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平凡な私と平凡じゃない交友関係 作者:メイリ
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ゲーム大会

ただいま、何故か我が家でゲーム大会が繰り広げられている。
しかもそのゲームというのが昔のパズルゲーム、誰だよ持ち込んだの。
上から降ってくる物体をキレイに並べて消すアレだ。
ご丁寧に昔のゲーム機本体を持ってきたようである。
最初は馬鹿にしていたメンバーもやっているうちに熱くなり始め、誰かがおかしいことを言い始めた。

「じゃあ、優勝した人は負けた人に1つだけ命令出来るってどう?」

この一言でみんなの目の色が変わった。
そんなに熱くならなくても……というぐらい一戦一戦熱い戦いが繰り広げられている。
ちなみに今我が家にいるメンバーは。

若手ナンバーワン俳優の一ノ瀬君。
その事務所の代表兼俳優の蓮さん。
クーデルフィアの広告塔、モデルのリナ。
某国の貴族とかいう話のアレク。
そしていつもお世話になっているエリート警察官のおやっさんこと、大屋さん。

ふむ、我が家はパーティー会場か何かですか?
このメンバーが集まり、しかもパズルゲームを本気で行っている姿って、レア中のレア、激レアじゃない?


「うわ〜〜!や、やめて下さいよ〜〜。それ以上されたら……あ、ああ!」

「ふふ、私のテクニック凄いでしょう?」

ただいま、一ノ瀬君とリナが対戦中だ。
何でだろう?会話がちょっとエロく聞こえるのは……。
画面を見ると一ノ瀬君がリナに一方的にやられている。

「あ〜〜、負けた。せっかくのチャンスだったのに……」

思いの外、一ノ瀬君が落ち込んでいる。
そんなに勝ちたかったのかしら?

「そんなに落ち込むなんて珍しいね。……で、何がチャンスだったの?」

一ノ瀬君は、勝って何か命令したかったのだと思った私は何がしたかったのか聞いてみた。
私の質問に一ノ瀬君は何か小さい声でモゴモゴ言っている。
『せっかく……デート……、……さんと一緒に……』

よく聞き取れない。
でも、一ノ瀬君がほんのり赤くなりながら言っているということは。

「……一ノ瀬君のエッチ。」

「な!何でそうなるんですか?!ちょ、ちょっと待って下さいよ瑞樹さん。絶対何か誤解していますよ、俺はただ……」

「あ、次私の番だ。じゃあ、行ってくるね〜〜。」

私は何だかわからないけど慌てている一ノ瀬君を置いて、画面の前へとスタンバイした。
別に誰かに命令したいわけではないけど、やるからには全力だよね。


「ふふ、ついにここまで来たわ!覚悟しなさい瑞樹!」

今から私とリナによる決勝戦が行われる。
私ってばパズルゲーム好きなんだよね。
男性陣はみんな軒並み落ち込んでいる。
そんなにみんなして何がしたかったんだか……。

「じゃあ、やろうかリナ。」

私とリナの実力は拮抗していた。

「も〜〜う!何でそこ〜〜。だ、だめだよ。」

「隙あり!さあ、これで終わりよ!!」

みんなよりも粘ったがついに私もリナにやられてしまった。
リナってば何でこんなに上手なのよ?
勝ったリナはガッツポーズをしている。
はぁ〜〜、残念。

「あ〜〜あ、負けちゃった。リナ凄いね。……で、リナは誰に何を命令するの?」

まあ、平凡な私にはリナの願いなんて叶えられそうにないから別の人だろう。
一ノ瀬君や蓮さんあたりに仕事を持ち込むかな?
私は1人関係ないとばかりに優雅に飲み物を飲みはじめていた。
その時、リナが私の肩にポンっと手を置いた。

「瑞樹、何関係ないみたいな顔しているのよ。私の命令権はもちろん……瑞樹に使うわよ。」

ブッ
思わず飲んでいたモノをこぼすところだった。
え〜〜、このメンバーがいて私に使うのかい?
他のメンバーはリナのことを羨ましそうに眺めている。
え?みんなして私に命令しようとしてたの?ヒドっ!
こんな平凡な私に出来ることなんてないよ。

「リナ〜〜、本当に私に使っちゃうの?こんなに凄いメンバーがいるんだよ。勿体無いよ。」

「何言ってるの?ここで瑞樹に使わない方がよっぽど勿体無いわよ。」

「……そう?まあ、いいや。負けちゃったし。で、私は何をすればいいの?」

買い物の荷物持ちとかかな?
もしくは雑用?

「ふふ、そんなに心配しないでよ。ちょっとだけ、私にいじらせてくれればイイから。」

リナがそんなことを言いながら、手をワキワキさせ私に近づいて来る。

「え、何その手?いや、いやいや、怖いんですけどリナさんや。」

ニコニコしているけどその目は獲物を狙うやつだ。
私、どうなっちゃうの?
リナは私を掴むと私の寝室へと向かった。
リナのもう片方の手にはスーツケースが持たれている。

「男性陣はここで待機!絶対、ぜ〜〜たい覗いちゃダメよ!」

そう言いながら男性陣を威嚇したリナは凄い勢いで私の寝室へと突撃した。
マジで何が行われるの?
て、貞操の危機か!?
なんてアホなことを考えていたら、リナがスーツケースをひろげて中身を取り出している。
えーっと、……うん?
コレは、メイク一式と洋服、他にも小物がいっぱい。

「さあ、始めましょうか?逃がさないわよ。」


…………燃え尽きた。
うう、もうお嫁に行けない……いや言葉の綾だけど。
でも、散々リナにもてあそばれた。
途中私の叫び声に男性陣が扉の前まで来て

「ど、どうした!大丈夫か?」

と声をかけてくれたが、今中に入られる方がマズイと思い

「だ、大丈夫です。だから入って来ないで下さい。」

と返しておいた。
見られると非常に恥ずかしい姿だったからね。

リナはやりたい放題やってくれた。
私が伸ばしていた前髪を整え、いつも1本にしか結ばない髪をセットし、モデルであるリナの本気の化粧を施しやがりましたよ。
そして服も会社の制服以外ではスカートをあまり履かない私に、リナが選んだ服を着せ、最後に眼鏡まで外されてしまったのだ。
はあ〜〜、せっかくリナが全力で頑張ってくれたけど、平凡な私にそれをやっても、ちょっとカワイイ平凡な女の子の出来上がりですぞ?
この寝室には鏡がないから自分の姿は確認出来ないけど、まあ、予想は出来る。
そんなリナが全力を出し切った姿の私を、リナが凝視している。
アレか?何で自分が全力を出してこのぐらいにしかならないんだと言いたいんだな。

「リナ、ごめんね。せっかく頑張ってくれたのにこんなんで。」

私の言葉にリナがブンブンと凄い勢いで首を横に振っている。

「な、何言ってるの!す、凄いわ。……でも、これは男性陣には見せられないかも。」

ありゃ、見せられないレベルでしたか。
それはますます申し訳ない。

「リナの力をもってしても見せられないレベルとは……自分の平凡さが恐ろしいわ。」

「ち、違うわよ!って自分の顔なんて毎日見ているでしょうが!何でコレを平凡なんて思っているの?」

ま、まさか、平凡にすらレベルが到達していないだと!
うう〜〜、平凡を自負してきたのに。
私が地味に落ち込んでいると慌ててリナが慰めてきた。

「ちょ、ちょっと何勝手に勘違いしているのよ!違うからね、今の瑞樹は平凡じゃないし、ましてやそれ以下でもないからね!言っておくけど歩いていたら速攻で声をかけられるレベルだから。ましてや瑞樹の性格に惚れているヤツらがコレを見たら……こわっ。自分でやっておいてアレだけど、どうするかな〜〜。」


リナが本気で困った顔をしながら悩んでいるところで、ドアがノックされた。

「おい、本気で大丈夫か?」

どうやら心配した男性陣がドアの前に勢ぞろいしているらしい。
私とリナが顔を見合わせているうちに

「もう、これ以上待っていられません!瑞樹さん無事ですか?!」

一ノ瀬君が勢いよくドアを開け、寝室に入ってきた。
そして私の姿を見て、物の見事に固まった。
後から入ってきた男性陣も私の姿を見た途端全員もれなく固まった。
私は伝説のメデューサですか?


メデューサ事件からようやく回復した男性陣を引き連れて、居間へと戻ってきた私たち。
やたらみんなの視線を感じるんだけど、どうにかなりませんかね。

「ねえ、みんな仕事柄可愛い人や綺麗な人見まくっているんでしょう?今更こんなレベルの人を注目したってしょうがないじゃない。」

私の言葉に全員が否定の言葉を発した。

「「「「「言っておくけど平凡じゃないから!」」」」」

おお、見事に揃ったね。
でも、私は『平凡』なんだよ……いや、『平凡』じゃなきゃダメなんだよ。

今回私のイメチェンメデューサ計画は全員一致で封印されることになった。
ただ、何故かみんなちゃっかり写真撮影を要求してきやがりましたが。
まあ、別にイイけどね。

……ねえ、待受にすんのはヤメてくれないかな。




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