについているように言ってある。

 なぜかと言えば、コーリンが村に住み着き、トアラやサリバリと商会を立ち上げた……とかなんとか、サプルから聞きました。

 まあ、やりたいようにやれがオレの主義主張。ガンバレと応援して放置してたのだが、なにやらプラッつあんまで巻き込んでいたよーだ。

「はい。コーリン様だけではなくトアラ様もサリバリ様もいらっしゃいます」

 は? トアラとサリバリもだと?

「いやいやいや、なんで二人が、いや、三人がいんだよ? つーか、いつからだよ!」

 この旅の間、まったく、これっぽっちも姿見せなかったじゃん!

「プリトラスが完成したときからです」

 つーと、出発前かよ。まったく、これっぽっちも気が付かんかったわ!

「いったいなんのためだよ?」

 拠点が欲しいとか言うからサリネに頼んで工房を造ってやっただろうが。

「合宿だそうです」

「は?」

 ワ、ワリー。よく聞こえんかったわ。ワンモアチャンスです、ドレミさん。

「親睦を深めるためには合宿が一番だと、サプル様がおっしゃりましたので、プリッシュ様が音頭をとられてプリトラスで行われることになりました」

「…………」

 もうなんて言ってイイのかわかんねーな、こん畜生がよ。

 なんかいろいろ突っ込みてーが、これ以上はオレの心が持たねー。ここはスルっとスルーで行きましょう、だ。

「……で、プリッつあんたちはなにしてんだ?」

「皆さま就寝しております」

「ん? 夜遅くまで起きてたのか?」

 サリバリもトアラもド田舎生まれ。陽が昇ると当時に目覚め、陽が落ちると眠ると言う体質になっている。それで起きてるなんて拷問に近いだろうて。

「申し訳ありません。プリッシュ様よりマスターにはしゃべるなと申し付けられてます」

 ヘイ、ドレミさん。オレ、マスターじゃないの?

 とか思いはしたが、もう好きにしろやだ。いちいち構ってらんねーよ。

「わかったよ。なら聞かねー。あと、バリアルの街についたんだからガキどもの受け入れをちゃんとしとけって、プリッつあんに伝えて……もするメルヘンではねーか。ドレミ、ワリーが部屋を確保しててくれや」

 本当は、馬車をもう一つ持ってくる考えだったんだが、カイナの提案でこのプリッスル……じゃなくて、プリトラスに乗せる(?)ことになったのだ。

 ……まあ、中で合宿してるとは夢にも思わんかったがよ……。

「はい。お任せください」

 もはやなにに進化したかわからんドレミだが、バンベルから分裂した超生命体。任せて大丈夫だろう。

「んじゃ、皆の世話、頼むな、ドレミ」

「はい、畏まりました」

 ドレミの柔らかい笑みに頷き、外へと出た。

 荷車の外に出るように体を元のサイズに戻して行く。

「どうでした?」

 銃の点検をやっていたタケルがオレに気付き、そう尋ねてきた。

「なんか合宿してた」

「は? 合宿? なんですか、いったい?」

 もっともな反応なので中でのことを軽く――いや、オレが説明して欲しいぐらいだが、わかるていどに説明した。

「……ベーさんの頭の上に住んでるだけあって、プリッシュも自由に生きてますよね……」

「そりゃ、お前んとこのメルヘンも同じだろうが。ファンタジーの住人のクセにSFなもんに乗りやがって。あと、お前も大概自由人だからな。反論は認めぬ!」

 良識人みたいな顔でいるが、お前は潜水艦の船長って、この世界では自由人と同義語だからな。

「うぐ。た、確かに、無職も同然ですが、ベーさんの手伝いで生きてます!」

「家事手伝いも無職もおんなじだろうが」

 別に家事手伝いがワリーとは言わんが、威張れることじゃねーのは確かだな。

「ベーさん、オレに仕事をください!」

「だったら今度、東の大陸に行くからオレの護衛してくれ。海賊が出るらしいからな。あと、輸送も頼む。つーか、お前も商会立ち上げろや。近くに世界貿易ギルドがあんだからよ。仕入れてきてあんちゃんに卸せ。主に食糧を」

「商会ですか。あ、なら冒険商人になろうかな? なんか響きがよさそうだし」

 まあ、勝手にやれ。自称でなれる職業だしよ。

「まあ、ともかく。孤児院にはオレらだけで行くか」

「あ、はい。わかりました」

 オレはコユキに。タケルはライゼンに跨がり、孤児院へと向けて出発した。 
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