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村人転生~最強のスローライフ 作者:タカハシあん
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127 レッツラゴー

なんとなくレッツラゴーと書いてしまったが、わかる人、どれだけいるんだろうね?
 港の騒ぎを横目に我が店に入る。

 明日からこの気まぐれ屋はあんちゃんに委託することにした。

 本当なら水面上に店を造ろうとしたが、しばらくは人魚相手するのでわざわざ水面上に造るより海面下にあった方がイイだろうと話し合い、ならオレの店を使った方が便利だろうとあんちゃんに委託することにしたのだ。

 オレもエリナのことや街へ依頼に行ったりジャックのおっちゃんのとこに行ったりと、港にくる回数が減ってしまう。

 まあ、趣味でやってんだから好きなときにやればイイんだろうが、店をやらねーとナルバートのおっちゃんら商人がうるさいからな、メンドーなことはあんちゃんにお任せだ。売上の三割を報酬として渡すし、あんちゃんの商品も置くのだからその分の苦労は必要経費。ま、ガンバってくれだ。

 あんちゃんの命を守るための機能を追加し、水面上に続く通路に階段を付設する。

 海ん中から出ると、なにか視線を感じた。

 なんだと辺りを見回せばイカ娘ちゃんらがオレをヤバゲな目で睨んでいた。

 あーそー言やぁいたな。すっかり忘れてたわ。

「ん~~どーすっかな~?」

 まあ、海面下にいる兵士に任せればイイだけの話なんだが、港に侵入できるイカ娘ちゃんの能力を捨てるの、なんかもったいねーな。

「うん。イカ娘ちゃんら、ゲットだぜで行くか」

 幸いにして我には従属の結界がある。あんちゃんに指揮権を渡して護衛や海産物(エリナのエサ)を捕りに行ってもらうのもイイかもな。

 それに、隠れているイカ娘ちゃんらの仲間や指揮者を捕らえるエサにもなる。うん。我ながら悪辣だぜ。

 イカ娘ちゃんらに従属の結界と結界に触れた者を捕獲する設定やらを追加し、捕縛を解いた。

「並べ、イカ娘ちゃんズ」

 適当に命名。なんで突っ込みはノーサンキュー。

 従属の結界は基本、操作型だが、設定を細かく付ければ縛りはすり抜けられ、オレがいなくても自由に動いてくれるのだ。まったくもって結界超便利だぜ。

 横に一列に並ぶイカ娘ちゃんズにオレは満足気に頷く。

「お前たちに命ずる。町へと潜み、帝国に味方する者を捕らえろ。捕まえた者は兵士に渡せ。あと、休憩は交替で行い、命の危険を感じたら逃げろ。設定にないことがしょうじたら港に撤退。あんちゃんに報告し、あんちゃんの指示に従え」

 もっと細々とした設定があるが、『自由自在に操れる結界術』は考えるな、感じろ的思考も伝えてくれる。なので考えるな、感じろ的思考をしながら命令を出せば命令に沿った動きをしてくれるのだ。

「「「「「わかりました」」」」」

 五人(魚)の返事が重なり合い、五人が一斉に海へと向かい、一斉に海の中へとダイビングした。

「……地上も海の中も俗物ばっかりだな……」

 己の欲望を満たすために他人を利用し、その尊厳を踏みにじる。

 まあ、俗物(同類)なオレが言ってイイセリフじゃねーが、命を頂くと言うことに善も悪もねー。ならば、この世の恵みに感謝を籠めて頂きますの精神でイカ娘ちゃんズを使うまでだ。

 あんちゃんには適当に切り上げて先に帰ると言ってあるのでそのまま地上へと戻った。

 時間にしたら午後三時前くらい。予定では昼前に戻ってきて木を伐りに行こうと思っていたが、この時間ではそんなに伐れねーし、樵衆が帰り支度している頃だ。わざわざ混雑するところに行くのも億劫だ。

「しゃねーな。毛長山羊の毛苅りの相談に行くか」

 毛苅りをする時期は春。とかしか決めてねー。隣のおじぃとオレの予定が合わさったときにやるまで。それがド田舎タイムだ。

 つーことで隣んちにレッツラゴー。

「おじぃ、いるか~?」

 山羊の世話はお隣任せだが、柵に囲まれた牧草地で勝手に放し飼い。狼や猪がこないかを見張っているのがお仕事。なんで、牧草地が見えるように建てられた作業小屋で内職してるので、真っ直ぐ作業小屋へと顔を出したのだ。

「おう、ベーか。どうした?」

 おじぃの内職は家具作り。つても、ちょっとした衣装箱や小棚を作る程度。まあ、卸し先はうちで、保存庫に仕舞うものを作ってもらってるのだ。

「そろそろ毛苅りしようと思ってんだが、明日はどうだ?」

「おう、わしは構わんぞ。朝からやるのか?」

「ああ。朝からやるよ。まあ、まだ女衆には声掛けてねーが、苅るだけなら問題ねーしな」

 苅った毛は洗ったり乾かしたりほぐしたりといろいろ行程があるが、別に決まった納期がある訳でもねーし、腐るもんでもねー。女衆の都合に合わせてやる内職だ。オレらは苅るまでが仕事。あとは女衆にお任せである。

「わかった。ばーさんにそう言っとくよ」

「頼むわ。オレもサプルに言っとくからよ。んじゃな」

 軽いやり取りだが、常日頃の近所付き合いの賜物。人は一人では生きて行けない。それがわかる今世であった。






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