挿絵表示切替ボタン
▼配色







▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる
村人転生~最強のスローライフ 作者:タカハシあん
しおりの位置情報を変更しました
エラーが発生しました

ブックマークしました。

設定

更新通知 0/400

設定を保存しました
エラーが発生しました

カテゴリ

ブックマークへ

以下のブックマークを解除します。
よろしければ[解除]を押してください。

ブックマークを解除しました。

381/990

381 急上昇、急降下

 カレー、超旨かったです。ごちそうさまでした。

「んじゃ、帰るか」

 ふー食った食ったと立ち上がり、帰ろうとしたら、あんちゃんにスプーンを投げつけられた。

 痛くはねーが、汚ねーだろうがよ。

「お前はなにを帰ろうとしてんだよ。話はこれからだろうが!」

「別にあんちゃんらで決めたらイイじゃん。オレはそのおこぼれを頂くからよ」

 身内価格で安く買わしてもらえたらオレはどーでもイイんだがな。勝手にやれだ。

「それを決めるのにお前がいなくちゃなんも決めらんねーんだよ。つーか、世界貿易ギルドの全貌を知ってんのはお前しかいないんだから、おれらでやってけるまで面倒見ろや!」

「まったくだ。いきなり場所をもらっても商品もなければ、ここにくる航路さえわかんねぇよ! つーか、ここどこだよ? 誰と商売すんだよ? わかんねぇこといっぱいだわ!」

「わたしもこの国や人を理解しておりません。理解するためにもベー様には、まだご指導を頂きたいです」

「メンドクセーなー」

 とは言うものの、オレのスローライフを確実にするには、あんちゃんたちの存在は欠かせない。早く軌道に乗ってもらうためにも今をガンバレだ。

「ったく。わかったよ。んじゃ、場所を移すか。ここじゃ波の音がうるせーからな」

 一応、風を防ぐ結界はしてあるが、音までは遮断してねー。岩場だから結構うるせーんだよ。

「片付けとくから先に行っててよ」

 嫁度がすこぶる高いカイナに任せてサロン(風のただの寛ぎ部屋)に移った。

 鬼巌城のような華やかさと豪華さはないが、アットホーム度はこちらが勝っている。だからなんだと言う突っ込みは、したかったらテケトーにどうぞです。

「一気に家庭的な空間だな」

「あんちゃんからの突っ込みは求めてねーんだよ! 空気読めよ」

「な、なんでおれが怒られてんだよ! つーか、お前の自由過ぎる空気なんて誰も読めねーわ!」

 なんてやりとりはどうでもイイので、適当に座らせた。

「ほんと、お前は自由に生きてるよな」

「オレの美点の一つだからな」

「他人からしたら欠点だわ!」

 怒るあんちゃんを軽く受け流し、収納鞄から酒を何種類か出してテーブルに並べた。

「好みがわからんから適当に選んで飲んでくれ」

 酒も種族民族で好みが違う。なんで、各自の好みに任すよ。

「さすがに酒はいいや。なんか、お茶をもらえるか?」

 と、チャンターさん。そー言や、飲み過ぎてぶっ倒れてたんだっけな。

 なら、コーヒーでイイかと、オレのお気に入りを出してやった。

「お、旨いな、これ」

 チャンターさんも味の違いがわかる人のようで、コーヒーを気に入ったようだ。

「これとは違うが、南の大陸のコーヒーをわけてやるよ」

「南の大陸って、もう商売してるのか?」

 なぜかオレではなくあんちゃんに尋ねるチャンターさん。なぜに?

「いや、ベーが個人的にやってるだけさ。まあ、相手が王子さまってところが、ベーのベーたるところだがな」

「……どんだけ顔が広いんだよ、お前は……」

「人生、これ出会い。おもしろいヤツとは仲良くなれだ」

 オレの主義主張の一つだ。

「まあ、話を戻すが、世界貿易ギルドは立ち上げたばかりだから、なにをしろとは言えねー。だから、あんちゃんは自分の店をやりつつ、人の雇い入れ、人の教育、商品の仕入れ、人脈作りをしろ。ギルド長の仕事はそれらができてからだ」

「……ま、まあ、確かに、今はしがない店の店主でしかないからな……」

「今は足場を固めろ。で、チャンターさんは、まず王都に戻って、小麦……はねーか。王都にきたと言うことは、その前にサーバンカ国にも寄ってるよな?」

 隣の国で、海の交易地点となっており、いろんなものが流れ込んでくるのだ。

「あ、ああ。寄っりはしたが、なんだと言うんだ?」

「そこで人を買え」

「はぁ?」

 と意味がわからないと怪訝そうな顔を見せた。

「奴隷市だよ。サンハリカの街の奴隷市は有名だろう。そこで奴隷を、人を買えるだけ買ってこい。開拓民にする」

 ますます意味がわからないって顔になる。あれ? 通じてない?

「あー、ベー。まずは、あの喪服の人から説明しないとダメじゃないか? この世界貿易ギルドもそのためのものなんだろう?」

 おろ。そー言われてみれば、チャンターさんに言ってなかったな。

「あーワリー。この地下に異種族多民族間国家を創ってるんだわ。だからその国民と言うか、働き手が欲しいんだわ。そのための世界貿易ギルドってことさ」

 と、簡素に説明したら、更になに言ってるかわかりませーんな顔になるチャンターさん。アダガさんは理解……てないようだね、その顔では。

「カイナ、わかってて、アダガさんらを連れてきたんじゃねーの?」

 そうだとばっかり思ってたがよ、と、やってきたカイナを見た。

「いや、それ初耳。ベーならアダガたちに安住の地を与えてくれるかな~と思って頼ったんだよ」

 なに気にサラっと重大なことを押し付けてんだよ、お前は……。

「ま、まあ、人が増えるからイイけどよ。なんで、チャンターさんには人を買いに行ってくれ。できれば、獣人を中心に頼むわ。まずは力仕事が主だからよ」

 収納鞄から金塊を五つ出してチャンターさんに渡し……ても持って帰れねーので収納鞄を一つくれてやった。

「……おれにはアバールの位置は買えないな。つーか、アバールの凄さが今やっとわかったよ。おれには、この非常識を飲み込めないわ……」

「わたしもチャンターに同じです。アバールこそベー様の横に相応しい」

 なにやらあんちゃんの株が急上昇。なのに、オレのなにかが急降下していると感じるのはなぜだろう……。
+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。
↑ページトップへ