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村人転生~最強のスローライフ 作者:タカハシあん
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361 殺戮阿吽

「サリネ、いるか~!」

 昨日と同じく店の扉は閉じていたが、オレの勘がいると言ってるので、扉を叩くことなく声をかけた。

「は~い」

 中から声があがり、しばらくしてサリネが出てきた。

「あら、ベー。早いのね」

「ああ。ちょっと王都に用があってきたからな、ついでにサリネの引っ越し具合を見にきたんだよ」

 たまにこんと、サリネの存在すら忘れそうだからな、とは内緒だよ☆

「準備は終わったよ」

「もうかよ。早いな」

 いやまあ、今生の引っ越し事情なんて知らんから早いかどうかはわからんけどよ。それでも早くね?

「頃合いが良くてね、同業者に店が売れたのさ。注文の品も昨日届けて終わったしね。だから、結構、余裕があったのさ」

 まあ、その辺の事情はどうでもイイわ。

「なら、今でも大丈夫か? 引っ越すの?」

「構わないよ。なら、荷物を運ぶ馬車を手配してくるよ」

 馬車を手配に行こうとするサリネを止めた。

「馬車はいらんよ。オレが持ってくからよ」

「持って行くって、あ、ベーには魔術があったんだっけね」

 まあ、説明もできんし、そうしておくか。

 店の中に入ると、中は木材で隙間なく埋め尽くされていた。

「……良く入ったな……」

 ここに入れたヤツ、どんだけ収納力に優れてんだよ! つーか、出すこと考えてねーだろ、これ!

「アハハ。店の中に入るだけ買うって、金貨二枚出したらザバの旦那が張り切っちゃってね、こうなったのさ」

 いや、それ、完全に嫌がらせだろう……。

「ま、まあ、サリネがそれでイイんなら構わんけどよ」

 本人が満足してんならオレがどうこう言う気はない。結果良ければそれで良しだ。

 んじゃと、木材や引っ越し荷物を縮小化させて行くこと三十分。すっきりさっぱりな店内が現れた。

「おー! ベーの魔術はスゴいね~」

 魔術で片付けられるサリネも、ある意味スゴいが、まあ、人それぞれの感性。これからもそれで行け、だ。

「あ、そうだ。金色夜叉──サリネから買ったこん棒、人にあげちまったんだが、あれって、飾ってあったものだけか?」

 勇者ちゃんに、あげたことに後悔はねーが、どうもポケットが軽くてしょうがねーんだよ。ハイ、そこ。突っ込みはノーサンキューだよ。

「すまない。あれだけなんだよ。戯れで作った品なんでね」

「そっか……」

 まあ、ねーのならしょうがねー。諦めるか。

「なら、作ろうか? あれくらいなら一日もかからないし、同じ木材ならたくさん買い占めたからね。軽く三十本は作れるよ」

 マジか!?

「──なら、二本、頼むよ!」

 我が殺戮に、新たな技が加わる。名を、殺戮阿吽。くぅ~! 我ながらイイネーミングだぜ!

「ああ、引き受けたよ。しかし、ベーはこん棒が好きだね。こん棒、不人気な武器なのにさ」

「まあ、オレに剣や槍の才能ねーし、ああ言う細かいことは嫌いなんだよ。こん棒での振り回しがオレにしっくりくんのさ」

 おもいっきり振ってのホームラン。これがシビレんのさ!

「まあ、ベーが喜んでくれるものを作るさ。楽しみにしててくれ」

「おう! 楽しみに待ってるぜ!」

 右ズボンのポケットに阿を。左のズボンのポケットに吽を。今宵の阿吽は血に飢えてる、とか言っちゃって~! 

 ──ハッ! イカンイカン。落ち着け、オレ! なに辻斬りに走りそうになってんだよ! クールだ、クールになるんだ、誇り高き村人よ。阿吽はあくまでも護衛用。ボコるためのもの。不殺である。

 ……いや、殺戮とか言ってるじゃんとかの突っ込みはノーサンキューです……!

「おほん。なら、行くか」

「あ、その前に商業ギルドに報告に行かないと」

「それって、直ぐに終わるものなのか?」

「んー、そうだね。そんなにかからないとは思うけど、混み具合だね。ギルドも暇じゃないしね」

 まあ、そうだろうな。

「なら、昼すぎにまたくるよ。オレも行くとこあるからよ」

「わかったよ。なら、そう言うことで」

 つーことで、一旦わかれることにした。
世の中、なにが起こるかわからない、と言いますが、まさかこの作品を書籍化したいと言われる日がくるとは夢にも思いませんでした。

告知を、とメールをもらったけど、なんと告知して良いのやら。まあ、とにもかくにも読んで下さる方々に感謝です。
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