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THE WORLD 作者:SEASONS

4月14日

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第2回戦、第2試合

「それでは試合を続行したいと思います!!第2回戦第2試合!ジェノス魔導学園、常盤沙織!デルベスタ多国籍学園、マリア・パラス!試合場へお願いします!!!」

係員の合図を受けて試合場へ向かう沙織だけど、
対戦相手は同じく大賢者のマリア・パラスだった。

互いの学園を代表する最強の魔術師同士の戦いになる。

この二人が試合を行うのは3回目だけど、
以前までは全くの互角だったからどういう展開になるのかなんて予想出来ない。

さすがの沙織も新たな力に目覚めたばかりで強くなれるわけでもないし、
そもそも治療に特化しかけている現状では成長しても攻撃力は変わらないから
確実に有利になったとは言いにくいだろうね。

それに対戦相手のマリアさんだって何らかの成長はしているだろうから、
今の沙織でも余裕は見せられないと思う。

試合場で向かい合った二人は互いに一礼してから話し始めたようだ。

先に話し掛けてきたのは、マリアさんからだった。

「こうして向かい合うのは3回目ね」

「ええ、そうね」

「どちらが大賢者として上なのか。ちゃんとはっきりさせてみたいと思っていたから、私にとっては望むべき対戦なんだけど、沙織としてはどうかしら?」

「う~ん。そこまで考えたことがないから分からないわ」

「あら、そうなの?私は結構考えてるわよ。どこの学園の大賢者が本当の意味での『最強の魔術師』なのかな~ってね」

マリアさんの言葉を聞いた沙織は首を傾げているようだ。

だけどそれは興味がないというよりも、
すでに答えが出ているから考える意味がないという感じかも知れない。

マリアさんはまだ何も知らないだろうけど、
僕や沙織以上の魔術師がすぐ傍にいるからね。

「魔術の『数』だけが強さだとは思わないわ」

「それも強さの証の一つであることは間違いないわよ。少なくとも起こせる奇跡は多いに越したことはないでしょう?」

魔術を奇跡だと彼女は表現した。

確かに僕達の使う魔術は奇跡と言えるのかもしれないね。

あらゆる傷を治療して、
あらゆる破壊を行える。

善と悪を兼ね備えた異能力。

何故、魔術という力が存在して、
何故、僕達が使う事が出来るのか?

それは誰にも分からない。

だけど僕達は力を持っていて数々の『奇跡』を起こすことが出来る。

その事実は偽りのない真実だ。

「より多くの奇跡を起こせる魔術師こそが本当の意味での大賢者だと私は思ってるの。そういう意味では上矢遥さんは強敵だと思うわ。まあ、魔術にこだわってルーンに見向きもしないのはどうかと思うけどね。…って、あ~、でも、別に同意してほしいわけじゃないから聞き流してくれても良いわよ」

無理に自分の意見を押し付けるつもりはないようだね。

否定されても構わないという態度のマリアさんは試合前の会話を終えたようだった。

「………。」

中途半端に会話が終わったことで首を傾げる沙織は困惑してる感じかな?

結局、マリアさんが何を伝えたかったのか分からないからね。

だけど戦う意志はピーターと同等かそれ以上に思える。

『勝つこと』への執着を示す彼女の意志は侮れないと思うよ。

…だけど…。

今は沙織の意志も気迫に満ちていた。

「私は称号に興味はないから誰が大賢者でも構わないわ。でもね。試合に負けるつもりはないわ。私は勝って彼に示さなければいけないの。私の実力というものを、ね」

僕や翔子だけじゃないようだ。

沙織も彼に追いつこうとしているのがわかる発言だったからね。
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