白の本~はプロットが自宅。
どうしようって感じです。
プロット書きなおすしかないかな……。
03 下準備の使用人探し。
――――馬車
あのあと、男爵としての爵位を買い取った。
爵位を買うってすごい国だよなー。んで、領地のことを聞いてみると、ちょうど取りつぶしになった侯爵家の領地があるということで売ってもらった。
時は金なりってか? 普通よりはかなり高かったが、払えないレベルではないし。売ってもらった。
なんか領地経営ってのも面白そうだったからだ。別に人々の暮らしを良くしようなんて思っていない。誰が死のうと関係ない。だが、領地経営そのものには興味があるのだ。ジムシティみたいな?
まあ、ゲルマニアっていいよね。何でも金で解決だよ。
ついでに、名前も変わった。ウィディス・ラ・リバルスティン・ヴィ・リヤスティ。
長すぎてムカツク。俺はラ・リヴァルスティと言うじーちゃんの名前が好きなので、公ではヴィ・リヤスティもつけるが、普段はウィディス・ラ・リバルスティンとすることにした。
ついでに、ミラは養子と言うことで、ミラ・ヴィ・リヤスティ。普段はミラ・ラ・リヴァルスティンだ。
んで、今は馬車で自分の領地に向かうところだ。
「なぁミラ」
「はい?」
可愛く小首を傾げるのは見ていて癒される。
「屋敷にメイドと執事は必要だよな」
「そうですね。元侯爵家なら大きいでしょう」
「お前の家の執事とメイドはどうなった?」
「……」
ミラは黙り込んでしまった。まあ、解雇しかないだろうな。
「親は?」
「……」
はあ……、破産してどっかで働いてるのか?
「わたしを買い戻そうと必死で働いています。ですが、買い戻すにも、国から借りたお金を返さないと……」
「ふむ。破産した金を返せばまた貴族になれるのか?」
「いえ、一度破産したらもう無理ですね」
ふむ。
「俺が代わりに返して、お前の両親と執事、メイド全員雇おう」
「なっ!?」
「必要なんだ(俺の住みやすい世界にするために!)」
「ウィディス様……そこまで……(わたしのことを考えてくれて)」
「ああ、絶対に譲れない(せめてマック! 出来れば24時間やってるコンビニ!)」
「ありがとうございます。わたしも精いっぱいウィディス様に仕えさせていただきます」
「頑張ろうな(俺の計画を)」
ミラは涙を流しながら喜んでくれた。
コイツもしってたのか、俺の計画を。それには貴族としての仕事をやれるやつと、仕事の出来る執事とメイドが必要だ。ミラの両親ならミラがいる限り信用できるだろう。執事もメイドも問題なくコイツの家でやれてたなら大丈夫だ。
「よし、んで、お前の父親の元地位と、破産額、メイドと執事の居場所を教えろ」
「はい! 爵位はゲルマニアの伯爵でした。執事とメイドはお父さんに聞けば。お父さんは街の仕立て屋で働いています。破産金額は……」
ミラが俺のことをチラチラと上目づかいで見つめてくる。
そんなに大金なのか……払えるかな。賢者が700年ためた金より多かったらどうすっかな。
「……50万エキューなんですが……やっぱり無理ですかね」
はあ、びびって損した。たしかに日本円で50憶円と大金だ。だが、じーちゃん舐めるな。一億エキュー近く稼いだじーちゃんスゲー。毎日、一万エキュー近く稼いでたからなじーちゃん。しかも高ランク討伐だけで。
今はすまんなじーちゃん。いずれ更に稼ぐからな。
「いや、大丈夫だ」
「本当ですか!?」
目をキラキラと輝かせて、身を乗りだしてくる幼女。もとい、ミラ。
「お前の両親と、執事、メイドは信用できるのか? 給金はちゃんと払うが、横領とかしないだろうな?」
「はい! 絶対信用できます。娘にも甘いです!」
おおう。父親のことを娘に甘い父親って言う娘がいるとは。こいつ腹黒かもしれん。
「んじゃ、一回屋敷に行った後、お前の父親や母親に会いに行くか」
「はい! あと、屋敷にはもうついてます!」
「おおう……」
いつの間についたんだ本当に。
とりあえず、降りる。俺の後ろにミラもついて降りる。
「でかいな……」
「大きいですね……伯爵家の時よりも大きいです」
でかかった。横幅が100メートル近く在るだろう。この世界の単位で言うとメイルだっけかな。まあ、言い変えただけだ。
そして5階建て。二人じゃ死んでも管理しきれない。ツタがからみついているし、窓なども汚れている。
「汚いな」
「汚れてますね」
とりあえず、軽く掃除か。
「王宮に帰っていいぞ、馬車で送ってくれてありがとな」
「はい、では」
一応馬車で送ってくれたので礼を言う。馬車は遠ざかって行き、見えなくなった。
「さて、ここが新しい俺の家だか汚い!」
「掃除しますか?」
「無理だ、この広さじゃ」
「メイドを連れてくればなんとか数か月で」
「遅い。ってことでー風の精霊、内部の塵を掻きだせ。水の精霊、外見をきれいに洗い流せ、土の精霊、ツタを全て取り除け、火の精霊、出た塵やツタを燃やし尽せ」
『うん』
『はい』
『やるよー』
『せっせのせ』
俺の命令を聞き、精霊たちが屋敷に集まる。ツタが地面に戻ってゆき、窓の曇りなどが晴れてゆく。すべてのドアや窓が内側から弾け、大量の塵が外に書き出され、一か所に集まってゆく。そのゴミが燃えて消えてゆく。
みるみるキレイになってゆく屋敷。エルフなどでも出来ない使い方だ。
そもそも、空気中に散乱しているしている精霊の声を聞くことは普通出来ないらしい。俺の場合魂が神のものだからなのか、適正があるのか知らないがこういう使い方も出来るのだ。
『ねぇねぇ、地下にね』
『おっきな部屋がるよ?』
『どうするどうする?』
『キレイキレイ?』
隠し部屋か?
「とりあえずキレイにしておいてくれ」
精霊が動き出したの確認し、隣を見ると、ミラが目を見開いて、口をぽかんとあけている。
「どうした?」
「せ、せ、先住魔法!? ウィディス様はエルフなのですか!?」
ガクガクと震え問いかけてくる。
「あたっ」
軽くチョップして目を覚まさせてやる。
「アホか。どこをどうみたらエルフなんだ。確かに先住魔法、俺に言わせれば精霊魔法だが。それが使えるかもしれないが、これは仲介すればお前だって使える。精霊の声は聞こえないかも知れないが、精霊と契約は出来るはずだ」
精霊との契約で精霊魔法が使える。系統魔法よりも強力な魔法だ。詠唱は勿論必要。俺の場合精霊の声が聞こえるので、詠唱の変わりに声をかけるんだが。
「ほ、本当ですか! わたし今魔法使えないので、使えたらすごいです!」
キャッキャとうれしそうにしているが、今何と言ったコイツ?
「待て、何で魔法使えないんだ?」
「えーっと、右手に持っていたので腕ごと食べられちゃったんだと……」
グロ! よく平気でそんなこと言えるな。
「んー、そうだ。ニルヴァーナがあったんだ!」
「にるヴぁーなってなんですか?」
「ちょい待て」
俺は影の中に手を入れ、杖を取り出す。
持ち手は黒に白で模様が浮かんでいる。下には二つのアクセサリー。上には、金色の遜色にフェニックスが向かい合ったようなデザインの白桃色の羽根。
ユウナの所持品だが、召喚士でなくなったので俺が預かっていたのだ。
「ほれ」
手渡してやるが、手に取ろうとしない。
確かに身長には合っていないが、長さ130センチくらいあるし。対して、ミラの身長は120ないくらい。7歳だから仕方ないが。
「あの……それディテクトマジックかけてないのにすさまじい魔力放っているんですが……」
ああ、そう言うことか。これは俺が神の時にちょっと改造したものだ。APやオーバードライブが必要なさそうなので、魔法攻撃力+20パーセント、魔法ブースター、ダメージ限界突破、MP消費1と言うお遊びで改造した杖。オーバーキルで楽しみたいって感じで作ったのだ。まあ、ミラが使ってもオーバーキルは無理そうだが。
そもそも、この杖自体がFF10での一点物レアアイテムだ。
「気にするな、あーそだな。火の精霊。もし、ミラ以外が触ったら焼いてやれ」
『わかりましたー』
「な、なんでそんな物騒なことを……」
「貴重な杖なんだよ。魔法使っても精神力が(ほぼ)減らないと言うすぐれものだ。そして、魔法の威力あげる効果まである。盗まれたりしたら大変だろ?」
「そ、そんな貴重なもの怖くて使えませんよ!?」
「だから、実戦の時だけだ。普段は普通の杖使え。あ、そだ」
俺は更に影から一本の杖を取り出す。
「これ、精霊魔法使う時にダミーとして俺が持ってた杖だ。杖と契約もしてないし、安物だから練習用に使え」
そう言って、二本を押し付ける。
練習用は30センチくらいの木の杖だ。
「ほら、魔法放ってみろ」
「……?」
「……」
「……???」
「おい」
「えーっと、杖との契約は、数週間手元に置いておかないと出来ないんですよ?」
ムカツクな……、知らなかったんですか? 常識ですよみたいな顔してるし。
「あうったっいっ」
俺の連続チョップが発動した。
「もー、何するんですか?」
「うっさい! とりあえず、屋敷は一応キレイになったんだから行くぞ。あとは拭き掃除しないと無理だ。ついでにコレもつけとけ」
俺が影から取り出したのは黒いマント。すっごいダサイが、一応貴族の証らしい。
ふりふりの洋服を着ているミラには似合わないが仕方ない。
「貴族だからってなんでこんなの着なければいけないのでしょうね」
ミラは嫌々ながらそれを身につける。
そんなミラを横抱きにし、俺は飛翔する。
―――仕立て屋?
ミラの案内できたのは仕立て屋、もとい工場。
こんなの仕立て屋ちゃう。下っ端服職人だ。
「ここだよな?」
「そうですね」
そこそこ大きな木の扉を開く。
「たのもーーー!!」
俺の声に全員がコチラを向く。
うーん、何だ此処? ぎゅうぎゅうに押し込められて、服を作っているが、生産性悪いだろ?
こんな場所に100人以上詰めるな。
一人の男がこっちに走ってくる。
「貴族の坊ちゃん、うちはまっとうな商売してるんですぜ?」
「いや、別に視察できたわけじゃない。ただ――」
「ミラっ!?」
俺の言葉が! 途中で女性の声にかき消された!
コチラ――と言うか、ミラに一直線に走り寄る女性。
そして抱きつく。
「コラッ! テメーごときが触れていい相手じゃねーだろが! さっさと仕事に戻れ!」
俺にぺこぺこしていた男が木の棒で、ミラの母親らしき人を叩く。これが平民か。
「やめて! お母さんに乱暴しないで!」
男の体罰をミラが止めるが、男の目が途端に細められる。
「おや? ってーことはアンタら平民かい?」
「いや、ミラは養子にしたから貴族だ」
俺の言葉に途端に態度がまた変わる。なんだよコレ……?
「あー、悪い。この女性と、この女性の夫すこし借りれるか?」
俺はエキュー金貨10枚を渡しながら言う。
「は、へー。どうぞどうぞ、今日一日くらいならずっといいですぜ、貴族の坊ちゃん」
「では借りてくな。そこのミラの母親。旦那を連れて外に来てくれ」
「は、はい」
俺の言葉に慌てたように走りだす。俺はそのまま外に出る。
――――店
あのあと、四人をつれて話せる店を探した。
貴族でない二人を連れて行くと、高級店はすべて断られたので、そこそこのランクの店についた。
「さて、料理は適当に好きなもの注文してくれ、金はこっちで出すから。んで、二人の名前を教えてもらっていいか?」
俺がミラの両親に促すと、二人は素直に口を開く。
「ミルドです。元伯爵ですが、今は家名すらない平民でございます」
30後半くらいの男性だ。イケメンから、渋いに変わり始めたころ合いだろう。
「私はレイディア。ミアの母親です」
20代前半の美人さんって待て。一体いつミラを産んだんだ。少なくとも15前に産んでるだろう。ミルドロリコンじゃん!
「失礼ですが、あなたは」
「ああ、すまない。ウィディス・ラ・リバルスティン・ヴィ・リヤスティ男爵だ。ミラは俺が買い取った」
俺の言葉に目を見開く二人。
「その御年で男爵でございますか?」
「ああ、悪いか?」
「滅相もございません、しかし。ヴィ・リヤスティ領とは、侯爵の?」
「買い取った。領主がいなかったからな。まぁ、そんなものはどうでもいい」
俺は本題を切りだすために、両手をテーブルにのせ、手の甲に顎を置いた。
「まず、ミルド元伯爵が以前雇っていた、執事とメイドの現在の居場所が聞きたい」
俺の言葉にミルドとレイディアは訝しげに顔を見合わせる。
「私が働いている場所で皆働いているが……それが何か」
「ふむ、俺がヴィ・リヤスティ領に行ったのはつい先ほどでね。使用人が一人もいないのだよ。優秀な使用人がほしい。執事として優秀な、メイドとして優秀な。そして――」
俺は目を細めてニヤリと口を歪ませる。
「優秀な元貴族」
俺の言葉に二人は目を剥き、驚く。
そりゃそうだ。元貴族を雇いたいなんて普通はありえないことなのだろう。元貴族と言うことは、破産、横領などで借金を負っている場合がほとんどだ。つまり、破産金全てを背負うと言うことだ。確かに、貴族を雇えるなら利点は大きい。しかし、破産したと言うことは、経営能力がないと言うことでもあるのだ。それを多額の借金を背負ってまで受け入れるなんてまずありえない。
「しかし、私たちには負積が……」
「そんなもの調べている。子供だからって甘く見ないでほしいな。その負積を肩代わりすると言っているんだ。ちゃんと給金も出すし、悪い話しではないだろう? あなたの屋敷に居た使用人も一緒だ。ミルド元伯爵は俺の補佐と言う形になるだろう。過剰労働などさせるつもりもない」
「それだとウィディス様に利点が……」
つまり、裏がある……と?
「最初に言ったが、俺は領地経営が苦手だ。だからこそ、領地経営の経験があるあなたを引き抜きたい。もちろん、俺の意見も言うつもりだ。ただ、俺は領地経営より優先させなければいけないことがある(マックとコンビニ計画がな)。だから、頼みたい」
「しかし――」
「お父さん! 一か月くらい一緒にいたけど、“ご主人さま”は信用出来るよ! わたしもお父さんとお母さんと一緒にいたい!」
いつのまに御主人さまって呼ぶようになったんだコイツ? まぁどうでもいいけど。
二人は顔を見合わせ。
「では、お願いします」
二人は頭を下げた。こんな若造にな。
てか、マジで娘に弱いな。
「娘の火傷も直して頂きありがとうございます」
母親が俺に礼を言うが――
「勘違いするな。呼び方は今まで通りでいいが、ミラは俺の養子になった。ミラ・ヴィ・リヤスティと言う貴族だ。普段はいいが、公ではお前達の方が身分は下だ。ミラやお前達の為じゃない。娘で所有物のミラを俺が釣れて歩けないから傷を直しただけだ」
二人はミラの方を見つめ、本当かと目で訴える。ミラは苦笑しながら頷く。
「それでも、大事な娘をありがとうございます」
「別に構わない。俺はお前達が働いていた場所に交渉しに行くから、これで好きな物でも食べておけ。せっかくの一家団欒だ。貴族じゃないから高級店にではないがな」
俺は金貨10枚程度置いて店を出る。
―――工場
先ほどの工場の前に戻り、影から麻袋を取りだし、中に入る。
「貴族の坊ちゃん。うちの二人はどうしたんで?」
「ああ、あいつらと、他一緒に入ってきた使用人を引き抜きたい」
俺がそう言った瞬間、目を細めて俺を見つめる。
「貴族の坊ちゃん、それはなりませんよ。私の大切な使用人ですし」
大事な使用人が何で皆痣作ってるんだ? ま、手放さないのは分かり切ってたし。
これも先行投資だ。どうせ返ってくるわけだしな。
「此処に一万エキューある。使用人をもらいうけたい」
男は目を見開き、俺が地面に置いた麻袋を開く。
そしてこちらを見、ニヤリと笑う。
「貴族の坊ちゃんも人が悪い。最初から言ってくれればすぐに差し出しましたよ。何人でも持って行ってくだせえ」
まったく……コイツをみると劣等種って想いが強まるわ。
俺は前に出、大声で叫ぶ。
「おい! この中でミルド元伯爵の元で働いていた執事と使用人前に出ろ!」
俺の声を聞き、50人程だろうか? 使用人が前に出てくる。
皆びくびくしている。別に体罰などするつもりはないんだがな。
「お前らはうちで雇うことになった。もちろんミルド元伯爵、レイディア元伯爵夫人、それにミラも一緒だ。ちゃんと給金は伯爵の家で働いていた時と同額出す。此処で働きたい物は此処に残れ、屋敷で働く物は俺に着いて来い」
てか、50人もいらない。
少しだけざわつくが、俺が背を向けると付いてくる。ふむ、此処どんだけ給金けちってんだよ……。全員着いてきたぞ?
まあいいや。使用人+三人連れて帰るか。やらないといけないことあるし。
ディテクトマジック――この世界での解析魔法、ライブラと同等。
ニルヴァーナ――FF10でめんどいイベントを三つこなさないと手に入らない最高の杖。
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