ムチをふるう女王、康子。そして、ブリーフ一丁でひざまずく奴隷、山本。
「女王さまとお呼び!」
「いやだ! 呼ぶものか!」
ムカついた康子は、山本の背中をビシバシ叩いた。
「この、薄汚いブタめぇ」
「ボクはブタじゃない! 人間だ!」
康子はハイヒールで、山本のケツを蹴飛ばした。
「いてぇ!」
山本は、だんだん腹が立ってきた。
「このアマ・・・・・・甘くしてりゃあ、調子にのりやがって!」
「女王さまとお呼び!」
「うるせぇ!」
山本は康子からムチを奪うと、それで激しく己れのボディをぶち始めた。
「あふん! うァふん!」
あまりに激しい手加減なしの打ち方だったので、康子は、もうやめて、もうやめて、と懇願する。
山本は絶叫した。
「オレのことを女王さまと呼ぶか! うきー」
「呼ぶわ、呼ぶから、もーやめてちょーだい!」
山本は、ブリーフを脱ぎ、三角木馬にまたがりながら、クィーンの「ウィー・アー・ザ・チャンピョン」を熱唱し始めた。
「ウィー、アー、ザ、チャンピョーン、マイ、フレーン」
もうわけがわからない。
そう察知した康子は、SM部屋を退出しようとドアへ向かった。
すると、ドアから、英国のエリザベス女王が出てきて、なぜか、カンカンになって怒っている。
「ニセモノはどいつなの!」
すると、窓をぶち割り、今度は、邪馬台国の卑弥呼が乱入。
「あたいよ!」
ガラスの破片が刺さって血だらけだ。
にらみあう二人の間で、康子は、恐怖のあまり、ブルブルと震えている。
一方、山本は、三角木馬にまたがりながら、クィーンの別の曲を熱唱していた。
「バーイセコ、バーイセコ(自転車、自転車)」
負けじと、ザベスが「ゴッド・セイブズ・ザ・クィーン」を、金切り声で歌う。
そうすりゃ、卑弥呼は、「君が代」だ。
部屋の中はえらいことになってきた。
しまいにゃ、三角木馬が山本を乗せたまま走り出し、ライブ会場をくるくる回って、メリーゴーランド!
ちびっこたちが、乗せて乗せて、と群がる。
「いやー! いやー!」
康子は叫ぶが、聴衆たちの歓声にかき消されてしまう。
モニターでそれを監視していたSM風俗店の店長が、ニヤリと笑った。
「そういや、観客からまだ入場料とってねぇぞ。イッシッシ」
康子はいつの間にか、ベースを持たされている。
こうなりゃ、ヤケクソ!
めちゃくちゃに弾きまくる。
すると、それに呼応して、山本が激しく踊り始めた。
観客、総立ち!
わぁあぁぁあぁぁぁぁぁあああぁぁぁあぁぁ。
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