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THE WORLD 作者:SEASONS

4月16日

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情報収集

《サイド:朱鷺田秀明》

敵陣で1人きり…ですね。

さすがにこの状況は緊張してしまいますが、
この手の作戦は今回が初めてというわけではありませんので、
今更、怖がるつもりはありません。

天城さん達と別行動をとった私は、
宿舎の正面に回り込んでから堂々と内部に歩みを進めることにしました。

目的は食堂です。

厨房から直接向かうのは不自然なので、表から入ることにしたのです。

ここで調べたいことはただ一つ。

『この砦の現状』になります。

三倉さんと琴平さんが探索に出かけている間。

私はずっと扉越しに兵士達の会話を盗み聞きしていました。

もちろん全ての会話が聞こえていたわけではないのですが、
それでも聞き取れた言葉はいくつもあります。

それらの中で、幾つか気になることがありました。

その疑問を確認する為に、食堂で話を聞くことにしたのです。

時刻はすでに深夜と呼べる時間帯ですね。

それでも兵士達は明るく楽しく機嫌良く酒を楽しんでいるように思えます。

「参加させていただいても宜しいですか?」

兜を取って笑顔で歩み寄りました。

この行動は危険かもしれませんが、おそらくバレることはないでしょう。

なぜなら、この砦には10万もの兵士が集まっているからです。

それら全員の顔を把握している人物など存在するでしょうか?

おそらく、というよりも間違いなくいないはずです。

…だとすれば。

兜で顔を隠すよりも堂々と行動していたほうが安全に思えます。

「仕事終わりか?」

「ええ、そうです」

「遅くまで大変だな。遠慮せずに、どこでも好きな所に座りな」

上機嫌の男の言葉を聞いて、ほっと一息吐きました。

酔っているということもあると思いますが、
それ以上に場の明るい雰囲気が警戒心を薄めているようですね。

この状況は私にとって好都合です。

堂々と兵士達の中に入ることに成功したことで、
必要な情報を引き出すために他の兵士達と酒を酌み交わしながら全力で頭を働かせました。

聞きたいことは幾つもあります。

この砦にはどの程度の戦力があるのか?

そしていつ共和国への進軍を始めるつもりのか?

なにより、この砦に『正規の軍』はどの程度いるのか?

…ということです。

さきほど盗み聞きをしている時に兵士達は言っていました。

この砦の兵士は『寄せ集め』だと。

それがどういう意味なのかを確かめたかったのです。

どの質問を、どの瞬間に切り出すべきか?

周囲の様子を探りながら、
兵士達との会話を始めることにしました。
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