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村人転生~最強のスローライフ 作者:タカハシあん
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360/988

360 サリネんとこへ

「一向に減らねーな、おい!」

 縮小化させて収納鞄に入れてんのに、もう三つもいっぱいにしちまったよ!

 空瓶もそうだが、中身の入ったものもあり、分別しながら入れてるから時間がかかるのは当然だが、それでもスピーディーに動いている。なのに、床どころか壁にも辿り着けねーって、ほんと、どんな摩訶不思議空間になってんだよ、ここはよ!

 更に収納鞄を二つ、満杯にしたころ、なんか、呼ばれてるような感覚が生まれてきた。

 良くわからないが、否定する気持ちも疑問に思わねーので、感覚のまま空瓶を掘り下げて行く。いや、表現的にどうなの、それ?

 なにやらここは、瓶ビール層に当たったらしく、世界各国のビールが出てきた。

「ここも空だったり入ってたりするな」

 いったいどんな飲み方してんだ、人外どもは? 片付けやすいように飲めよな、まったく。

 空瓶はこっち。中身が入ってんのはこっちと、一メートルくらい掘り下げただろうか、なにやら一メートルくらいの巨大な瓶が出てきた。

「あん? え? プリッつあん?」

 掘り出してみたら中に、見たことがある謎の生き物が入っていた。

「今度はいったい、どんな猟奇事件だよ」

 瓶の中にいるプリッつあんは、自分大の瓶を抱き枕にして、メソメソ泣いていた。

 うん。さっぱり状況がわかりません。説明ぷりーずだよ、プリッつあん。

 瓶をコンコンと叩くと、やっとオレに気が付いたよーで、こちらを見ながら号泣した。

「べぇ~!」

 鳴き声なんだか泣き声なんだかわからん叫びをするプリッつあん。ほんと、君は謎過ぎてオレには理解できんよ……。

 土魔法で瓶に穴をつくってやると、弾丸のごとくオレの鼻に激突してきた。

 痛くはねーが、そこで鼻水たらしながら号泣するのはマジカンベンしてくださいと、無理矢理引き剥がして頭の上に移した。

 まあ、頭の上で鼻水たらされるのもイヤだが、なぜかそこにプリッつあんがいると、安定感があってちょうしイイのだ。

「べぇ~! べぇ~!」

「はいはい、泣かない鳴かない。もう大丈夫だよ~」

 なにが大丈夫なのか、こっちが聞きてーくらいだが、泣く子にゃ勝てんと、テケトー相づちしとく。

 にしても、この摩訶不思議空間、どーにかならんの? 六畳もねー店で遭難とか笑い話にもならんよ。

「カイナ! カイナ、どこにいんだ! いたら返事しろや!」

 もう片付けとか無理。収納鞄、全部使い切っちまったよ。

「カイナ!」

「おれ、ここ~。ここにいるよ~」

 声はすれど姿はなし。どこだよ!

「どこにいっかわからんが、この状況どうにかならんのか? オレじゃ片付けできねーよ!」

「アハハ。だよね~。おれも自分がどこにいるかわかんないよ~」

「お前、酔ってんのか? テンションがおかしいぞ?」

 口調は同じなのだが、イントネーションがおかしくなってるぞ。

「アハハ。さすがに酔ってるよ~。人外さん、ハンパないんだもーん」

 ダメだこりゃ、状態だな。

「ったく。なら、落ち着くまでここにいろ。昼にまたくるからよ。あと、チャンターさんとプリッつあんは回収して行くな。剣客さんは見つからんから、そっちで回収してくれよ」

「わかった~。昼までには酔いを冷ましておくよ~」

 本当に大丈夫なのか心配だが、この状況をどうにもできないオレには任せるしかないと、空飛ぶ結界を出してじいさんの酒場を後にした。

「さて。チャンターさんをどうやって運ぶかな?」

 体格さがあるから背負って行くこともできんし、お姫様だっこしたらチャンターさんの沽券どころかトラウマになっちゃいそうだから却下だし……あ、小さくさせればイイのか。

 なんて名案が出たので即実行。頭の上……は、プリッつあんの巣なので収納鞄のポケットに入れておくか。

 これで良しと、会長さんちへ向けて歩き出した──が、その前にサリネんとこ行くか。オレの勘が今日はいると囁いているからな。

 もちろん、突っ込みはノーサンキューだぜい!  
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