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人喰い
作:メタかつ



第5章◆〜殺しのライセンス〜



1971年3月7日
キリア・サンタ・クロースが幼児を殺害して半年がたった…
この頃になるとサンタは散歩に行く回数も減り、地下室で独りで過ごすことが多くなった。

サンタはもう自分を抑えることが出来なくなっていた…最初の頃は1ヶ月に1人を殺害する程度だったが、日に日に人喰い願望が強くなり2週間に1人、1週間に1人と間隔が縮み今では毎日殺しをしても満足できない体になっている。
いつしかサンタはどうしたら沢山の人を食べれるか考えるようになった。出来れば合法的に何も考えず食したい…そしてサンタは思いついてしまったのだ…合法的に人を食べる方法を…



地下室の前には警官デイビッドとサンタが立っている。デイビッドはこの異常な光景を直視できずサンタの顔を見た。サンタは満足気に笑みを浮かべ股間をまさぐっている。すでに目の焦点は定まっていない…

「デイビッドさん、素晴らしいでしょう…私のコレクションは…」

「………」

デイビッドは言葉も出なかった。異臭が鼻につく………
地下室の滑車にはひとりの少女が繋がっているがすでに下半身は無く内蔵も綺麗に取られてしまっている。さらに大きな釜の中には数人の頭部が煮込まれ皮は溶け頭蓋骨が見える…壁には人の上半身で出来たベストがハンガーに掛かっている、棚の上には人の陰部が綺麗に並べられている、ビンの中にはホルマリン漬けした内蔵の一部だろうか………
薄暗い地下室ではサンタが不気味に笑っている。

「デイビッドさん、私はね…もう抑えられないんですよ…今この場でも食べたくてしょうがない…私はね…殺しのライセンスが欲しいんです…」

「…はぁ?」

「殺しのライセンスです。合法的に人を食べたいんです…だからあなたを呼んだんです…」

「………」

「言ってる意味が分かりませんが…」

デイビッドは困惑した。サンタの言ってることがわからない…もし殺しのライセンスがあるとしても自分と何が関係しているのか…

「サンタさん…言ってる事がわかりませんね…これだけの事をしたんだ
タダで済むと思ってるんですか?」

サンタの股間が濡れているのがわかる。射精したのだ。このデイビッドの発言を予想してたように奇声にも似た笑い声をあげる…

「くくく……知能が低い人間は困りますねぇ…説明が必要なようだ…
私はサンタクロースですよ…子供達に夢を運ぶサンタクロースです。フィンランドが世界に誇るサンタクロースです。まだわかりませんか?」

デイビッドは眉間にシワを寄せて首を横に振った

「理解力が低い人間ですねぇ………
デイビッドさんあなたはフィンランド政府にこの事実を伝えるのです…
サンタクロースが幼児を食べたとね…
世界が批判しますねぇ」

「………」

「私はね国家公認のサンタクロースですよ…当然国家にも責任が及ぶはずだ…観光客も激減するでしょう…国はこの事実をどうすると思います?」

「………」

「隠すでしょうなぁ……私は夢を与えるサンタクロースであり続ける……この事件は最初からなかった事にする歴史から抹消する…それが国にとって最良な選択のはずですよねぇ…」

デイビッドは体を震わせサンタを睨んだ。サンタは気にも止めずデイビッドの肩を叩く。

「デイビッドさん…私はサンタクロースであり続ける…君は国にこの事実を伝えるのです…国が私に『殺しのライセンス』をくれるのです…これで私は政府公認の人喰いができるのです…」

サンタは満面の笑みでデイビッドを見た。デイビッドは困惑し言葉がでない…
こんな事が許されるのか?サンタの言ってることが許せなかった…

だが国はサンタの予想通りの反応をしたのだった………












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