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THE WORLD 作者:SEASONS

4月13日

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グランパレス

次にどこに向かうのか?

僕達は一通り知ってるけれど、
彼と深海さんはまだ何も知らないだろね。

僕から説明してあげてもいいんだけど。

彼は興味なさそうだし、
深海さんは周囲の光景に目を向けるのに忙しそうだ。

初めてくる場所だから色々と気になるんだろうね。

これからどこに向かうのかよりも、
目に見える範囲にあるモノが何なのかを翔子や沙織に尋ねていた。

そんな深海さんに翔子も沙織も笑顔で対応している。

この状況でわざわざ割って入る必要はないだろうね。

しばらくはこのままでいいんじゃないかな?

そんなふうに考えている間にも先導してくれる理事長は、
僕も見覚えのある道をのんびりと進んでいる。

普段ならさっさと移動するところだけど、
楽しそうな雰囲気の深海さんに気を使ってるのかな?

いつもと違って、ゆっくり目的地に向かっているように思えた。

それでも、前に進んでいるからには当然、目的地についてしまうことになる。

グランパレス3階の一画。

毎月訪れている部屋に今回も到着した。

「ここが大会中の宿泊施設になるわ」

理事長に案内された場所は、
全32校の学園の生徒が集まる学生区画の一室だ。

周囲には他の学園の生徒が利用する部屋が並んでいる。

「とりあえずジェノスは緑色の扉って覚えておいてくれればいいからね~」

扉を開いた理事長に続いて細い通路を進んだ先には大きな応接間が広がっている。

僕としては2年近く通っている場所だけど、
初めて来た深海さんは感動しているようだ。

「すっごく広いです!」

正面の窓に駆け寄った深海さんの眼前には、
全ての試合場を一望できる広大な景色が広がっている。

O型に建てられたグランパレスは試合場が内側にあるからね。

1階は主に控室や倉庫や各種施設。

そして各施設を繋ぐ広大な通路が広がっている。

2階は基本的に観客席だけが解放されていて、
それ以外の場所は軍の管理区画のために立入禁止となっている。

3階は主に宿泊施設だね。

僕達の部屋は3階の右側の中央になる。

単純に右側を生徒区画。

左側を一般区画として区切られていて、
この窓から眼下の試合場を一望することが出来るんだ。

「それじゃあ、夕食の手続きをして来るけど、あとのことは分かるわよね?」

「はい。大丈夫です」

理事長の質問に、沙織が代表して答えていた。

「そう。じゃあ、私は行くけど、くれぐれも問題を起こさないように気を付けてね」

最後に一声かけてから、理事長は部屋を出て行った。
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