「マシューさん、私リカルドさんに謝りたいです……」
サニアの家を出て、集会所に行く道すがら、早夜はマシューに言った。
「は? 何で早夜が謝るんだ?」
「だって私、リカルドさんを怒らせてしまいました……」
先程のリジャイとの件だ。
あの時の事を思い出し、マシューは尋ねる。
「あのリカルドが嫌うくらいの奴だ、一体お前に何したんだ?」
途端に真っ赤になる早夜。
「へっ!? あ、あのっ、そのっ……い、言わなきゃ駄目ですか?」
「俺は別に謝んなくてもいーと思ってるから、ちゃんと理由言ってくんねーと、協力は出来ねーぞ?」
マシューがそう言うと、早夜は俯き考えていたが、やがて意を決したように言った。
「キッ、キスされましたっ!」
「はぁっ!? それは……怒るだろ、フツー。俺だって、今、怒りが湧くぞ……」
可愛い妹みたいな早夜に手を出したのだ。自然と怒りが湧いてくる。
「で、でもっ、最初のは、私の傷を治す為の応急処置だったんですよぅ!」
「……最初? ……一度じゃないのか?」
ハッと口を押さえる早夜。
「それも、リカルドの目の前でか……」
はぁ、と溜息を吐くマシュー。リジャイを嫌う理由と、怒りの真相が分った。
マシューは、早夜の頭に手をポンと置くと言った。
「そりゃ、怒って当然だわなー……」
「はい。リカルドさん、私を心配してくれただけなのに、関係無いって言っちゃいました……」
マシューは早夜をまじまじと見る。
あんなにあからさまな態度なのに、それに気付かない早夜と、そして恐らく自分自身のその感情に気付いて無さそーなリカルドを思い、呆れるマシュー。
彼はもう一度ため息を吐くと、
「じゃあ、謝んなきゃなぁ……」
と早夜を見る。
そして、何か思いついたようにニヤッと笑うと早夜に言った。
「なぁ早夜。一発で仲直りできる方法、教えてやろうか?」
マシューの言葉に顔を輝かせる早夜。
彼は何やら、早夜に耳打ちをする。それを聞いた早夜は、顔を赤くするとマシューを見上げた。
「そ、それ、本当にやらなきゃ駄目ですかぁ?」
「だって、仲直りしたいんだろ?」
その言葉にウウッと言葉を詰まらせると、グッと拳を握り、決心したように頷いた。
「わかりましたっ、やってみますっ!!」
(ほんっとーに素直だなー、サヤは……)
吹き出しそうになるのを必死で堪えながら、早夜のこの素直さに心が和むのを感じた。
「なぁー、リカルドー。何でさっき、あんなに怒ってたんだよー」
デュマが先程のリカルドの剣幕を思い出し訊ねる。
リカルドはその言葉にリジャイと早夜の事が脳裏に浮かび、また怒りが湧いてくるのを感じた。
「言いたくねー!」
リカルドはそれっきり黙ってしまう。
「えー、何だよー、気になるなぁ……」
その時キースは、顎に手を置きうーんと唸っていた。
「もしかして……いや、でも、うーん……」
「リカルドさんは、ヤキモチ妬いてたんスよ!」
「は!? 誰に?」
突然のハルの言葉に、デュマが声を裏返して尋ねる。
「サヤに決まってるっス!」
セインもまた腕を組み、うんうんと頷いている。
「っな!? ちっ、ちがっ!!」
リカルドは否定しようとするも、そう考えると一番しっくり来るのでは? と思い、ハッとなる。
そう考えるのが、一番今まで感じてきた自分の感情に、ぴったり当て嵌まるのではないだろうか。
「あー、ハル。やっぱりそうなのか? アレ……」
キースがハルに聞いてきた。実は彼もずっと、そうなんじゃないかと思っていたのだった。
しかし、相手はいくら可愛いと言っても男、まさかという思いが湧く。
「ま、まさかっ! リカルドお前!? 女の子、苦手苦手って言ってたのは、実は――……そっちの人?」
「それは断じて違うっ!!」
趣味を疑い、離れてゆくデュマに、きっぱりと否定するリカルド。
「いやー、確かにサヤは女の子みたいにカワイーけど……」
「だからっ、違うって!!」
彼らのそんな会話を聞きながら、ハルはクスクスと笑い、セインは苦笑するのだった。
そんな中、満面の笑みでマシューが部屋の中に入ってきた。
「マシュー、お前一体何処に行ってたんだよ。サヤはどうした?」
彼を見るなりそう訊ねてくるリカルドを、彼は意味ありげに見やると、一同を見回す。
「おーい、お前ら! 改めて紹介するぞ、リュウキ様の妹のサヤだ」
「なっ!?」
リカルドが焦って声を上げる中、マシューは扉を開け、早夜を中に招き入れる。
俯き加減で、おずおずと入って来る早夜。チラッと見ると、皆驚いた顔で此方を見ていた。
「ご、ごめんなさい、皆さんを騙してました……」
申し訳なさそうに早夜が頭を下げる中、ハルが声を上げた。
「何だ、もうバラしちゃったんスか? もうちょっと今の状況を楽しみたかったッス!」
「って、お前知ってたのか!?」
キースが驚いてハルを見ると、彼はニッコリと笑って言った。
「声を聞いた時にあれ? と思ってたんスけど、手の感触と匂いで確信したッス!」
(ああ、だからあの時……)
ハルに匂いを嗅がれた時の事を思い出して、頬を染める。
その時、セインも手を上げにっこりと笑って頷いた。
「セインも知ってたのか!?」
セインは近くにあった紙に、サラサラッと書いて見せる。
『骨盤の位置』
早夜には何と書いてあるのかは読めなかったが、皆が何故か、自分の腰の辺りを見るので、思わずマシューの後ろに隠れた。
「何だ、結構バレてたんだな。ガマじぃも何か、分ってたみたいだし……」
集会所の横に座るガマじぃに会ったのだが、彼は早夜の姿を見ると頷き、
「うむ、やっぱり女性は、女性の格好が一番似合いますなぁ」
等と、別段驚いた様子もなく笑って見せたのだ。
「おい、デュマ。お前、いつまで見惚れてるつもりだ?」
キースが呆れてデュマを見やる。
彼は呆けた顔で早夜に魅入っていたのであるが、皆に注目されている事に気付くと、ハッとして早夜に詰め寄った。
「何だよー、だったら早く言ってよ。女の子には第一印象が大事なのに、口説き損ねちゃったじゃないかっ!」
「ごめんなさい……」
デュマに怒ったように言われ、早夜は何故か謝っていた。
けれどデュマは、ぶんぶんと首を振ると、
「ううん、全然サヤは悪くないって! 寧ろ気付かなかったオレが悪いんだよ。こんなに可愛いのに……。
ああ……それにしても、その服とっても似合ってるね。サヤってすごく肌が白いんだー……。あっ、赤くなった……へぇ、赤くなると肌もピンクに染まるんだぁ、すっげー色っぽい……」
どんどん顔を近づけてくるデュマに、顔を真っ赤にして後退る早夜。
「おい……」
その時、低い声でデュマの首根っこを掴み、引き離す者が居た。見ると、物凄く冷たい目でデュマを睨んでいるリカルドであった。
そんな彼を見て、たらりと汗を垂らすデュマ。
「ははは……リカルド、チョー怖いよ? オレって女の子見ると、つい口説きたくなっちゃうんだって。これって性分だよ? 条件反射なんだよ?
でも、どうして男の子の格好なんてしてた訳?」
デュマが尋ねると、早夜はリカルドをチラッと見て言った。
「あの、それは……リカルドさんが……」
「へ? 何で?」
今度はリカルドを見るデュマ。
怖い顔をしていた彼は、そう訊ねられると、ウッと言葉を詰まらせる。
デュマはうーんと考えると、ハッと閃いた。
「そうか! さては、こんな可愛いサヤを誰にも見せたくなかったんだな? まったく、独占欲が強いなぁ、リカルドは……」
すると、その言葉を聞いていたハルも、会話に入ってくる。
「そうッスね! やきもち焼く位ッスもんね!」
「やきもち?」
それを聞いて、首を傾げる早夜。
「なっ!? ち、違う――……!」
顔を赤くしてリカルドは否定する。
「なるほどなー、でもリカルド、お前女性が苦手だったんじゃ……?」
キースがポツリと疑問を口にすると、デュマが空かさず答えた。
「そんなのっ! サヤのあまりの可愛さに、目覚めちゃったに決まってるだろー!!」
「ほぅ、そうなんだー……」
皆がジーッとリカルドを見る。
すると、彼は必死になって叫んだ。
「だからっ! 俺はただ、動き易いようにと――」
「だったら別に、弟と紹介しなくてもよかったんじゃないか?」
マシューが意地悪く言う。
「うぅっ、そ、それは思わず……」
「思わず、弟って言っちゃう位、私が男みたいだったんですね――……」
早夜がぽつりと言う。
見ると、しょんぼりとしたように、早夜が俯いていた。
「ほらー、見ろよ! リカルドがはっきり言わないから、サヤ誤解しちゃってるだろー?
サヤ、男みたいなんてとんでもない! 男装してたサヤもすっごく可愛かったって!」
デュマが早夜を慰める。
するとマシューも空かさず言った。
「そうだよなぁ。実際デュマとキース以外は女って気付いてたしなー……」
その言葉に、今度はデュマとキースが落ち込むのだった。
「なぁサヤ、そろそろ言うか?」
マシューがぼそっと訊いてきた。
早夜はハッと顔を上げると、真剣な顔になって頷く。
(まぁ、もうそろそろ勘弁してやるか……それに、これからがメインだ……)
リカルドを見ながら、これから起きる事を思うと、待ち通しくて仕方がないマシューであった。
「おい、リカルド。サヤがお前に話があるそうだ」
「えっ?」
リカルドが驚いて早夜を見る。
早夜は少し緊張した面持ちで、彼の前に立つと、リカルドもその緊張が移ったのか、顔を強張らせた。
「あの、リカルドさん……今日は色々とごめんなさい……」
そう言って頭を下げる早夜に、リカルドはポカンとなる。
「何でサヤが謝んだよ?」
(寧ろ謝んのは俺の方じゃないのか?)
リカルドがそう思っていると、早夜は更に言った。
「それは……私が勝手にリカルドさんに対して怒ってしまいましたし。後、リカルドさんを怒らせてしまいました……」
「……それは別に、お前のせいじゃ――……」
「あの、でも、リカルドさんは私を心配してくれただけなのに……私、関係ないなんて言っちゃいました……」
「……別に、もう怒ってねーよ……」
心配という言葉にちょっと引っ掛かったが、リカルドは早夜を安心させるように言った。そして、彼もまた謝罪する。
「俺の方こそごめんな、弟なんて言って。怒って当然だよな……」
「い、いえ、あれはチビとか胸が無いって言われてつい……」
恥ずかしそうに言う早夜に、リカルドは首を傾げる。
「は? 俺はそんな事言ってねーぞ?」
「…………」
「…………」
お互い、無言で見つめ合う事暫し。
そしてハッとしてマシューを見ると、彼は頬を掻きながら、気まずそうに言った。
「あー、ワリー。それ言ったの俺だわ……」
「マーシュー……テメーのせいかぁ……」
拳を震わせながら、リカルドはマシューに詰め寄る。
「いやー、ワリーワリー。そっかー、原因俺かー……それは気付かなかったなー、ごめんなー、2人ともー……」
冷や汗を流しながら、ジリジリと後ずさるマシュー。
「い、いえっ! 決してマシューさんのせいではありませんっ! 悪いのは、そんな事で拗ねてしまった私ですぅ! ごめんなさいぃー!!」
リカルドとマシューの間に入り、早夜は必死で謝る。そして、リカルドをパッと見ると、彼の袖を引っ張り言った。
「リ、リカルドさんっ! だからっ、あの、そのっ、私と仲直りしましょう!!」
突然の申し出に、訝しげな顔をする。
(仲直りなら今さっきしなかったか? 俺たち……)
だが、早夜はさらにグイグイとリカルドの袖を引っ張る。
「立ったままじゃ、仲直りできませんよぅ」
「はっ!?」
何の事やらサッパリのリカルドであったが、マシューは早夜の後ろで口を押さえていた。
その目は笑っている。
そして、セインを見ると、リカルドを指さす。セインはそれを見て、彼が何かた企んでいる事に気付いた。
セインは背後からリカルドに近づき、彼の肩を掴むと、グイッと下に向かって押した。
「おわっ!!」
あまりの力に抗えず、リカルド膝をしこたま打った。
「っつーー!!」
膝を押さえるリカルド後ろで、セインが早夜に向かって爽やかに笑い、どうぞと言う様に手のひらを上にする。
マシューが満面の笑みで、セインに親指を立てた。セインもそれに答えて親指を立てる。
「あ、あの……大丈夫ですか?」
早夜は、痛そうにするリカルドを心配そうに見つめる。
「大丈夫だ……」
リカルドは、涙目で答えた。
(だ、大丈夫じゃないよぅ……)
そう思ったが、意を決して、リカルドの肩に手を添える。
「……?」
「あの、リカルドさん。私、つまらない事で意地を張って、リカルドさんに対して失礼な態度をとっちゃって、ごめんなさい……」
そう言って、早夜はその身を屈めた。
リカルドは、ふわりと鼻腔をかすめる甘い香りと、それと同時に頬に感じる柔らかな感触に、硬直する。
周りから、おおっと声が上がった。
「後、リカルドさんに、関係無いって言っちゃって、ごめんなさい……」
今度は、反対側の頬にその柔らかな感触がある。
それが離れ、早夜の顔を真正面に捉える。頬をほんのりと染め、照れたように笑うその笑顔は、とても可愛らしかった。
「これで、リカルドさんと仲直りできましたよね!」
早夜は嬉しそうにそう言ったが、周りの様子にあれ? となる。
リカルドは固まっているし、周りの者達は皆驚いた顔をしている。
「何で皆さん驚いているんですか? 女性から仲直りしたい時は、謝罪の言葉と共に、相手のほっぺにチューをするって、マシューさん言いましたよね……?」
夢の中では聞いた事も無い話だったが、マシューの街ではそうなのかも、と思ったのだ。
だが、マシューを振り返って見てみると、彼は必死の形相で笑いを堪えている所だった。
「っ!? な、何で笑うんですか!? ハッ! もしかして、嘘なんですかぁ!?」
とうとう堪えきれず、声を上げてマシューは笑い出した。
「はははっ! スゲーよ、サヤ! 俺の想像以上だ。まさか、二回もするなんてっ! ククッ」
「それは、だって、謝罪の言葉と共にって……謝りたい事が二つあったんですよぅ……。でも、酷いです! 何で騙したんですか?」
頬を膨らませ、マシューを睨む。
まだ、笑いの治まらない彼は、目に涙を浮かべていた。
やっと治まって、ハーと息を吐くと、リカルドを指さす。
「別にだましてねーって。一発で仲直り出来ただろーが」
そう言われてリカルドを見ると、彼はまだ呆けた様になっていた。
「リ、リカルドさん!? 大丈夫ですか?」
早夜が近づくと、今しがたキスした所に、淡い色の口紅が薄っすらと付いているのが見える。改めて、自分がした事を実感し、顔が熱くなった。
(ふぇ〜〜〜っ!恥ずかしいよぅ〜〜!)
早夜は、サニアから渡されたハンカチを取り出すと、リカルドの頬を拭いた。
「ご、ごめんなさい〜〜! 今すぐ拭きますっ!!」
リカルドは、ごしごしと拭かれる感触に、ハッと我に返る。顔を赤くし、眉を寄せる早夜の顔が、目の前に存在する。
早夜は、もう一方の頬もふき取ろうとしていた。リカルドはそれに気付くと、バッと立ち上がって阻止する。
「あっ! 立ったら上手く拭けませんよぅー」
早夜がそう言って、めいっぱい手を伸ばして頬を拭こうとするのを、リカルドは手で隠して後ずさる。何だか勿体無い気がしたのだ。
「いい!」
「えぇ!? でも、口紅が付いちゃってますよ?」
「だからっ、別にいいってっ!!」
「そんなっ、良くないですよ!」
こうして、何とも微笑ましい追いかけっこが始まった。ここにいる者達も、それを微笑ましく眺めている。
ただデュマだけは、それを羨ましげに見ていた。
「クッソー、いーなーリカルド。オレもサヤにチューしてもらいたい――……」
夕方近くなり、城に帰る事にした早夜とリカルド。
また屋根の上を歩くのだろうかと思ったが、このゴミための街の中央にある移動用の魔法陣で、中央広場の転送装置へと直行できるらしかった。
マシュー達が見守る中、ガマじぃが早夜に、ある物を渡した。
それは、緑と赤の石の付いたブローチ。
「サヤ殿、それはこの街の住人の証。それが在れば、中央広場の転送装置から直接、ここへ来る事が出来ますぞ。サヤ殿なら、いつでも歓迎しますからな」
そして、この街に来たい時は、ブローチの赤い石を上にするのだと言われた。
それを見ていたリカルドは、憮然として言った。
「ちょっと待て! 俺は今まで、こんな物貰った事が無いぞ!」
「ははは、リカルドの坊ちゃんは、男性ですし、若いですからな。しっかり運動して下され」
「それに、渡したら最後、ここに入り浸るだろ? 一応王子なんだから、城の執務もちゃんとこなせよ!」
マシューがそう言うと、リカルドは拗ねたように横を向く。
「んなのは別に、俺が居なくても、兄貴らがやってる事だ!」
そんな様子のリカルドを、マシューは困ったように見つめた。
「あ、そういえば、マシューは裏路地歩いてたけど、お前はそのブローチ持ってないのか?」
リカルドが気付いてそう言うと、マシューはフフンと笑った。
「俺は見回りも兼ねてだ。昔のお前みたいに、迷ってベソかいてる奴が居ないとも限らねーからなっ!」
そう言われてリカルドは、ムスッとするのだった。
〜日本・一時帰宅その後 其の七〜
ベッドの中でウトウトと眠りに付く蒼。
その時、ポトッと胸の上に何かが落ちてきた。
目を開けて見てみると、花ちゃんだった。
「花ちゃん? どうしたの?」
目を擦りながら、蒼は聞く。
確か、枕元の花ちゃん様に作ったベッド(果物籠の中に、タオルを敷いた物)の中で寝ていた筈である。
すると、花ちゃんは申し訳なさそうに謝った。
「蒼、起コシテシマッテ、ゴメンナサイデツ」
蒼は、そんな花ちゃんに苦笑しながら首を振る。
「別に謝らなくてもいいわ。もともと浅い眠りだったし、それより何してたの?」
蒼がそう尋ねると、花ちゃんはちっちゃなその手で、口を押さえてクスクスと笑った。
「蒼! 宝物ヲ隠シマツタ! 秘密ノ場所ナノデツ!」
「えぇ?」
花ちゃんのその言葉に、目をぱちくりとさせる。
「トッテモ素敵ナ物ナノデツ! ダカラ、蒼ニモオ裾分ケスルノデツ!」
そう言って、またクスクスと笑う。
「も〜、花ちゃんったら、何処に隠したの!?」
朝起きて探してみたが、結局見つからず、花ちゃんに尋ねる。
すると花ちゃんは、嬉しそうにクスクス笑うと言ったのだ。
「ヒミ〜ツ秘密、ヒミツナノデツ♪ デモ大丈夫ナノデツ。チャント見ツカル場所ナノデツ!」
「ええ〜? わかんないよ〜、花ちゃん教えて?」
「ウフフ♪ ヒミツ、ヒミツ〜ソレハ秘密ナノデツ〜♪」
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小説家になろう 勝手にランキング夢の逢瀬 ←番外編です。
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