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THE WORLD 作者:SEASONS

4月14日

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総魔の動揺

《サイド:深海優奈》

………。

どうしてでしょうか?

なんとなく、いつもと違う雰囲気を感じてしまいました。

総魔さんの雰囲気がいつもと違うんです。

いつも感情を見せない総魔さんの表情が、
はっきりと変わったようなそんな気がしたんです。

一瞬のことでしたので見間違いかもとも思いましたが、
それでも何かに対して戸惑っているようなそんな雰囲気を感じます。

その理由がどうしてなのかは分かりませんが、
総魔さんが変化を見せたのは『あの人』が姿を見せてからだと思います。

お知り合いなのでしょうか?

少し気になったので、
前代表の米倉宗一郎さんに視線を向けてみました。

米倉さんは理事長さんのお父さんだそうです。

さすがの私も国の代表の名前を知らないほど馬鹿ではありませんので、
理事長さんと前代表の米倉宗一郎さんの名前くらいは知っています。

…と言っても。

名前くらいしか知りませんし。

直接お話したことなんて一度もありませんが、
理事長が跡を継ぐ前までは米倉さんがジェノスの知事で学園の理事長をしていたそうです。

その辺りの世代交代は悠理ちゃんから聞いているので一般的な知識はあると思います。

ですが共和国出身ではないらしい総魔さんは、
米倉さんのことをどの程度知っているのでしょうか?

私には何もわかりませんが、
簡単な挨拶を終えてから壇上を下りようとしている米倉さんは
総魔さんに気付いていないようですね。

それでも総魔さんはずっと米倉さんの姿を視線で追っています。

やっぱりお知り合いなのでしょうか?

ですが、そうだとしたら驚くようなことではないと思います。

なので、もしかしたら総魔さんは米倉さんのことを何も知らなかったのではないでしょうか?

だから米倉さんを見て驚いたのではないでしょうか?

あくまでも推測なので、実際にどうなのかはわかりません。

こういう時はどうするのが良いのでしょうか?

聞いてみてもいいんでしょうか?

聞いても答えてもらえない可能性が高い気がしますが、
聞かない限り答えてもらえない気もします。

「総魔さん?」

話し掛ける私に、総魔さんはゆっくりと振り返りました。

「どうした?」

「あ、いえ、その、どうかしたのかな?って思いまして…」

どう表現して良いか分からずに言葉に迷う私を見た総魔さんは何故か微笑んでくれました。

「気にするな。大したことではない」

総魔さんは気にするなと言いました。

ですが、今まで一度も見せたことのない動揺を私は見てしまったんです。

気にするなと言われても、
気にしないなんて出来ません。

もっと話を聞きたいと思ってしまうんです。

ただ、そうは思っても上手く話し掛けられません。

「総魔さん…」

「問題ない」

私から視線を逸らす総魔さんの視線は…米倉さんを探しているように見えました。
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