第19章〜涙〜
俺とアオイ…。
同じベットの中。。。触れてはいないが、アオイのぬくもりが
伝わってくる。
「今日は楽しかったです。ディズニーも行けたし、お酒も少し
呑んだしぃ。
ただ明日ってイベントなんですよね…。私に逢いに
来てくれる人なんかいるのかな。私また顔上げられない
かもしれないです。考えただけで緊張してきます…」
「大丈夫だよ。アオイち…」
そう言い掛けて、俺は彼女の眠るその方向に顔を向けた。
アオイはじっと俺を見つめていた。。。
その表情は、今日という楽しかった一日への満足感、
そして明日のイベント、不安と怯えがにじんだ…それは俺が
思う、二十歳の女の子の表情とは、違っていた。
心の恋人。ガラスのアオイ。掌に置かれた折り紙。
俺の中で、アオイへの想いが溢れていた。
俺は、アオイの髪…頬…を優しくなでながら、溢れた
想いを唇にたくした。
アオイは目を閉じて…その身体を全て俺に預けた。
「ス☆キップさん…ダメ…」
そういいながら、アオイの手は、しっかりと俺を繋ぎ止めていた。
俺たちは、何度もキスをし・・俺はアオイの全てを愛した。
その瞬間までは。
アオイの呼吸が荒くなり、俺たちがひとつになる瞬間。
俺の中で…何かが…崩れた…。
俺は重なるアオイの身体から、離れると、そのアオイの横に
あお向けに寝転んでいた。
「ス☆キップさん。。どうしたの?なんで…?
私が ダメ とか…やめてとか言ったから?どうしたの?」
アオイは、あお向けに天井を見つめる俺を不安気に覗き込んだ。
ここ数ヶ月、アオイを想い、そして、その感情が溢れた今夜。
そして今、俺の中で封印してきた、もう一つの感情が
溢れた瞬間だった。
「俺は何をしてる…愛する家族を裏切り、清純派アイドル・
アオイのファン達を裏切り、アオイのイベントに来てくれる、
イベントに協力してくれる友を裏切り、俺は今…
何をしてる。
アオイと俺。先の無い愛。今の俺の欲望だけで、この二十歳
の娘といいのか。それで、アオイを愛していると
本当に言えるのか…?」
俺はあお向けのまま天井を見つめていた。
どうしようもなく卑怯で情けない姿の俺が、その薄暗い
天井に映っているように思えた。
俺の眼から少し涙がこぼれた…。
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