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THE WORLD 作者:SEASONS

4月10日

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運動

そして20分後。

真哉に連れられた僕は第1検定試験会場にたどり着いた。

受付に向かう真哉に並んで、
これからどうするのかを尋ねてみる。

「それで?僕はどうすればいいんだ?」

尋ねてみたことで、真哉は楽しそうに微笑みながら答えた。

「決まってるだろ?俺と試合をするんだよ」

………。

………。

………。

「…はぁっ?」

一瞬何を言われたのか分からなかった。

「驚いてないでさっさと行くぞ」

問答無用で手続きを進める真哉は僕が反論する前に手続きを終えてしまったようだ。

「よし!試合場に行くか!」

「ま、待ってくれ!真哉っ!!」

「ん?なんだ?」

不思議そうに僕を見つめる真哉に、
僕の疑問は全く通じていないようだね。

「さっき、運動って言わなかったか?」

「ああ、言ったな。それがどうかしたか?」

「どうかしたかじゃなくて、それがどうして真哉との試合になるんだ!?」

「俺がやりたいからに決まってるだろ?」

「なっ!?最初からそのつもりだったのか!?」

「何を今更。当然だろ?」

「聞いてなかったんだけど!?」

「そうだったか?まあ、細かいことはどうでもいいじゃねえか」

細かいのか…な?

大きな疑問を感じる僕だけど、真哉は真剣な表情で話を続ける。

「知りたいんだよ」

知りたい?

真哉が?

「何を?」

僕が質問するよりも先に答えてくれた。

「龍馬。俺がいない間に、お前がどれだけ強くなったのかを知りたいんだよ。お前が新たに手に入れた力がどれほどのものなのか?ってな。そしてそれが天城総魔に匹敵するものなのかどうか。それが知りたい」

………。

真哉は言った。

僕の力が彼に通用するものなのかどうかを知りたいと。

確かに僕の力と彼の力を比較できるのは真哉だけかもしれない。

他の誰でもなくて。

真哉だからこそ見極めることが出来るのかもしれない。

彼の実力を経験している真哉だからこそそれは判断出来るはずだ。

「どうしても嫌だってんなら無理にとは言わねえが、やって損はないはずだぜ?」

真剣な表情の真哉は本気で僕と彼を比較するつもりなのかも知れないね。

「どうだ?やるのか?やらないのか?」

問いかけられたことで、僕はしっかりと頷いた。

「わかった。試合をしよう」

「おーけー!それでいい!」

笑顔に戻った真哉が試合場に向かって歩きだす。

その後ろ姿を眺めながら、
僕は気持ちを切り替える為に一度だけ大きく深呼吸をした。

そして真哉の背中を見つめながら、僕も試合場へと歩きだしたんだ。
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