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THE WORLD 作者:SEASONS

4月10日

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息抜き

「みんなはどうするの?」

それぞれの意見を尋ねてみると。

「私と悠理ちゃんは、もう一度図書室に行こうと思ってます」

真っ先に優奈ちゃんが答えてくれたわ。

「順調に進んでる?」

進行状況を聞いてみると、二人は苦笑いを浮かべてた。

「あんまり、です」

…でしょうね。

何となく答えを聞く前から予想できたわ。

渇いた笑い声をあげる悠理ちゃんの表情を見れば、
勉強の進み具合が良くないことがありありと見て取れるからよ。

だから、かな?

沙織が優奈ちゃん達に歩み寄ったわ。

「だったら、私が教えてあげましょうか?」

沙織らしい提案よね。

私も沙織には何度もお世話になってるから、いい考えだと思う。

「今日はもう予定がないから、夕方までなら付き合えるわ」

「「いいんですか!?」」

声を重ねながら、嬉しそうに瞳を輝かせる二人に沙織は優しく微笑んでる。

「ええ、私でよければ」

「「お願いします!」」

再び重なり合う二人の声。

喜ぶ二人は微笑ましく思うけどね。

念の為に沙織に耳打ちしてみることにしたわ。

「研究は良いの?」

「ええ。今日はもう片付けて来たから大丈夫よ。それに、たまには息抜きもしないとね。考えてばかりいても進展はしないから」

あ~、まあね~。

息抜きも大事よね。

少しくらい休んだほうが精神的には良いと思うわ。

「今日は図書室に行ってくるわ」

「うん。またあとでね~」

「ええ」

沙織は優奈ちゃんと悠理ちゃんを引き連れて図書室へと向かって行ったわね。

そんな3人を食堂の前で見送ったあとで、総魔が一人で歩き出しちゃう。

「また会おう」

特に返事を聞く気もないまま、総魔は寮に帰って行ったわ。

その結果。

あとに残されたのは私と龍馬と真哉だけになったのよ。

「急に人数が減ったわね」

龍馬と真哉に話しかけてみると、
私の視線を感じた龍馬が口を開いたわ。

「僕はまだ仕事があるから特風会に戻るよ。まあ、その前に行かなければいけない所もあるけどね」

ん?

行かなければいけない所?

気になる言い方ね。

「何か予定でもあるの?」

「ああ、いつものことだよ」

龍馬は曖昧に答えたわ。

だけどね。

詳しい内容は口にしなかったけど、
龍馬がこんな言い方をする時は特風としての仕事が関わってるはずなのよ。

それなりに付き合いが長いから分かるわ。

こういう状況で龍馬達がとる行動は大体一つだからよ。

「また『処分』?」

「ああ。ついさっき仕事が増えてね。早めに手を打っておかないと、後々面倒だからね」

仕事ね~。

詳しい事情は知らないけれど、
龍馬も私に背中を向けてから歩きだす。

そのあとすぐに真哉も歩きだしたわ。

「しょうがねえ。俺も行くか」

真哉は龍馬と一緒に行くようね。

「じゃあな、翔子!」

私の返事も聞かずに、
二人はどこかに行っちゃったわ。

う~ん。

あっさりと置き去りにされちゃったけど、
無理に追いかけるつもりはないわ。

いちいち確認しなくても、
これから何が起きるのかなんて察しがつくからよ。

その『対象』が誰かまでは分からないけどね。

特風の判断で下される処分なのは間違いないはずよ。

どういう理由があるのかも知らないけど、
学園の規律を守らない生徒にはそれ相応の処分が下されることになるの。

この場合。

退学程度で済めばまだいいほうよ。

だけどそうじゃない場合は、
ちょっぴり可哀相なことになるでしょうね。

話し合いに応じるなら停学か退学。

応じない場合は…まあ、物理的な強制退去ね。

こうなるともう安全は保証されないわ。

どういった処分を受けるのかは、
本人が体で経験することになるでしょうね。

最終的に龍馬と真哉がどういう判断を下すのかは、相手の行動次第だけど。

ひとまず私には関係のない話よ。

私は私でやるたいことがあるしね。

だから気持ちを切り替えて、検定会場に向かって歩くことにしたわ。

今日の目的はただ一つ。

ルーンを使いこなせるようになること!

ただ、それだけなのよ。
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