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村人転生~最強のスローライフ 作者:タカハシあん
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346 お気に入りの一本

書いたら書けたので投稿です。
 扉を潜り、通されたのは親方の店だった。

「ジーゴの方じゃねーんだ?」

 そう案内してくれた心の友に聞いて見た。なのに、苦々しい顔を見せる心の友。心の友だよね、オレたち?

「お前がきたら通せと言われているだけだ」

 なのに、その清々するぜ! ってな顔はなに? 寂しいぜ、心の友よ。

「あと、用事が済んでもこっちくんなよな!」

 そう吐き捨てて階段を上がって行った。

「ツンデレなジーゴだ」

「うん。デレはプリッちゃんに行くだろうけどね」

「こ~のロ──ぷげっ!」

 またカイナにチョップされてしまった。痛くはねーが、確実に言葉を封じてくるくらいには強力だった。

「そんなんだからツンしかこないんだよ」

「それもまた友情の証だ。心の友のためなら恨まれても悔いはねー!」

「──ふふ。ほんと、ベーさんは見た目に反してますね」

 と、店の扉が開いて細身の老人が現れた。

「おう、親方。突然ワリーな。今大丈夫かい?」

 忙しいならまた今度にするがよ。

「ベーさんならいつでも歓迎ですよ。一緒に釣りをした間柄ですからね」

「お、嬉しいこと言ってくれるね。ジーゴもそれくらい言えたら人の域を出れんのにな」

「あはは。確かに、あの固い性格がなくなれば更なる高見へと登れるんですがね。なのでもっとジーゴと遊んでやってください」

「言われなくても遊んでやるさ。もう友達だしな」

 やはり弟子をとる人(外)は違うな。ちゃんと弟子を見てるぜ。まあもっとも、その固さを取ってやるのが師匠なんだが、師匠と言えど完璧じゃねー。出来ること出来ねーことがあるさ。

「……ベー、それでジーゴを……」

 なにか目を見開いてオレを見るカイナ。

「いや、ジーゴの反応が超ストライク。あれはクセ──ぷげっ!」

 ってチョップが炸裂しました。もー、冗談が通じないんだからカイナさんったら。

「──ってことで、親方。この剣客さんに剣を頼むわ。あと、これと同じもの──じゃあ、親方に失礼か。この形の剣を二……いや、四振り造ってくれや」

 収納鞄から日本刀モドキを出して親方に渡した。

「……造りは雑だが、斬るに特化したものとは発想がおもしろい。それに柄、かな? なかなか芸術性を感じる。ベーさんが造ったので?」

「ああ。だが難しくてダメだな。それがオレの限界だわ。あ、そうだ。なあ、カイナ。日本刀って出せるか。業物のよ」

 さすがにオレのでは見本にならねーわ。やっぱ本物を見てもらわねーとよ。

「これで良いかな? おれ、日本刀とか良くわかんないから美術館にあるものを出して見た」

 どう言う設定法のもと出してるかは謎だが、なるほど美術館にありそうな刀だった。

「まあ、なんでもイイさ。見本だしな。ほい、親方」

 刀を親方へと放り投げた。

 受け取った親方は、食い入るように刀を見詰め、ほーとかおーとか言って感動していた。

「まあ、制作期間は問わねーからよ、それに勝るとも劣らないものを造ってくれや。それより、この剣客さんに剣を選んでくれや」

 ここにきたのはそれが目的なんだからよ。

「お、おい、ベー。いったいなんだって言うんだ? つーか、ここはなんだよ! 良くわかんねーがスゴい武器がいっぱいじゃねーかよ!」

 静かにしていたチャンターさんがいきなり騒ぎ出した。

「アロード武具店って言う、人外さんの店だな」

「剣は素人なんで全然わかんないけど、伝説の武器だと言われても納得できる魔が秘められているのはわかるよ」

 壁の花となったと言う武器を見ながらカイナが呟いた。

「剣客さんは、どんな剣が好みだ? 好きなの選べや」

 親方がどこか遠い世界に行って帰ってこないので剣客さんに選んでもらおう。店の中には百種類以上の剣があるし、なんか気に入ったのが出てくんだろう。

「某、カイナ殿が出した剣が欲しいでごさる。なにかわからぬが、心躍るものがあるでごさる」

 まあ、刀が似合いそうな感じだし、本人の意思を尊重するか。

 カイナに頼んで何本か出してもらい、受け取った剣客さんは、一つ一つ確かめ、その中から好みの一本を選び出した。

「ちょっと貸して見な」

 剣客さんから選んだ刀を受け取り、結界を施した。

「これで竜に踏まれても折れない強度と切れ味を追加しておいたよ。あと、魔法剣にも出来るから必要になったら言ってくれや」

 剣客さんの腕なら今はそれで充分だろう。いやまあ、剣客さんの腕、知らないけどさ。

「んじゃ、用事も済んだし、次に行こうか」

 別世界へとイッちゃってる親方に別れの挨拶をして店を出た。
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