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先にショーツを脱ぐことを要求する秦。狼狽する麻生の決断は……
第54話 フルヌード……!
「し、下から……ですか?」
 麻生は聞き返した。
 二の腕に鳥肌が立ち、股下にツーンと刺激が走る。
 麻生は無意識にショーツの前に手を当てていた。
「麻生よー」
 秦はデジカメを下ろして言った。
「おまえももう21だろ?」
「え……」
「オレもコイツらもいろいろいそがしーんだよ。ハタチすぎたんなら、そのへんのことも少しは考えてくれねーと……高校生じゃねーんだしさ」
 秦はそこで小さく息をついた。
「麻生、おまえ、まだ処女だろ」
 処女―――秦の指摘。
(あ、あの麻生先輩が、バージン!?)
 おどろきに顔を見合わせる上祭(じょーさい)実行委の三人。
「わ……私は……」
 麻生はいつになく取り乱して言葉を詰まらせた。
「わかるんだよ、麻生、そーゆーのってな」
 秦は七本目のタバコを口へと運んだ。
「ま、その年でバージンてのも、今時めずらしいよな」
 その一言に、麻生のまなじりが動いた。
 薄く目元に涙がにじむ。
 麻生の指がかすかに動いた。
(……先輩!)
 ユウの目が麻生の変化を捉えた。
 硬直していた指先がゆっくりと動き、爪先を強く握った麻生は、キッと前を見据えて面を上げた。ふっきれたような笑みが、かすかに口元に浮かんでいた。
「あ……」
 ユウが小さく叫んだその瞬間だった。
 音もなくレースのブラが麻生の胸から滑り落ちた。
 刹那、麻生はかすかに目元をゆがめた。
 パサッ―――
 薄闇の中、衣ずれの音が響いた。
 降り積もった雪が小枝を払うような―――そんな乾いた音が印象的だった。
 秦が振り向く。
 床に脱ぎ捨てられたショーツに視線がゆく……
 麻生は生まれたままの姿で秦の前に立っていた。
 破れた窓から降りそそぐ外光を背に、麻生は一糸まとわぬ裸体を四人の前にさらしていた。
 形のよい上乳が光の塊となって立体的に浮き上がる―――そのコントラスト。
「ぜ……全脱ぎ……!」
 突然のことに絶句する上祭実行委の三人。
 太ももの付け根から漏れ出した細い光が、恥毛(ヘア)の表面を金色に染め上げる。細かい産毛の繊細な流れまでも―――
「フルヌードで撮って下さい、秦センパイ」
 麻生は秦の顔を見つめてはっきりと言った。
「おねがいです……!」
「……ああ、撮らせてもらうよもらうよ、麻生」
 秦はくわえかけたタバコを下ろして言った。
「おまえの全部をな」
 青ざめていた麻生の顔が次第に紅潮してゆく。
 顔だけじゃない。首筋から胸元、そして乳首……
 男四人に視姦される麻生―――
 ユウはその奇妙なシチュエーションの真っ只中にいた。
 罪の意識に苦しみながら、それでも視線を外せずにいるユウ……
(ユウくん……そんな目で見ないで)
 ユウの視線が痛かった。
 説明のつかないこの感情……
 哀れみの目で見られるのがつらい?
 それとも、ユウの視線に隠すことのできない男の性を感じたから?
 わからない。今は何も……
(麻生先輩……ふるえてる)
 ユウはゴクリと唾を飲み込んだ。
(麻生先輩、心臓の鼓動でおっぱいが揺れて……)
 ひとりでに波打つ白いそれが、どうしようもなくなまめかしくて……
(バンダナ……()ってる)
 すぐとなりで見る級友の勃起―――生々しく異様な光景。
「おい、志村」
 秦の声が沈黙を破った。
「おめー、自分で用意したカメラもって向かいの研究棟、行ってこい」
「は?」
 バンダナは思わず聞き返した。
「な、なに言ってんスか? これからいいとこだってぇのに」
「るせーんだよ、志村! 言われたとーりに動いてりゃいーんだよ、おめーは!」
 秦はバンダナの頭を平手で小突いた。
「す、すいませんっしたーっっ」
 クソッと舌打ちしながら、バンダナはその場を離れていった。
 秦先輩、いったい何を考えて……

 一抹の不安がユウの脳裏をよぎった。

                                     第54話 終


「恋ピア」の秦センパイ編以降を原作漫画でお楽しみいただけるようなスライドショーをブログにてアップする予定です☆ 
それまではブログの他の記事を復習して置いて下さいね。
行き先のリンクは欄外にあります(^∀^)/ 
生まれて初めて女の人のハダカを目の当たりにしたユウ。その思いは……
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