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村人転生~最強のスローライフ 作者:タカハシあん
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185 王都へ向けての用意

「ベー。お昼だよ~」

 オカンに呼ばれ、思考の海から上がった。

 さっきとは違い、我を失うくらい深く思考してなかったから周りの声が耳に届いたのだよ。

「あいよ~」

 椅子から立ち上がり、大きく伸びをする。

「ふ~。同じ姿勢でいっと体がいてーな、やっぱ」

 ゴキゴキと体をほぐした。

「デンコ。どのくらいできた?」

 同じく体をほぐす弟分に尋ねる。

「えーと、二箱はできただよ」

 どうやら数の数え方は教わってないようで箱の方で答えた。

「お前、なんぼまで数えられる?」

「十までは数えられるだよ!」

 なぜか自信満々に答えた。

 あーうん、この時代のこの年齢ならできる方だったな。この時代の常識を忘れてたぜ。

 前世でも、一、二、三の次はいっぱいってな時代があり、それが大多数であった。

 貴族や豪族、商人は別として村で字を書けたり計算できたりするのは村長やギルドに所属しているような者ぐらい。この世に生まれて十年経つが、文字も計算もできねーでよく生きてられるなって思うよ。マジ、理解に苦しむぜ。

「……お前には土魔法以前に文字や計算を教える方が先だな……」

 オレの弟分なら文字も計算もできんでは話にならん。みっちり教えねば。

「まあ、それはおいおいとして、うち帰って昼食食ってこい。午後からは数字の勉強だ」

「わかっただぁ! んじゃ、食ってくるだよ!」

 なんとも純真なデンコに苦笑し、オレも昼食を食うために家へと戻った。

「あ、ベーさん。弾が切れちゃったんで補充お願いします」

 いつもの席に座るとタケルが空のマガジンをかかげて見せた。

「あいよ。で、銃の扱いはどうだ?」

 肉体的能力はなにも願ってないのでタケルは年齢通りの普通な男の子なので、時間があるときは体力作りやら銃の練習をしているのだ。

「まだまだですよ。やっと的に当たるくらいですからね」

 まあ、なにごとにも一朝一夕にはいかんもの。日々努力だな。

 相変わらずの大食漢なタケルとモコモコガール(もはやいて当たり前になってな)に呆れながら昼食を取る。

「なあ、オカン。ちょっと───じゃねーな。しばらくうちを空けることになるが構わねーか?」

 昼食も終わり、一服したところで先程考えていたことを切り出した。

「構わんよ。行ってきな」

 まあ、あっさりしたもんだが、これが愛すべき我がオカンである。まったく、オレにはもったいねーくらいイイオカンだぜ。

「ありがとな。サプル、今回はお前も王都にこいな」

「え~! 王都汚いからヤダ~」

「心配すんな。別に王都を歩けとは言わねーよ。お前はタケルと海からきて王都の沖合いを探索しろ。確か、無人島があったはずだからそこをちょっと開拓してくれ。まだ確定ではねーが、そこに人を連れて行くかもしんねーからな。まあ、夜には帰ってイイからタケルの飛行機で通え。それならイイだろう?」

「また飛行機乗ってイイの!? なら行く!」

 すっかりジェット機に夢中だな、このスーパー幼女は。

「聞いての通りだ、タケルにもきてもらうぞ。ただ、お前には陸に上がってこの世界を勉強してもらう。世間知らずじゃ今後苦労すっからな」

「……い、いきなり王都、ですか? おれにはハードル高いっすよ……」

「二日くらいはオレと一緒だし、守護結界を纏わせてやる。安心してバカやってこい」

 まあ、なにごとも経験だ。失敗を恐れるなだ。

「……ベーさんが言うとフラグ立つからな~。すげー不安だよ……」

 オレのせいみたいに言うなよな。オレはトラブルメーカーになったこともなけりゃあ、不幸を呼び寄せたこともねーぞ。

「だったら己の力で回避しろ。これから先、お前は仲間の命を預かるんだからな」

 あの潜水艦に何人乗るかは知らねーが、一人でも乗せたからに仲間の命はお前が持つのだ。困難の一つや二つ、笑って乗り越えられなくちゃファンタジー全開なこの海を渡って行けねーぞ。

「ルクク次第になるが、まずオレが先行して王都の様子を見てから一度帰ってくる。そしたら次の日から動くからそのつもりで用意しててくれ」

 オレの言葉にサプルは嬉しそうに頷き、タケルは青い顔をしながら渋々頷いた。

 さて。オレも家を空ける間の準備をせんとな。





 
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