挿絵表示切替ボタン
▼配色







▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる
THE WORLD 作者:SEASONS

4月15日

657/4820

心に空いた穴

《サイド:深海優奈》

午前11時を迎える頃に、
『コンコン』と部屋の扉が叩かれました。

「みゃ~♪」

音に反応して扉へと駆け寄るミルクは、
何度見ても意思を持って行動しているように思えます。

あくまでも『魔力の塊』のはずなのですが、
他の精霊とは何が違うのでしょうか?

謎です。

総魔さんがいれば教えてくれそうな気がするのですが…。

今ここに総魔さんはいません。

なので、私も先輩達も分からないままでした。

「みゃ~♪」

扉に向けてミルクが鳴き声をあげたことで、
沙織先輩が扉を開けてくれました。

「どうぞ」

「失礼します」

笑顔で出迎える沙織先輩の案内を受けて入ってきたのは昼食を運んできてくれた係員の方々です。

礼儀正しく室内に入ってくる係員の方達は、
手際よく料理をテーブルの上に並べ終えてから来た時と同じように静かに部屋を出て行きました。

「…飯か」

呟く北条先輩にいつものような元気はありません。

今まで感じたことのないような重苦しい雰囲気です。

総魔さんがいないというただそれだけのことで、
私達にとってとても大切なものを失ってしまったかのような
そんな寂しい気持ちが室内を埋め尽くしているのがわかります。

特に私と御堂先輩は目標としていた人だけに、
総魔さんがいなくなったという事実は心の中にぽっかりと穴が開くような思いでした。
+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。
↑ページトップへ