メール
家に帰っても、ずっと考えてた。
『似てる』って言葉が頭の中を駆け巡る。
あたしとあいつが似てる?何言ってんだ?
いまいち分かんない奴。
考えても全然分かんないから気にしないことにした。
あたしは、着ていたスウェットを脱いでパジャマに着替えた。
ベッドに寝転んで、雑誌を読みあさる。
洋服を見ていたって、おもしろくも何ともない。
とりあえず流行に乗っとかなきゃなって思うだけ。
今時でしょ?
別に普通だと思う。
ダサい自分でありたくないし。
何か、うとうとしてきた。
『ん…。寝てたみたい。今何時?』
時計は10時を指していた。
あまりにも眠かったので、すぐお風呂に入って寝た。
『綾!!起きなさい。今日は遅刻しないでね。綾!綾!』
『んー…?うっさいよ。』
『早く起きなさい。』
『分かったよ。うっせーな本当に。』
『朝ご飯食べなさいね。』
『ん。』
いつものように、パジャマからスウェットに着替える。
毛玉だらけだ。
朝ご飯を食べて、30分間メイクに没頭した。
『いってらっしゃい。』
いってきます。なんて言ってないのに。
かかとを踏み潰したローファーを履いて、家を出た。歩いて5分ぐらいたった頃。
『おはよ、遠藤さん。』
『また…………。いいや、おはよ。』
またこいつか。本当ストーカーか?
『僕、健二って言うんだけど、名前で呼んで。』
『健二……。うわ……なんかキモ。後、僕じゃなくて、俺の方がいいんじゃない?』
『ひどいな。じゃあ、俺にするね。たまに、俺って言ってんだよー?遠藤さん下の名前は?』
『綾。け、けん………健二は、何であたしの名前知ってた?』
『名前?名字でしょ?ふはっ。この間、綾が言ってたじゃん。』
なに?もう綾呼ばわり?
『嫌味なやつ!じゃあ名字。なんで知ってた?』
『えーっと……。あ、ほら。体操着に名前書いてあるじゃん!』
『あたし、上下スウェットで出たけど?あ、この格好で。』
『えー、そうだっけ……。え、あっあのさ、アドレス教えて。』
『あ、話はぐらかした。別にいいけど、毎日送んないでよ?』
『えー、うん。』
こうして、私たちはアドレスを交換した。
『さっそく授業中送っていい?』
『別にいいけど。』
『やった!』
───授業中────
マナーモードにしていた携帯が、ブルブルと音をたて、机の上で暴れだした。
あ、あいつかな。
受信メールを開く。
《健二だよ(^O^)登録よろしく☆今なんの授業?》
〈数学だよ★意味分かんない。助けてm(__)m〉
暇って思われたくなくて、10分後に返した。
すると、2分後に返ってきた。
《今日一緒に帰んない?綾ってメールが素?(*^_^*)なんか明るいね。》
明るい?あたしが?
健二は、あたしの事どんな人だと思ってんだろう。