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寮長のお仕置き……屈辱の姿をユウに見られてしまった、舞。
第14話 ごめんなさい……!
「よっしゃ、ユウ! この騒ぎに乗じて脱出するだ!」
 舞の姿に釘づけのユウ―――その腕を引きながら、拓夫は言った。
「えっ……ちょっ……は、はいっ!」
 ようやく我にかえり、ユウは状況を理解した。
「じゃーな、千佳! また明日な!」
「バ……バカ! 大きな声、出さないでよぉっ」
 走り去るバイクのテールランプを見送りながら、それでも千佳は「フウッ」と安堵の息をついた。

 再び静けさを取り戻した夜の女子寮―――
 消灯時間を過ぎた後も、トイレの明かりだけが煌々と灯されていた。
 モップを置き、しどけない姿で壁にもたれかかる舞。
 その顔に表情はなかった。
 ただ黙々と自分の吐いたものを片づけ、方針の(てい)で床に座り込んでいた。
 舞……ちゃん……
 千佳はその様子を陰から見つめていた。
 ふと舞が顔をあげる。
「……千佳?」
「ごめん、舞ちゃん」
 千佳は青ざめた顔で、その場に立ち尽くしていた。
「舞ちゃん、あたしがお酒のませたせいで、こんな……」
 千佳は見る影もなくしゅんとして、語尾を詰まらせた。
「ホントに、あたし……」
 とりかえしのつかないことをしてしまった―――心からの後悔。
 許してもらえるだなんて、思ってはいないけど、でも……
 舞は無言だった。
 すべてを失った者がする、言いようもなくうつろな目―――
 その表情が、かすかに動いた。
「……ちがうわ」
 舞は言った。
「うちが飲みすぎたんが、あかんねん」
 ペロッと舌を出し、悪戯な表情で微笑んでみせる舞。
「だから、あまり気にせんといてね、千佳」
 舞ちゃん……
 千佳の目に涙が浮かぶ。
「ふぇぇぇーん」
 泣きじゃくる千佳―――まるで、やさしい母親の言葉に安らぐ子どものように。
「ちっ……千佳ぁー」
 舞は千佳の急変に戸惑いながら、肩をつかんで励ますようにしてさすった。
「な……泣かんといてや、千佳ー」
「えーん、だって、だってぇー」
 ありがとう、舞ちゃん……

 どうしてだろう? 涙があふれて止まらなかった……。
 
                                     第14話 終
やさしい舞ちゃん……でした。
次回、舞の古傷に塩を塗りこむような爆弾発言で、ますます嫌われてゆくユウ……?

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このお話を最新話まで読んで暇になっちゃった人、ぜひ「恋するひな子先生」へどうぞ<(_ _)> バンダナと千佳の高校時代のお話です☆
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