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ついに麻生の×××を愛撫し始める秦―――その暴走にユウは……。
第64話 初恋の人
 キュッキュッ―――マットに刻まれる華麗なステップ。
 不意にそのリズムが途切れ、互いのくりだすパンチの応酬が一瞬にして勝敗を分けた。
 相手の顔面を的確に捉える秦のカウンター。
 打ち抜かれた鮮やかな一撃に、麻生の胸が「ドキッ」と鳴った。
 
「秦センパイ……!」
 試合後、小雪の舞う校門の前で、麻生は秦を呼び止めた。
 秦は肩からぶらさげたグローブを揺らしながら振り向いた。
「あ、あのっ、センパイ、これ……」
 麻生は後ろ手に隠した包みから小箱を取り出して言った。
「チョコ……作ってみたんです。もしよかったら、食べてみて下さい……!」
「おっ、サンキュ」
 秦はチョコレートの箱を受け取ると、歯を見せて笑った。
「たしか、二年の麻生……だんべえ?」
 その一言を残し、遠ざかってゆく秦の後ろ姿……
 センパイ……覚えててくれたんだ、私の名前……

 センパイ……

 高校時代の密かな思い出。
 それが胸に甦る。
 センパイ―――私の初恋の人。

 腰が砕け、麻生はそのままの姿勢で床に膝をついて崩れ落ちた。
 はあ、はっ、はっ……
 目元に涙がにじむ。
「麻生」
 秦の指が襞の輪郭をなぞり、時おり突起をかすめる。
 センパイっ……!
 麻生は大きく身をよじると、弓なりに上体を反らせた。
 圧迫されていた二つの乳房が反動で揺れ、桜色の乳首がのぞいた。
(……これのどこが撮影なんだよっ? これじゃ、ただのエロじゃんかっっ)
次第に乱れてゆく麻生を見つめながら、ユウの胸によぎる想い。
 もしかして、麻生先輩は―――
「あああ―――ッ」 
 その瞬間、途切れがちに響く切ない喘ぎ声が一つの頂点を形作った。
 ガクッと肩から崩れ落ちる麻生のカラダ―――
 もしかして、麻生先輩、秦先輩のこと……

 だとしたら、秦先輩は……

                                    第64話 終
秦は麻生の初恋の相手だった? だとしたら、秦は―――
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