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THE WORLD 作者:SEASONS

4月15日

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きっかけ

《サイド:天城総魔》

試合終了の合図が響き渡る中で、
俺は九条へと歩みを進めていく。

「あとはお前だけだ」

「くっ…」

俺を睨みつけながらも徐々に後退する九条だが、
この場において逃げられる場所などどこにもない。

「無事に帰れると思っていたわけではないだろう?」

「もちろん覚悟はしていました。ですが、ただで死ぬつもりはない!」

九条は美由紀に狙いを定めたようだ。

「せめて、この女だけでも…!」

決死の特攻を試みる。

護衛の剣を拾った九条が必死の形相で美由紀へと襲い掛かった。

「死ねっ!!!」

美由紀までの距離はホンの数歩だった。

だが…。

その距離は果てしなく遠い。

「させん!!」

美由紀を庇う宗一郎がその手にルーンを生み出して、九条の身体を貫いたからだ。

「ぐぅっ!?…か…はっ…!!」

宗一郎の槍に貫かれた九条はあっさりと沈んでしまう。

死の間際に美由紀に向けて伸ばした九条だったが、
その手は最後まで何も掴めなかった。

「くっ…。無念…」

最後まで残っていた九条も死んだ。

これでアストリア王国からの使者は全滅したことになる。

「終わったな」

くだらない茶番は終わったと思ったのだが、
宗一郎は小さく首を振っていた。

「いや、ここからが始まりだ」

多くの者達が頷いている。

「これから始まる戦争。これはそのきっかけに過ぎん。本当の戦いはここからだ」

惨劇と化した観戦席の一画で、
数多くの死体を眺めながらほぼ全ての魔術師が争いに向けて覚悟を決めていた。

翔子と優奈。

あの二人を除いて…。
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