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村人転生~最強のスローライフ 作者:タカハシあん
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377 説明ぷりーず!

「おう、気分はどうだい?」

 まだ酒の臭いが漂ってくるが、見た目にはしっかりしていた。

「気分どころじゃないわ! いったいどこだよここ? 王都の近くにこんな山なんてなかったはずだぞ!」

 おろ。うち行くと言わなかったっけ?

「ベー、お前のことだから『うちに泊まりにこいよ』とかしか言ってねーだろう?」

 良くは覚えてねーが、そんなこと言った記憶はある。それが、なんかワリーのか?

「……まったく、お前んちが王都から数十日はかかるほど離れてるとか言ってやれよ。目覚めたら知らない場所だったら誰でも戸惑うわ」

 あ、ああ、確かに、言ってなかったな。

「ってことでボブラ村にようこそ」

「なにが、ってことだよ、まったく。あー、こいつアホだからおれから説明するよ」

 お前、あっち行ってろと退かされたので、自己紹介や説明をあんちゃんに任せた。

 まあ、商人同士、親睦を深めてちょうだいなと、キャンピングカーにへばりつくサリネのもとに行く。

「サリネ。工房を造るまでワリーがこのキャ──小屋を使ってくれるか? 大抵のものは揃ってるから不便はねーと思うがよ」

 持ち主のカイナからは許可を得てきたし、カイナはしばらく鬼巌城に泊まるそうなんで、このキャンピングカーをサリネの借り家にすることにしたのだ。

「ほんとかい!」

 へばりついといたサリネが次の瞬間にはオレの目の前にいた。うおっ!

「顔近いわ!」

 今度はオレにへばりついてくるサリネを引き剥がす。

「これが小屋の鍵な。この穴に入れて左に回せば開くからよ」

 一度やってみせ、鍵を渡した。

「おお、やっと中が見れるよ!」

 バビュンとキャンピングカーの中に入って行った。

「変な人ね」

 頭の上の住人さんが、ボソっと呟く。

 まあ、メルヘンのクセにSFを求める生物よりはマシだ。求めるものが木工に関するものだからな。

「あ、サリネ、夕食だが……って、聞こえちゃいねーか」

 なんかいろいろ女を捨てた動きをしているので、優しい気持ちになって、そっとドアを閉めた。

「どうしたの?」

 と、後ろから声がして振り返ったら、モコモコがいた。

「…………」

 なんだろう。オレの目にはモコモコした、デカい羊に見えるんだが、幻覚かな?

 瞼をゴシゴシ。頬をギュー。うん、痛いです。

「あら、散歩?」

 なにやら頭の上の住人さんが気軽にお声をかけてます。お知り合いでしょうか?

「今日は皆で山菜採り。いっぱい採れた」

 モコモコな羊さんの緑の瞳が上に動き、つられてオレも上へと向いた。

 そこには、大きな籠が半分ほど埋もれており、剣竹や蔓イモと言った旬のものが入っていた。

「へ~、沢山採れたね。この付近は豊なんだ」

「うん。食べるものいっぱい。でも、サプルの料理が一番好き」

 モコモコな羊さんがニコ~と笑った。コワッ!

「ふふ。それもサプルが美味しく料理してくれるよ」

「楽しみ」

 どばぁーとヨダレを流した。コワッ!

「サプルいない。まだ帰ってないの?」

「そうじゃない。でも、そろそろ帰ってくるでしょう。夕方だし」

「うん。早く帰ってこないかな。お腹すいた」

 モコモコな羊の腹からキュルキュルと、カワイイ腹の虫さんが泣き出した。それはちょっと和む。

「じゃあ、サプルが帰ってくるまでお風呂に入っちゃいなさい」

「……お風呂、キライ……」

 ブルブルとモコモコを震わせ、後退りした。

「ダメよ。汚れたままだとサプルに怒られるよ。ほら、お風呂に行くわよ」

 頭の上の住人さんが飛び立ち、モコモコな羊の頭に着……埋もれてしまった。

「ふ~。相変わらずモフモフね」

 モコモコから顔を出し、苦笑するプリッつあん。

「ベー。あの変な人の夕食は出しておくから、アバールたちについてていいわよ」

「……あ、うん、た、頼むわ……」

「ほら、ちゃっちゃっと行く」

「プリ、厳しい……」

 なにやらガックリ肩を落としたモコモコな羊さんとプリッつあんが風呂場へと向かって行った。

 しばし茫然と佇む。

 ………………。

 …………。

 ……。

「なんだよ、今の!」

 誰かオレに説明ぷりーずだよ!
なぜかベーだけが知らないモコモコガールの獣化した姿。いつかは書こうては思ってが、まさかここでとは夢にも思わなかった……。
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