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村人転生~最強のスローライフ 作者:タカハシあん
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430 狩りへ

「じゃあ、行って来るね~」

 朝食後、オシャレメルヘンがオシャレ星人のところへと、文字通り飛んで行った。

 共存ってなんだろう?

 とか自問とか自答とかしたくなったが、きっとこれは試練(なんのとか聞いちゃダメ)。見えないし感じないが、プリッつあんとは綺麗で強いなにかで繋がっていると信じよう。うん。

 笑顔でプリッつあんを見送り、今日の仕事の準備に取り掛かる。

 つっても、いつもの服から山歩き用の服に着替えるだけ。あとは、収納鞄をかけ直すだけだがな。

「あら、今日は狩りなの?」

 頭に花を咲かせたトータ……なんかバカっぽい表現になるな。んじゃ、花人族のチャコを乗せたトータが家から出て来た。

「ああ。そっちもか?」

 トータはいつもの格好だが、うちに来たときのような未来的コスチュームじゃなく、なにやら迷彩服にシャレオツなマスケット銃(?)を担いでいるチャコ。

 ……こいつもまた、変なものを願った口か……。

「サプルから依頼でニモロを狩りにね」

 ニモロとは一メートルくらいの水ネズミで、こいつの肉が結構旨いと来てる。だが、水の中にいるのと希少なのと、ここから二百キロも離れていることから、我が家では祝いごとにしか出ないものになっているのだ。

「行くのはイイが、ちと遠すぎねーか?」

 まあ、トータなら大丈夫だろうが、ガブにはキツい道のりだろう。

「トータには疾風の首飾りを二十四個もつけてるから五日もあれば帰ってこれるわよ」

 言われてトータの首を見たら、なにやら小さな首飾りを連結させたものを巻いていた。魔道具かなんかか?

「本当は、これで行きたいんだけど、あたしサイズだからね」

 と、どこから出したか謎だが、空中にタイヤのないバイク? っぽいものが忽然と現れた。しかも浮いてんな。なんだこれ?

「また未来的な乗り物が出て来たな。またアニメ製か?」

「いいえ。ゲーム製よ。ナイト・フォックス・イズ・バトルって言う、ちょっとクソゲーに出て来た乗り物よ。知ってる?」

「生憎とゲームはドラサンしかやったことねーよ」

 オレはボードゲーム派。ちなみにチェスが一番好きだ。

「ベーもドラサン派! やっぱりドラサンは神ゲーよね!」

 なんか興奮したチャコがドラサン知識を披露したが、オレのスルー力の前では微風も同然。テケトーに相槌をうちながら右から左に流していた。

 つーか、このバイク? デカくすれば問題解決、じゃねーの?

 なんて聞き流してたら、ふっとそんなことを思い浮かび、ついデカくしてしまった。

「――なんじゃこりゃっ!?」

 なにやら昭和を感じさせる驚き方をするチャコ。ちょっと親近感が湧くな。

「あ、ワリー。ついやっちまったわ」

 バイク? をもとに戻す。

 つーか、バイク? をデカくするんじゃなくて、トータを小さくしなくちゃならんか? あ、いや、それも違うか。小さくしたらそれだけ距離が延びるってことじゃんかよ。

「ちょっ、ベー! なにしたのよ!?」

 トータの頭の上から飛びかかって来た。が、しょせん花は花。そのサイズでは驚異的な跳躍だが、オレとトータの距離は二メートル。力及ばず落下してしまった。

 が、よくわからない物理法則で駆け上がって来た。地味にスゲーな、こいつ……。

「なんなのよ、それ!」

「オレの共存体、頭の上にいたメルヘンの能力だよ。伸縮能力、みたいなもんだ」

 やっちまったんだから隠す必要もねーだろう。いずれ知られる能力だしな。

「……なかなかチートな能力を持ってるわね……」

「そうか? 別に小さくしたり大きくさせるだけの能力じゃねーか」

 まあ、使い方次第だが、だからって欲しいと願う能力じゃねーだろう。

「……ね、ねぇ、その能力で、あたしを大きくできるの?」

「ああ、できるよ。ほれ――」

 と、チャコをそれなりにデカくした。

「……お、お、おぉぉォォォォォッ! あたし、大きくなったぁぁぁぁっっ!」

 まあ、中身は変わってねーようだがな。

「うふっ。うふふ。なれる。なれるわ! 夢にまで見た冒険者になれるわぁぁぁっ!」

 なにかはっちゃけるチャコ。

「ベー。なに騒いで……って、なんなんだ、いったい?」

 狩りに出る格好をしたザンバリーのおっちゃんが、この混沌に困惑している。

「あーまあ、なんかいろいろだ」

 オレにはこの混沌を上手く説明できねーよ。

「まったく、ベーのところは珍生物ばかりじゃな。巨大花人族なんて三百年生きて初めて見たわ」

 同じく狩りの格好をした賢者殿。明らかにオレが原因だと言ってるよね、それ。

「まあ、ともかく、狩りに行こうや」

 近場の狩りとは言え、村のもんに振る舞う食材を狩らねばならん。ゆっくりはしてらんねーんだよ。

 歓喜するチャコに構わず狩りへと出かけた。
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