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村人転生~最強のスローライフ 作者:タカハシあん
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386 スクランブル

 今日は朝からルククと一緒にランデブー。

「うはー! 速ーい!」

 おっと。ランデブーはなし。頭の上にプリッつあんがいましたから皆でハイキング……じゃねーな。空飛んでんだからスカイキングになんのかな?

 いやまあ、なんでもイイか。そもそも、ついてきたのはプリッつあんだけじゃねーな。

 キーンとばかりにオレらの横を翔て行く、バ……バル、バルキ……なんだっけ? まあ、なんでもイイや。思い出すのもメンドクセーからメルヘン飛行隊にしとこ。

 五機のメルヘン機がアクロバティックな飛行で追い越したり並んだりと、好き勝手し放題。それにつられてルククも大はしゃぎ。ランデブーなんて甘いこと言ってる状況ではねーが、それに耐えてるオレとしては甘いことでも言って気をまぎらわしてねーと、そのままお星さまになっちまいそうなんでな。

「ルクク、負けるなー!」

 どうやらプリッつあんは、飛行機派らしく、この速度にも動じることなく、オレの頭の上ではしゃいでいた。

「ルクゥー!」

 任せろとばさりにルククの速度が上がり、風圧がのしかかってくる。

 結界により風圧に負けることはないが、恐怖だけはどうしようもない。ほんと、マジカンベンしてくださいだよ……。

 しがみついているだけのオレには、メルヘン飛行隊とルクク&プリッつあんを止める術はない。できるのは必死に堪えてることだけと踏ん張っていたら、突然、ルククのアクロバティックな飛行が静かになった。

「ベー、あれ!」

 と、プリッつあんが声をあげた。

「大きい岩が浮いてるよ!」

 岩? と、ブラックアウト寸前の目を叱咤激励して辺りを見回すと、右前方に浮遊石群が見えた。

「……もうシャンバラまできたのか……」

 相変わらずルククの速度は速いな。まだ昼前だって言うのに、もう四百キロも飛んだのかよ。

「ベー。シャンバラってなんなの?」

「小人族の国だよ」

 サイズ的にはプリッつあんらとそう変わりはないが、空を飛ぶ羽根や翼がない、まんま、小さい人って種族だ。

 だが、このシャンバラに住む小人族をナメたらいかんぜよ。多分、この世界で一番技術発展した種族であり、魔道具技術に関しては地上の五百年先は行っていると言われている。しかも、所有する飛行兵団は飛竜や火竜すら追い払うほど。あまり刺激しねー方がイイ国ななのだ。

「ルクク。ここから離れるぞ。ゆっくりとな」

 ルククの首を優しく叩いて、そうお願いした。

「ルキュー」

 賢いルククは、一鳴きしてシャンバラから離れて行く。

 収納鞄からコーヒーカップの絵が描かれた旗を出し、結界棒にくくりつけ、目立つように掲げた。

「なにか意味があるの、それって?」

「敵意がねーことを示すのと、誰であるかを示してんだよ。ちょっと寄り過ぎっちまったし、あのメルヘン飛行隊を敵だと思われんのもメンドーだからな」

 この空の道は、帝国に行くための一番の近道。ここを通れねーと、日帰りができねーんだよ。

「……相手がその旗の意味を知ってるってことは、関わりあったことがあるってことね……」

「まーな。楽しい関わり合いではなかったがな」

 一部のヤツらとは仲良くはなれだが、国とは仲良くれなかった。まあ、お互い、不必要に接触は止めましょう的な暗黙の了解を築けたくらいの距離感を保ってるよ。

 メルヘン飛行隊と連絡は取れないが、こちらの行動の意図を感じられるくらいには優秀なようで、ルククの左右に並び、一糸乱れぬ操縦でルククに合わせていた。

 チラリとシャンバラの方を見ると、スクランブルで出てきた飛行兵団──竜機隊が出てきたところだった。

「……相変わらず出てくるのが早いこって。どんな哨戒網を築いてをやだよ、まったく……」

 体長一・二メートルの羽根竜を生体改造した、生体戦闘飛翔竜機。あれが三千機とあるんだから小人族パネーぜ。

 速度的にはルククの方が速いが、敵対はしないと言うことを示すために、速度を殺し、わざと追い付かせる。

 スクランブルしてきたのは六機。緑の機体カラーからして一般機か。あちらも敵対はしないと示すために一般機を出してきたんだろうよ。

 六機の竜機が三三にわかれ、オレたちを挟むように移動した。

 まあ、これは小人族軍のやり方なので、こちらも慌てず騒がず好きなようにさせる。

 にしてもメルヘン飛行隊に、少しの揺らぎもねーのはスゲーな。いやまあ、あのアニメから生み出された可変戦闘機に乗ってれば大抵のものは怖くはねーか。しかも、完全武装できてんだからよ……。

 多分、隊長機だろう一機がこちらへと近付いてくる。それに合わせてメルヘン飛行隊も道を譲るように後方へと下がった。

 飛行帽を被っているので小人の顔はわからんが、こちらはゴーグルだけなので、敵対はしないとばかりに笑みを見せ、敬礼を示した。

 まあ、オレの顔を知らなくても、緑色のコーヒーカップの絵は知られていることだろう。確認すると離れて行き、他の五機も離脱して行った。

 離脱して行く竜機を目で追いながら、充分な距離ができたらルククの速度を上げさせた。

「……ふぅ~。メルヘン飛行隊が好戦的じゃなくて助かったよ……」

 空中大決戦とか、マジ洒落にならんからな。
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