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THE WORLD 作者:SEASONS

4月16日

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泣き疲れて

《サイド:深海優奈》

はふぅ…。

午前5時50分を少し過ぎた頃。

何とか遅刻せずに理事長さん達と合流することができました。

「おはようございます」

できる限り精一杯の笑顔で挨拶をしてみます。

昨日の悲しみを振り払うためなのですが、
元気な笑顔を見せたことが良かったのでしょうか?

沙織先輩も理事長さんも微笑みを返してくれました。

「おはよう、優奈ちゃん」

「おはよ。朝から元気がいいわね。ゆっくり眠れたかしら?」

「はい!ぐっすり眠れました」

笑顔で頷きます。

これが今の私の精一杯だからです。

そしてこれが私にできる精一杯の強がりでもありました。

家族と別れて。

悠理ちゃんとも別れたことで一晩中泣いていたからです。

泣いて…泣いて…泣き疲れて…。

いつの間にか眠っていました。

…と言っても。

眠っていたのは1時間にも満たない僅かな時間だったと思います。

はっきりと時計を見ていたわけではありませんが、
全くと言っていいほど眠れれた気がしませんでした。

ですが、それでも私は決心しました。

もう泣かないと決めて笑顔で前に進むことにたんです。

そのために精一杯の笑顔を浮かべました。

心残りは沢山ありますし、不安も沢山あります。

それでも歩き続けたいと思ったんです。

ちゃんと自分の足でたどり着きたい場所があるから。

もう一度、手を差し延べたい人がいるから。

守りたいと思う全ての人達の為に。

立ち向かう覚悟を持ち続けていたいんです。

「私に何が出来るのかは今でもまだ分かりませんけど。それでも後悔はしたくないから…。だから精一杯、自分に出来ることをやってみたいと思います」

今の想いを話す私を見て、
理事長さん達はもう一度笑顔を見せてくれました。

「その気持ちがあればきっと願いは叶うわ」

「はい!」

理事長さんに理解していただけたことで、私はしっかりと頷きました。
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