挿絵表示切替ボタン
▼配色







▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる
村人転生~最強のスローライフ 作者:タカハシあん
しおりの位置情報を変更しました
エラーが発生しました

ブックマークしました。

設定

更新通知 0/400

設定を保存しました
エラーが発生しました

カテゴリ

ブックマークへ

以下のブックマークを解除します。
よろしければ[解除]を押してください。

ブックマークを解除しました。

448/992

448 キャラ崩壊

「水妖蛇がしゃべってるし」

 なんかやさぐれ感がハンパないご隠居さん。口調とかいろいろキャラ崩壊してるんだが……。

 プロキオンを湖に降ろし、ご隠居さんらをルンタに紹介した。

「ボク、ルンタ! よろしくね!」

 ルンタが元気いっぱい自己紹介したのに、ご隠居さんの口から出たのはそれだった。

「……嫌われた……?」

 シュンとなるルンタが、今にも泣きそうな顔(?)でオレを見た。

 オレたちに育てられたからか、ルンタは人の表情や場の空気がわかるのだ。

「なんだよ、ご隠居さん。蛇、嫌いか? ルンタ、カワイイじゃねーかよ」

 いくら嫌いだからって態度に出すことねーじゃんかよ。長生きしてんなら建前で接しろよな。

「いや、水妖蛇をカワイイとかぬかすお前さんの思考は、この際横に置くとして、なんで水妖蛇がしゃべれんだよ! 初めて聞いたわ!」

 なに言ってんだ?

「ご隠居さんのセリフじゃねーな。水妖蛇、しゃべるどころか人化する聖獣種じゃねーかよ」

 アルバラド戦記やニード教の守護獣と、水妖蛇は有名だ。オレですら直ぐに調べられたぞ。

「……お前さんの知識量もこの際横に置くとして、水妖蛇がしゃべれるのは長生きしてしゃべれるようになっからであり、人化など希だ。わしですら一体しか見たことないわ……」

「へー。ルンタ、賢いんだ。スゲーな」

「……だから、なぜそう言う思考になる。真っ先にしゃべれることに驚けよ……」

「いや、しゃべったときは驚いたさ。まさか卵から飛び出て『お腹すいたー』だからな」

「あーうん、それは驚きだな――じゃねーよ! 明らかにおかしいだろう! 不思議に思えよ。疑問に思えよ! なに受け入れてんだよ! お前の中の常識、ぜってー変だからなっ!」

 なにやらぶっ壊れたご隠居さんは、そっとして置いてやるとして、さっさとダルマっちゃんらのことを進めるか。

「いや、なに可哀想なヤツを見る目してんだよ! それはこっちだわ! お前の思考が可哀想なんだからな!」

 はいはい。あとで沢山相手してやるから、今は静かにしてような、おじいちゃん。

「……あの隠居様が転がされてるよ……」

 カブキねーちゃん、見てないで相手してやれよ。老人の面倒見るのは若者の務めだぞ。

「ルンタ。この近くにこのダルマっちゃんらを住まわせるからよ、水とかわけてやってくれ」

「ベーがそう言うなら構わないけど、皆、怖がってるよ……」

 見ればダルマっちゃんらがビビってた。各々、ルンタなんて一殺できそうなもの持ち、その太い腕で引きちぎれそうなのにな……。

「これだけの巨大な水妖蛇を前にビビらないのはお前だけさね」

「サプルもトータもルンタをカワイイって言ってるぞ」

 あと、オカンも。つーか、一番可愛がってのオカンだったな。今度、家族で遊びに来るか。

「訂正。お前ら一家全員おかしいーわ!」

 なんだい、失礼な。オレんちは至って普通……とは言えねーが、家族には沢山の愛情を注げる一家だぞ!

「まあ、別になんでもイイよ。ダルマっちゃんら、ルンタは大人しいイイ子だ。無闇に暴れたり、誰かに危害を加えたりしねーよ。食うのは主に魚だし、たまに鳥を食うくらいだ」

「――あ、大鷲だ!」

 と、口から圧縮した水をレーザーのように発射。灰色熊ですら襲う大鷲(怪音波出しちゃう魔物ですけどね)を撃ち抜いた。

「大鷲か。もう絶滅したかと思ってたが、自然の回復力ってスゲーな」

「いやいや、自然の回復力の前に重要なこと言っておるよな!?」

 なんだい、ご隠居さん。さっきから突っ込んでばかりじゃねーか。どこまでキャラ崩壊してんだよ。

 落ちてきた大鷲をパクり。ごっくんと飲み込んだ。

「おいしー!」

 丸飲みして美味しいとか疑問に思ったら負けだぜ。こっちの蛇は胃で味覚を感じんだぜ。

「なんか知らんが、ウソを言っておる顔だな」

「ったく。突っ込みダメだよな、ご隠居さんって。突っ込みはボケてから突っ込むもんだぜ。まあ、ウソだけどよ」

「……ベーと隠居様のやりとりについて行けないんだが……」

 まだまだ経験が足りねーな。そんなんじゃ立派な人外になれねーぜ、カブキねーちゃんよ。

「なんかよくわからないが、とても理不尽なことを思っている顔だってのはあたいにもわかるよ……」

 お、さすが博士(ドクター)の弟子。見所あるじゃねーか。ジーゴより早く人外になれそうだな。

「まあ、確かに蛇がダメなヤツも多いし、直ぐに慣れろと言うのも酷だ。徐々に交流してけばイイさ」

「なんだろうな。すごくいいことを言っとるんだが、精神が全力で否定しとるんだがな」

 そんなもん知らんがな。自分で解決しろや。

「んじゃ、ダルマっちゃんら、仮の住み家に行くぞ」

 なんだかんだで四時を過ぎている。早く寝床を作らんとな。

「あ、ボクも行くー!」

 と言うのでルンタの頭の上に乗った。

 水妖蛇は水陸両用な生き物。道なき道を進むにはサイコーなヤツである。

「ほんじゃ、出発だ!」

「おー!」

 ニョロニョロと進み出した。

「……もうなんでもイイさね……」

 ご隠居さんの呟きは右から左にサラっとスルーです。
+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。
↑ページトップへ