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THE WORLD 作者:SEASONS

4月11日

480/4820

翔子のために

《サイド:美袋翔子》

…で。

流されるままたどり着いちゃった試合場Dー5。

ついさっき真哉と試合をした試合場の隣なんだけど。

今回はここで沙織と試合をすることになったわ。

「本当にやるの?」

「ええ」

勝っても負けても嬉しくない気がするんだけど。

沙織は笑顔を浮かべたまま頷いてた。

「その方が翔子にとっては都合が良いでしょう?」

ん?

私にとって都合がいい?

どういう意味なのかな?

「今よりも強くなる為に。そして成長して彼に追いつく為に。少しでも試合を続けることが翔子の為だと思うのよ」

あ~。

なるほどね。

私の為だって沙織は言ってくれたわ。

確かに総魔に追いつく為には強くならなきゃいけないと思う。

今でも十分成長したとは思うけれど、総魔はもっと成長してるはずだからよ。

私達の差は縮まってなんかいないと思う。

だから足を止めてる暇はないの。

それは実感してるわ。

だから、かな?

沙織は私のことを考えて、試合を決意してくれたみたい。

だとしたら。

もう何も言わないわ。

ただまっすぐに沙織を見つめてみる。

「やるからには勝つつもりで行くわよ!」

「ええ。そうでなければ試合をする意味がないわ」

まあ、ね。

お互いに気を遣うだけの試合なんて、
最初からやらないほうがマシよね。

「じゃあ、行くわよ!」

「ええ」

向かい合う私と沙織。

その間に龍馬が割り込んできたわ。

「今回は僕が審判をするよ」

試合場の中央に立った龍馬が右手を高くかかげる。

「準備は良いね?」

ん~。

あまり良くないけどね。

嫌だとは言えないわ。

「ここまで来たらやるだけよ」

「ふふっ。そうね」

気合充分な私と微笑む沙織を見て、龍馬が試合開始を宣言したわ。
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