あの瞬間の僕
自宅の階段の先に窓がある。下半分は磨りガラス、上半分は普通の透明ガラスになっている。
午後三時。初冬、晴れ。斜光で手すりの影がすうっと伸びていた。
あの日は家で燻ってた。裸足の指の冷たさにも無関心だったくらい。
階段は、自室に戻るための通路だから、上り、窓を見て、陽光を浴びて、目を細め、部屋に入ろうと思ったがそうせず、「小春日和だ」とつぶやいた。
幸せを感じる力とは、今思うに、あの瞬間の僕だったのだろう。
自宅の階段の先に窓がある。下半分は磨りガラス、上半分は普通の透明ガラスになっている。
午後三時。初冬、晴れ。斜光で手すりの影がすうっと伸びていた。
あの日は家で燻ってた。裸足の指の冷たさにも無関心だったくらい。
階段は、自室に戻るための通路だから、上り、窓を見て、陽光を浴びて、目を細め、部屋に入ろうと思ったがそうせず、「小春日和だ」とつぶやいた。
幸せを感じる力とは、今思うに、あの瞬間の僕だったのだろう。
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