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村人転生~最強のスローライフ 作者:タカハシあん
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145 海と言ったらバーベキュー

海と言ったらバーベキュー。そんなフレーズをどこかで聞いたけど、どこで聞いたか、なにで言ってたか忘れてしまった。
 相当心労がたたってたのだろう、メシを食ったらそのまま眠ってしまった。

 まあ、無理もなかろう。余程の強者(引きこもり)でもなければ一人でいるなんて拷問に近い。

 ましてや前世の記憶があり、言葉もしゃべれない(ちなにタケルは日本語でしゃべってました)。頼る人もなく頼る国もない。いくら未来的な潜水艦があろうとも休まることはないだろう。

 まだタケルのこと、なんもわかってねーが、まだ子供なのはよくわかる。

 タケルの言では十七と言っていたが、それよりも下に見える。もう、態度や口調、雰囲気が幼いのだ。

 でもまあ、バカじゃねーのと素直なのが救いだな。

 いつも使っているだろう毛布を掛けてやり、家の外に出る。

「さて。サプルはどうしたかな?」

 辺りを見渡したら、まだ未来的な潜水艦に夢中になっていた。

 会長さんの船のときもそうだったが、ああなったサプルを止めることはできない。飽きるまでほっとくのが一番だ。用がなければ好きなことをやってる者に近付くなって家訓がある、とかないとか。まあなんにせよ、今日のサプルは役に立たないってことだ。

 ルククも勝手に食って、腹一杯になったらお昼寝。どんなに賢くてもしょせん野性動物(?)。猫の手にもならん。

「しゃーねーな。今回は結界術で採るか」

 収穫は自分の手で採ってこそありがたみを感じるもんだが、さすがにオレ一人では木二本分の収穫が精一杯。ブララのジャムは隊商に売る中でベスト4に入る売れ筋商品であり、隊商からも来年もよろしくと頼まれている。

 なんちゃって商人とは言え、売れるものを捨てるなんてことはできねー。なんちゃってなりにも商人としての矜持があるのだ───なんて言ちゃったりして。まあ、七割はラーシュのところに送るから大量に欲しいだけなんだがな。

 手紙ではラーシュんとこでブララジャムが人気らしく、あればあるだけ送って欲しいんだとよ。

 ───あ、そーだ。ブララをエリナんとこで育ててもらうか。街にするなら特産物やら外貨とか必要になってくるしな。

 なんてことを考えながら山の中に入って行き、結界術を使用してブララを採り、肩から下げた収納鞄に入れて行く。

 今回持ってきた収納鞄は、収穫用なので容量を大きくし、荷馬車四台分にしてある。

 このブララ島は、広さはだいたい東京ドーム八個分ある(いやまあ、東京ドーム行ったことないから合ってるかどうかは知りませんがねっ!)。なのでこの収穫用収納鞄では足りないのだが、我には土魔法と結界術あり。土嚢を創り、結界で時間凍結しておけば後で取りにこれば問題なっしんぐ~。一本当たり、半分は採って行く。

 あまり採り過ぎると、来年更に実を実らせ過ぎて味が落ちるのだ。大自然からのお裾分けぐらいで止めておくのが持続して採れる秘訣なのだ。

 これと言って収穫に興味がある訳じゃねーから周りが見えなくなることはねーので、昼になっら山を下りる。

 ぐっすり眠ったようで、タケルがすっきりした顔で家の前に立っていた。

「良かった~。帰ちゃったのかと思いましたよ……」

 まるで親に置いてきぼりされた子供のような顔するタケル。なんか親になった気分だな……。

「悪かったな。ここの島にきたのはコレを採るためなんでな」

 と、ブララを一個取り出してタケルに見せる。

「それ、すっぱくて食べられるもんじゃないですよ?」

「これは砂糖と一緒に煮るとキウイのような味になるんだよ。この時代じゃジャムは嗜好品だから結構な値段で取引されるのさ」

 まあ、オレは一瓶(五百グラムくらい)銅貨八枚で卸しているが、都会では銀貨二枚に大化けする。まったく、真の商人とは恐ろしい生き物だぜ……。

「……べーさん、転生無双しまくりですね……」

 なんか複雑そうな表情を見せるタケルくん。

「なんだよ、転生無双って? オレはド田舎でスローライフする無害な村人だぞ」

 なんて言ったらため息つかれた。解せぬ!

「ーーあんちゃーん!」

 サプルが大声をあげながら未来的な潜水艦の方からこちらへと駆けてくる。ほんと、お前も飽きないね~。潜水艦萌えがないオレにはなにが楽しいかわかんねーよ。

「満足したか?」

「あんちゃん、中見たい! 見てイイでしょう? 見たいよ!」

 駄々っ子サプルちゃん降臨。

 やれやれ。普段、素直な分、一旦駄々っ子になると一歩も引かなくなるんだよな、こいつは……。

 なんて、そこでサプルの駄々を許してしまうオレがやれやれなんだがな。だが後悔はせぬ!

「タケル、ワリー。サプルに、妹に潜水艦の中、見せてやってくれねーか?」

「あ、良いですよ」

 と、あっさり了承してくれた。

「言っといてなんだが、そんな簡単でイイのか? 結構、重要機密的な乗り物じゃねーのか?」

「大丈夫です。今、修理中なんで最低限の電源しか入ってませんし、知られたからと言ってどうこうできるレベルの技術じゃありませんからね。あ、でも変なことはしないでくださいね。嵐山の自己修復機能、なんか魔力で動いてるらしく、酷い壊れ方すると一月は動かせなくなるんで」

「ほんと、アホなこと願いやがって……」

「……はい、まったく持ってその通りです……」

「まあ、その話は後にして昼にしようぜ。サプルも昼食食ってからにしろ。イイな?」

「はぁ~い……」

 そこら辺は素直なんだから我が妹ながらよくわからんよ。

「んじゃ、昼はバーベキューにでもすっか」

 海と言ったらバーベキューだしな。あ、突っ込みはノーサンキューね。 
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