| 英雄兄妹(77/84) |
第77話 レグロス現る
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カラオケ兄妹 第2話 予選 オンツィーの歌唱大会に出場する事になった兄妹。しかし大会には予選があり、それを制さねば本選に出場する事は出来ないのだ。 待合室はピリピリしたムードに包まれていた。 「何だか、凄い雰囲気だね…」 緊張した面持ちで妹が兄に身を寄せる。 「でもこれ、ただの歌唱大会だろ? 奇跡的な確率で全員便秘気味なんじゃないか?」 それは無い。 「『レイ』さん。予選会場へお越しください」 「お、ついに俺の番か!」 兄はレイという名前で登録していた。彼の好きなロックバンドのヴォーカルから取ったのだろう。 「頑張ってね! お兄ちゃん!」 「おう! (むしろお前が頑張れよ…)」 予選会場は待合室と廊下続きで、屋内にあった。 「わお! ついに君の出番だね!」 大会の主催者であり、この町の領主ピエールが、兄に馴れ馴れしく近寄ってきた。 「おう、ピエールか。俺、頑張っちまうぜ! あ、ところでさ、待合室の雰囲気がやけに張り詰めてたんだが、なんかあるのか? この大会…」 「優勝すると高級お菓子が貰えます」 「菓子ぃぃ?」 「ただのお菓子じゃありませんよ? 庶民の年収に相当するくらい高価なものなんですからね」 「おお! そりゃなんか凄そうだな! (それを甘党の妹にプレゼントすれば……ウヒョヒョ!)」 兄の心に邪念が芽生える。 「あの、相手の方はもう歌い終わったので、そろそろ……」 審査員の眼鏡男が情けない顔で兄に訴えた。 「あ、はい」 軽く足を開き、体の力を抜く兄。 (あれ…? でもよく考えたらこの世界の人間にロックなんて通用するのか!? やばいな……すこぶる緊張してきた……。予選落ちは格好悪過ぎるし、とりあえず無難なポップスでいくか……) 作詞 REI 作曲 三郎太 【ツナマヨご飯】 醤油に染まるシーチキン マヨに絡まるシーチキン 俺のハートを熱くするぜ 程よく混ぜたらご飯にダイブ 簡単 完成 最短 一分 お手軽最強究極料理 ああ ツナマヨご飯 あなたの姿に(I love you) ああツナマヨご飯 私の心は虜(I want you) 君を離しはしない 永遠に、、、 「はい、ツナマヨご飯でした。この歌はですね、REIが初めて作詞をした歌でして、デビュー曲『ネクロフィリア』のカップリングなんですよ…。このカップリングがなければ、売り上げは倍増したのでは、といういわくつきの曲だったりするんですけど俺は大好きで……」 「素晴らしい! こんな歌初めてだよ! 君の国の歌かい?」 「え、は、はい、そうです…」 審査員が異常なまでに食いついてきた。ちょっと頭がおかしいのではなかろうか? 「いや〜、いいものを聴かせてもらったよ! 他国の歌なんてそうそう聴けるものじゃないからね」 兄とREIのせいで日本という国が酷く勘違いされてしまったようだ。 つづく! REI 「俺は悪くねえだろ!?」 |
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