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THE WORLD 作者:SEASONS

4月16日

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堂々と

《サイド:天城総魔》

さて。

ついに午後1時になったな。

短い休憩を終えた俺達は宿で昼食をとってから王都に向けて出発することにした。

人もまばらな食堂で昼食を始める。

その直後にとある噂話が聞こえてきた。

それは砦に侵入した者がいたという噂話だ。

『目的は不明』

『人数も不明』

『水路で多数の兵士を殺害して逃亡』

すでに町中でその噂が広がっているようだった。

「まずいですね」

呟く徹の言葉に朱鷺田が答える。

「無理に話題を避ける方が不自然です。堂々としている方が良いでしょう」

朱鷺田の指摘によって徹は背筋を伸ばして堂々とした雰囲気を出そうとしていた。

だが…それも逆効果だろう。

「力を入れすぎです。普通で良いんですよ」

再び朱鷺田に指摘されて、徹は悩みながら肩の力を抜いている。

「難しいですね」

呟く徹に微笑む一同。

早々に食事を終えた俺達は、足早に宿を出発することにした。

そして王都側へと繋がる街道を目指して町を歩く。

その間にも噂話は町中で聞くことは出来た。

「やはり砦に近いこの町では、噂が広がるのは早いですね」

ああ、そうだな。

ここから王都はそれほど遠くないからな。

「この町ですでにこの状況なら、王都にはすでに情報が流れていると考えるべきだろう」

「警戒が強まるのではないでしょうか?」

徹が問い掛けてくる。

「その可能性は高いな。場合によっては検問だけでは済まないだろう。」

実際に確認してみなければわからないが、
身元を証明できるものがなければ中に入ることさえ出来ないかも知れない。

「それじゃあ、どうするの?」

今度は三倉が問い掛けてきた。

「まずは行ってから考える。状況次第では強行突破になるだろう」

町に入る時点でそうなればとても諜報活動は出来ない。

問題の兵器がどこにあるのかさえ分からない状況で
『兵器を破壊して撤退』というのはもはや不可能だろう。

「騒ぎになった時点で死亡確定かしら?」

そうならない方法を考えるしかないが、
直接この目で警備の状況を見てみないことには判断出来ないからな。

「入れるかどうかよりも今は向かうことが先決だ」

ここで悩んでいても解決しないことだ。

今は王都に向かうしかない。

「行くぞ」

5人揃って町を抜ける。

そしてそのまま街道へと歩みを進めていった。
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