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THE WORLD 作者:SEASONS

4月15日

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賭け

《サイド:美袋翔子》

ふうぅ~。

ひと仕事終えたって感じかな?

そこそこの充実感があるわね。

やっぱり互角だった乃絵瑠を倒せた事実は大きいと思うわ。

気持ち的に、だけどね。

自分に自信が持てた気がするのよ。

これはあれよね。

真哉に勝った時よりも満足してる気がするわ。

格上でも格下でもない同格の相手を倒すっていうのは結構自信に繋がるものなのね~。

乃絵瑠に勝ったことで満足しながら皆の所に戻ってみると、
沙織と優奈ちゃんの二人が笑顔で出迎えてくれたのよ。

「お帰りなさい、翔子」

「お疲れ様です、先輩♪」

う~ん。

何度見ても癒されるわね~。

沙織の笑顔も嬉しいけど、
優奈ちゃんの笑顔もすっごく可愛いからよ。

二人とも完全に癒し系よね。

全力で抱きしめたくなるわ。

でもまあ、その前に確認はしておこうべきよね。

笑顔で迎えてくれた二人には心から感謝しつつも、
ひとまず龍馬に話しかけることにしたわ。

「で、次は誰が出るの?」

試合順を確認せずに離れたから聞いてみたのよ。

せっかく一勝したんだし、
できればこのまま勝ち続けて欲しいところなんだけど…。

「次は俺だ」

え?

龍馬が私の問い掛けに答えてくれる前に、
真哉が自分から歩み出てきちゃったわ。

次は真哉なの?

うわ~。

せっかく勝ったのに、次は負けそうな気がするわ。

「なんだか全力で不安なんだけど…」

「はあ?んだとぉ!?」

思わず言っちゃった言葉が聞こえたみたいね。

真哉は思いっきり表情を歪めてる。

「ったく、馬鹿にしやがって!」

馬鹿にしてるっていうか、
期待してないだけなんだけど…。

まあ、どっちも同じかな?

とりあえず。

どう見ても怒ってるわよね?

謝ったほうがいいのかな~?

それとももっと責めてみる?

どっちにしようか考えたところで、
必死に怒りを押さえ込んだ真哉は無理に微笑むような表情を見せてから大きな声で宣言してきたわ。

「絶対に勝つ!!」

うわぁ~。

激しく疑わしいわね。

全然、信じられないわ。

なんだかんだで大会での真哉の勝率ってギリギリ5割ってところよね?

まあ、勝率を言い出すと私もそんなに変わらないんだけど…。

真哉って龍馬や沙織に比べるといまいち活躍してないはずなのよ。

あえて言葉にはしないけどね。

その代わりに哀れみを込めた目で見つめてあげたわ。

「何だその目はっ!?」

私の視線に気づいたようね。

真哉は強気な態度で文句を言ってきたわ。

「俺が勝ったら頭を下げて謝れよ、翔子!!」

え~?

めんどくさいわね~。

「やだっ!」

「やだ、じゃねえぇぇっ!!」

あ~。

ったく、もう!

うるさいわね~。

っていうか、馬鹿じゃないの?

「だってそれ、私に何の特もないじゃない」

無駄にわめく真哉に、私は私の意見を述べてあげることにしたわ。

極々、冷静な意見でしょ?

「………。」

真哉も反論できなかったようで、一瞬だけ固まっていたわ。

そして…。

言わなくていいことを自分から言っちゃうのよ。

「なら、俺が負けたら一生翔子に逆らわないと約束してやる!」

「おっけ~♪♪」

真哉の提案に、ついつい速攻で反応してしまったわ。

これって好条件よね?

真哉が勝つか負けるかは正直どうでもいいけれど。

『勝っても謝るだけ』なのに『負けたら服従』なのよ?

こんな面白い話に乗らないわけがないわ。

それにこれ以上言い争ってもお互いに疲れるだけだしね。

ひとまず自分から窮地きゅうちに迷い込んで行く真哉を
最高の笑顔で送り出してあげることにしたわ。

「頑張ってね、真哉♪色んな意味で!!!」

「くそっ!最後の一言が全力で不愉快だが、今だけは聞き流してやる。まずは俺がどれだけ強いかってことを翔子に見せ付けてやるぜ!!」

はいはい。

まあ、一応、頑張ってみれば?

たぶん無理だとは思うけどね。

気合い十分なのはいいんだけど。

いまさら実力とか言われても、全然、期待できないのよね~。

個人的にはわりと本気で負けるんじゃないかな?って思ってるし。

…って、どうでもいい言い争いをしてる間に進行を進める係員の声が聞こえてきたわ。
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