挿絵表示切替ボタン
▼配色







▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる
村人転生~最強のスローライフ 作者:タカハシあん
しおりの位置情報を変更しました
エラーが発生しました

ブックマークしました。

設定

更新通知 0/400

設定を保存しました
エラーが発生しました

カテゴリ

ブックマークへ

以下のブックマークを解除します。
よろしければ[解除]を押してください。

ブックマークを解除しました。

460/988

460 キャサリンバージョン

 食休みしたのち、オレの新しい秘密基地へと向かった。

 まあ、秘密基地とは言っても館の地下。サプルの愛機、ファニー号があった場所なんだがな。

 サプルのヤツ、もうファニー号ではもの足りないようで、ブララ島に行ってからまったく乗ってねーんだよ。

 聞いたらエリナから、いや、エリナから流れてきたメルヘン機を一機、もらったようで、もういらないってのことだった。

 ちょっと寂しいが、オモチャは飽きれられるもの。しょうがねーと諦めて次に進むまでさ。

「さて。なに着て行こうかな」

 女子か! ってな突っ込みを受けそうだが、オレは形から入る男。旅に適した服を着て行きてーじゃん。

 意外と思われるかもしれんが、オレは結構衣装持ち。トアラに頼んでいろいろ作ってもらってんのだ。

 ……まあ、つってもお気に入りは毎日着たい派なんですけどね……。

 灰色狼の皮を元に作ったズボンに毛長山羊の毛で編んだシャツ。角猪の革のベスト。飛竜の羽根の外套と、まあ、衣装はこんなもんでイイだろう。

「荷物は収納鞄に入ってるから、あとは武器か?」

 まあ、オレには殺戮阿吽と言う強い相棒がいるんだが、あれは狩り用であり、殺戮戦用(いや、したことないけどねっ)である。護衛のための武器としては殺傷力があり過ぎる。

 オレの力で殴ったら人なんてミンチだよ。残酷な描写ありになっちゃうわ!

「なんかイイ武器ねーかな?」

 いやまあ、戦闘センスゼロのオレに剣や槍なんて使いこなせねーだが、なにもなしではカッコがつかねー。

「なんかねーかな?」

 収納鞄には武器も入れてある。万が一のときのためにな。

 博士(ドクター)から買ったものや自分が造ったものを漁るも、これってものがなかった。まあ、だいたいが剣か槍、そして弓ぐらいなもの。オレの琴線に触れるようなものなんかあるはずもなかった。

「ん?」

 漁っていたらなんか拳銃を発見した。

「なんで入ってんだ?」

 拳銃の名前なんて知らんが、なにか年代ものってものはわかった。

「……あ、チャコからもらったやつだわ」

 冒険者になるときにお礼だと渡されたものだ。

「名前、なんったっけ?」

 モーゼじゃなくてモーテルでもなくて、モーなんとかなのは覚えてんだよな」

 我ながら驚きだが、最初の一文字だけは記憶していた。いやまあ、なんの自慢にもならんがよ。

「タケルなら知ってるかな?」

 なんか、こーゆーのに詳しそうだしよ。と、外に出た。

 午後も乗馬訓練してると言ってたんだが、見当たらねーな。遠出に出たか?

 まあ、いねーのならしょうがねー。この拳銃の威力でも確かめてみるか。

 土魔法で人型、狼型、ゴブリン型の的を創り、結界で辺りを覆った。うるさいとご近所さんに迷惑だからな。

 銃の構えなど知らんので適当に構え、引き金を引いた。

 人型の的に銃弾が当たる。当たりはしたが、なんかショボいな。銃の威力ってこんなもんなのか?

「音はイイんだがな」

 まあ、銃は音がデカいし、威嚇にはイイだろうと思ったまでなんだから、こんなもんか。戦うのはフェリエやタケル。オレは守られるのが仕事だしな。

 それに、形としてもなんかイイ。こう構えてこう守られる。こうしてこうもありか? ならこうもイイんじゃね?

「……なにしてんの、ベー?」

 と、いつの間にかカイナがそこにいた。あ、結界が破られてたわ。

「ちょっと銃で遊んでた」

 ここで恥ずかしがると、余計に恥ずかしくなる。ここは堂々と、なに一つ恥じることはねーと構えることだ。

「銃? 珍ら――!?」

 なにか目を見開くと、ものスゴい速さでオレの持っていた拳銃を奪い去り、なにやら少年のように瞳をキラキラさせて拳銃を掲げて見ていた。なんやねん?

「……ベ、ベー。これ、どうしたの……?」

「え、あ、チャコにもらったんだよ。チャコ、知ってるよな?」

 結婚式のとき、軽く紹介はした……はず、だよね?

「トータくんの頭に咲いてるお花さん、だったよね」

「あ、ああ。概ねそんな感じだ」

 間違ってはいねーが、訂正するほどでもねーくらいには合ってるんで、そう言っておく。

「今、どこにいるの?」

「冒険に出てるよ。いつ帰って来るかはわからんがな」

 なんの冒険かは知らんが、空飛ぶバイクで飛んでったことからして五日くらいは帰ってこねーんじゃねーか。

「ベー! お願い、これちょうだい!」

「あ、え、ああ。構わんよ」

 キラキラがギラギラになり、スゲー迫力に圧されて許してしまった。

「うおぉぉぉぉぉっ! キャサリンバージョンゲェェェットだぜい!」

 拳銃を天にかざして歓喜するカイナさん。なんなんだい、いったい?

「ありがとうね、ベー! これはお礼だよ。遠慮なくどうぞ」

 と、天から沢山の銃やら弾丸やらが降って来た。

 カイナの能力を知っているから驚きはねーが、どんだけ出してんだよ! 埋まれるわ! つーか、埋もれたわ!

「ヒッホー! 今夜は飽きるまで撃っちゃうぜ!」

 銃に埋もれたオレを放置してカイナが立ち去る足音が聞こえた。

 ……どうすんだよ、これ……。

 銃に埋もれた中、深いため息をついた。 
+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。
↑ページトップへ