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分岐〜天国か地獄
作:赤とんぼ



犯罪


いよいよメインレースだ。
持ってきた金に8レースで儲けた分も足して掛け金額は13万円ある。

これだけあれば当たったときの儲けは相当な額になるであろう。

今人気になっているのは三番のゼッケンを付けた馬だ。騎手も名手で競馬をよく知らない私でさえ知っている騎手だ。
人気は圧倒的で単勝オッズは1、9倍となっていた。

軸はこの馬で決まりだろう。
私は馬連で買おうと決めていたので、この3番の馬ともう一頭良い馬を探す事にした。

しかし、これが中々決まらない。1番人気は3番の馬で圧倒的なのだか、2番人気から5番人気までが拮抗しているのだ。
人気はほぼ横一線で正直どれを買って良いのか解らなかった。
「確率は4分の1か。」
私の頭の中ではすでに圧倒的1番人気の3番の馬と2番人気から5番人気の馬のどれかで決まると勝手に決まってしまっていたのだ。

実際はもちろんこんなに簡単なものではなく、圧倒的1番人気だからといって負けるときはアッサリと負けてしまうことも多い。
だからギャンブルというものは難しくもあり楽しく熱くなれるのだ。

しかし、この時の私の頭の中は確実に4分の1の確率で当たると思っていた。
ならば4点、馬連を買えば確実に当たるということになる。

私は考えに考え抜いた挙げ句に3番の馬から4点馬連を買うことにした。
これで百パーセント当たる!

私は自信に満ち溢れていた。
3万円を4点買いし、残った1万円を三連単という1番難しい馬券に1点賭けてみることにした。

そして運命のレースが始まった。

・・・・・・・・・。

午後4時、私は競馬場の客席にいた。

表彰台では勝った騎手がインタビューを受けていた。
私は放心状態のまま、その場を動けなかった。

勝った馬は7番人気の馬だった。
圧倒的1番人気だった3番の馬はというと11着。
ずっと後方で競馬をしており最終コーナーを回ってからも伸びてくることはなく、そのまま惨敗したのだ。

私はわずか数分の間に13万円という金額を失ったのだ。

当たるはずだった百パーセント当たる予定だったのに。

しかし、いくら後悔してみても金が戻って来るはずがないことを誰よりも自分自身が1番解っていた。

競馬場からの帰り道、私はムシャクシャした気分からか犯罪を犯してしまう。

別に悪気があったわけではなかった。
別にどうしても欲しいわけでもなかったのだが。
競馬で金が尽きた私は生活費を卸すため近くのATMを探した。
駐車場が埋まっていたために近くのスーパーの駐車場に車を止めATMまでの道を歩いていた。

近くの家の洗濯物が目に入ってきた。
その中には下着も干してあり、その中の一つに私の目は釘付けになった。
そして気が付くと私はその下着を盗み車に戻っていた。

私は変態なんかじゃない。
下着が欲しがった訳ではない。
ただ
ただ

その下着は楓が履いていたパンティーと同じ物だったのだ。
私はいつのまにか競馬で負けたことも忘れアパートに帰っていた。












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