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THE WORLD 作者:SEASONS

4月15日

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優勢

《サイド:天城総魔》

「行くぞ…!」

御堂に向かって駆け出す。

「きみを止めて見せる!!」

御堂も向かい来る。

その手に握られたルーンが輝きを増しているのが見えた。

「この一撃に全ての想いを込める!!ジ・ハード!!!!」

振り下ろされる刃の一閃。

試合場を叩き割る程の衝撃は『初期のアルテマ』級か?

かつてないほどの破壊力を持つ衝撃波が俺に向かって放たれる。

だがこれはまだ準備段階に過ぎないようだ。

「まだまだこれからっ!!ジ・ハード!!」

再び振られる刃の一閃。

「これが僕に出来る最強の一撃だ!!!」

横薙ぎに振る刃から生まれる二重の衝撃波。

「秘術、セイント・クロス!!!!」

二つの衝撃波が十字を刻んでいた。

おそらくこれは御堂が得意としていた最強の魔術『グランド・クロス』の進化系だろう。

以前とは比べものにならない程の破壊の一撃が俺を飲み込もうとしている。

「ちっ!」

瞬間的にシールドを展開したが、
試合場が粉砕される程の破壊力だ。

シールドに込めた魔力を…

御堂の一撃が上回ってしまう。

「…か…ぁっ…!」

破壊力に負けて吹き飛ぶ俺に、
御堂は休むことなく駆け出してくる。

「スーパーノヴァ!!!!」

新たな魔術だ。

ルーンから放たれたのは3メートルを越える強大な光の塊だった。

だがその攻撃は俺への追撃ではなかったようだ。

傍に控えていた天使が光に飲み込まれてしまっている。

「さすがに2対1で勝てるとは思わないからね。先制攻撃で天使を排除させてもらうよ」

御堂の宣言によって光の内部で次々と炸裂する光熱の嵐。

おそらくはジャッジメントの破壊力を外側ではなく、
内側に向けて放ち続けているのだろう。

光の魔術対光の天使。

その結果は御堂の光が消失すると同時に天使も消滅することで明らかとなった。

「攻撃が通じた!!」

天使を撃破したことで自信を持った御堂の攻撃が、
試合場を転がる俺にも向けられる。

「スーパーノヴァ!!!!」

再び放たれた光の塊。

即座に体勢を立て直した俺は、
接近してくる光に対して聖剣を突き立てて反撃を試みる。

「光に対するは暗黒の力!ダークフレア!!!!!」

構呪の働きによって聖剣から生まれる闇の炎。

強大な光に向けて闇の炎をぶつけることで迎撃する。

互いに相殺しあう光と闇の結果も…

御堂の光が俺の魔術を上回ってしまったようだ。

消え去る炎。

その直後に攻め寄る光が俺の体を包み込む。

「間に合わないか…」

炸裂し、爆発する光によって俺の体は宙を舞った。

そして試合場に落ちる俺に向けて、御堂は更なる攻撃に出る。

「必殺!!」

大技を放つつもりか?

何度も攻撃を受けた状態で追撃を受けるのは危険だな。

大剣を構える御堂の次の攻撃が迫る前に、
一旦距離をとるべきだろう。

「エクスプロージョン!!!!」

聖剣から放たれる魔力の波動によって、
試合場全域を紅の光が包み込む。

「吹き飛べ…!」

宣告したその瞬間に紅の光が次々と燃え上がり。

試合場を紅蓮の炎が埋め尽くす。

「くっ!まだだっ!」

燃え上がる紅蓮の業火の中で、
攻撃を中断した御堂がルーンを振るう。

「ジ・ハード!!!」

放たれた衝撃波が炎の海を切り裂いた。

そしてそのまま一直線に炎を吹き飛ばしてしまう。

これで御堂の安全は確保され。

俺の攻撃は不発に終わってしまったことになる。

すでに感じてはいたことだが、
ここまでの結果で俺の攻撃が御堂に通じないことは明らかになってしまった。

まともにぶつかり合えば、
力負けして追い込まれるのは俺のほうだろう。

「はぁっ…!はぁっ…!」

炎が消えたことで肩を上下させながら呼吸を整える御堂が僅かに動きを止めた瞬間に、
俺も立ち上がって体勢を整えることにした。

「どうやら現時点では御堂のほうが質は上のようだな」

特性の格は御堂が上回っている。

その事実を認めたことで、御堂は笑みを浮かべていた。

「ああ、そうみたいだね。僅かな差かも知れないけれど、僕の能力がきみを上回っていることは確かなようだ」

自信を持ってルーンを構える御堂が俺に狙いを定める。

「最後に僕の力を教えておくよ。覚醒した僕の特性は消滅。どんな魔術も僕の力の前では無力だ!」

なるほどな。

消滅、か。

それが事実なら、俺の魔術が力負けするのは当然か。

自らの能力を明らかにした御堂を見て、俺は笑みを浮かべてしまった。

「何がおかしい!?」

何が?

その答えは一つしかないだろう?

「最後と言ったからだ。」

まるですでに結果が出たような言い方だったからな。

その発言はまだ早すぎると思っただけだ。

「僕はきみの力を上回った。だからこの試合は僕の勝ちだ!」

御堂は俺を超えたと自信を持って宣言していた。

確かにそうかもしれない。

今のままでは御堂の勝利は揺るがないだろう。

だが俺は言ったはずだ。

「覚えていないか?俺は全力で戦うと言ったはずだ」

ルーンを構えて全力で攻め込もうとする御堂の姿を眺めながら、左手を突き出して見せる。

「もう、分かるな?」

「…くっ!」

俺の意図に気づいてくれたようだ。

僅かに戸惑う様子を見せた御堂に知らしめるために、
右手に持つルーンで二つの指輪を切り裂いてみせた。

『…パキィン…。』と小さな音を立てながら二つに割れて落ちる指輪。

試合場に落ちた指輪の4つのカケラを見つめる御堂に改めて宣告する。

「改めて忠告しておく。全力で立ち向かえ。封印を解除した俺の力は全てを塗り変える力がある」
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