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THE WORLD 作者:SEASONS

4月1日

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魔術の種類

さて。

まず最初に学園での授業に関してだが基本的に全ての授業は校舎内の各教室で行われるようだ。

授業内容は大別して3種類。

第1に『攻撃系』魔術の授業で2階に教室があるらしい。
第2に『補助系』魔術の授業で3階に教室があるようだ。
第3に『回復系』魔術の授業で4階に教室があると記されている。

ちなみに1階には職員室や医務室などの各種施設が揃っているようだ。

手持ちの資金的に苦しい部分はあるが、
魔導書の販売を行う購買もあるらしい。

少し気になるものの、確認するのは後でいいだろう。

まずは授業に関してだ。

魔術は大きく分けて3種類に別れている。

『攻撃』『補助』『回復』だ。

そしてそれぞれの種類毎に

『入門』……基礎理論
『初級』……簡易技術
『中級』……基本魔術
『上級』……高位魔術
『最上級』…最高位魔術

5部門に別れているらしい。

その中でも更に属性や効果などの分類によって細分化されて、
合計500を越える授業があるようだ。

おそらくはそのせいで校舎の部屋数が膨大な数になっているのだろう。

各授業は何時でも何度でも好きな日に受けられるようだが授業に関しては強制ではないと明記されている。

学園にいるからと言って全ての授業に参加しなければならないというわけではないらしい。

おそらく授業に関しては生徒の自主性に任されているのだろう。

どの授業に参加してどういった方針で勉強を進めるかは個人の判断に委ねられているようだ。

攻撃のみを重視する事も出来るようで、
回復魔術のみに専念する事も出来るみたいだな。

だからこそどういった勉強を進めてどの魔術を覚えるのかは各生徒の判断次第であって自由に選択する事が許されているということだろう。

極端な言い方をすれば不要であれば『授業に参加しない』という選択肢も許されるのかもしれない。

そんな生徒は滅多にいないと思うが、
学園内に保管されている膨大な書物や魔導書による『独学も可能』

それが学園の基本方針の一つのようだ。

そういった学園の方針や校則などの数え切れないほどの項目が網羅されて記されている生徒手帳だが、
その中で最も興味をひかれたのは卒業試験の項目だろうか。

《卒業試験は抽選かあるいは推薦で選ばれた学園の試験官『10人』全員の許可を得て、卒業を認められる事にある》と記されている。

その一文を見ただけで即座に試験の難しさを感じてしまう。

文章だけを見れば簡単な内容に思えるが、
実践するには幾つもの問題が考えられるからな。

第1に、試験官の選出が抽選であった場合。

事前に対策をとる事が出来ないという問題が発生する。

これはどの教師が選ばれるかが分からないために、
全ての教師の実力を把握するか全ての教師を上回る実力を持たなければならないことになる。

第2に、戦闘であれば試験では10人と戦う為に力の消費は並みではないという問題だ。

こちらに関しては最初から最後まで全力で戦えるほどの実力を身につけて積極的に攻めるか。

それとも力の配分を考えて消極的に戦うか。

どちらにしてもかなりの実力と経験が必要になるはずだ。

第3に、10連戦であるとは限らないという問題だ。

10対1という可能性もあるだろう。

そして何より試合であるとも限らない。

魔導技術の実技試験や特定の条件を達成する等のあらゆる状況が考えられる。

…というよりも、戦闘以外の試験の方が多いはずだ。

そうでなければあまりの難易度の高さに卒業不可能になってしまうからな。

第4に、入学早々の実力で卒業出来るほど甘くはないという部分だな。

俺の場合は純粋な戦闘技術を求めているわけだが、
そうなれば最低でも学園の生徒全員に勝てる程度の実力は必要だと思われる。

学園にいる以上は『卒業試験を達成出来るだけの実力がない』か『そもそも試験を受けるだけの実力が足りていない』と言う事になるはずだ。

まずは生徒の頂点に立ってようやく試験を受けるだけの実力があると思っておいたほうがいいだろう。

もちろん自らの意思で在学している生徒達がいる可能性もある。

上位の生徒達が卒業しない理由はまだわからないが卒業試験を受けずにあえて残留している生徒も少なからずいるとは思う。

その理由は様々だろう。

もっと勉強がしたい。

あるいは仕事をせずに学生でありたいなど様々な理由があるとは思う。

その辺りの個人の事情までは推測できないし考えようがないが目的をもって卒業しないという選択肢もあるとは思う。

今はまだ分からない部分だが、
ある程度学園で過ごしていれば自然とわかるかもしれない。

まずは努力することだ。

それ以外に選択肢はない。

生徒手帳の内容を読み進めて規則や卒業の項目をざっと確認する。

そして入学式で受け取った書類の全てに目を通した後で生徒手帳以外の不要になった全ての書類を手近なゴミ箱に投げ捨てた。

もう十分だ。

おおよその内容は把握できたからな。

あとは偵察だろうか。

目的の方角を確認してみる。

現在地は学園の西側に連立する女子寮の南付近だ。

校舎から見ると南西の方角になる。

ここから目的の場所へは東の方角に向かって15分ほど歩いた先になるだろうか?

「こうして実際に歩いてみると、広すぎるというのも面倒な話だな」

複数ある男子寮や女子寮はある程度密集して建てられているものの。

校舎や催事場や食堂や図書館などの各種施設の距離はざっと500メートルほどの間隔を開けて建てられている。

そのため複数の施設を通り過ぎて目的地を目指すとなると当然それ相応の距離を歩いていかなければならなくなる。

ここでの生活に慣れてくれば行動範囲が定まって気にならなくなるのかもしれないが初心者にとってはそうはいかないだろう。

俺もそうだが新入生の多くは広すぎる学園内を実際に歩いてみて途方にくれているのではないかと思う。

もちろん生徒手帳に記された地図をみればどちらへ向かえば良いのかはすぐにわかるものの。

実際に歩いてみるとあまりにも遠い距離によって歩くのが嫌になってくるのは誰もが同じではないだろうか?

学園に集まっているのが魔術師であり、
何らかの事情で魔術が使用された場合に対しての安全性を確保するために各種施設の間隔を広げているのは分かる。

だがそのせいで学園中央の校舎から遠方の目的地までは徒歩で20分以上かかるという問題も発生してしまっている。

学園の端から端までの直線距離だけで1時間弱歩かなければならないということになってしまっているからな。

おそらく一日の基本的な行動範囲を寮と校舎に定めて状況に応じて他の施設へ向かうことが一般的な学生の行動になるのだろう。

長期的に通うことを前提としている学園だからそれが普通なのかもしれない。

そこまでは理解できるものの。

慣れるまでは苦痛でしかない。

それでも動き出さない限りは何も始まらないからな。

ひとまず明日からの課題となる『検定試験』の行われる会場に向かって黙々と歩みを進めることにした。
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