挿絵表示切替ボタン
▼配色







▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる
THE WORLD 作者:SEASONS

4月9日

400/4820

くだらない理由

《サイド:美袋翔子》

ふ~ん。

なるほどね~。

近藤家の落ちこぼれ、ね。

それが理事長の言ってた『噂話』ってわけね。

悠理ちゃんの話を聞いたことで、
おおよその内容は理解出来たと思うわ。

家族から見放されて、
家を追い出されてもまだ『近藤家』という名前の呪縛からは逃れられない。

そんな『永遠の絶望』が悠理ちゃんを悲しませている理由なわけね。

一度生まれてしまった以上は決して変える事の出来ない現実で、
両親から受け継ぐ血筋だけは絶対に変えられないわ。

だけどね?

私は思う。

近藤の血にどれ程の価値があるの?ってね。

魔術師としての『才能』は決して血筋で決まるものじゃないはずなのよ。

そもそも魔術師の子供だからって魔術師が生まれてくるとは限らないし。

どんな才能があるのかなんて、そんな簡単に分かることじゃないわ。

それに、そもそも才能って何なの?

何を基準にして落ちこぼれって判断してるの?

近藤家がどれほどすごい人達なのかしらないけど、その才能で総魔に勝てるの?

ううん。

総魔じゃなくてもいいわ。

私や龍馬に勝てるの?

魔術師としての才能ってそういうことよね?

どちらが上か、ってことでしょ?

だとしたら近藤家の実力って何?

どの程度のものなの?

本来守るべき家族を切り捨ててまで見栄を張るものなの?

私には到底理解できないわ。

悠理ちゃんの『価値』は…

悠理ちゃんの『存在』は…

そんなくだらないことで決めて良いはずがないからよ。

魔術師としての才能がないからなんて、そんなくだらない理由で。

家族が。

誰よりも近くにいるはずの家族が悠理ちゃんを傷付けて良いはずがないわ!!

そんなの間違ってるっ!!

悠理ちゃんは落ちこぼれなんかじゃないわ!

例え弱くて成績が低くても、
そんなことで落ちこぼれなんて言っていいはずがないのよ!!

もしもそんなことを認めてしまったら、
学園にいるほとんどの生徒が落ちこぼれってことになるからよ。

それを学園の経営者が口にしていいはずがないわよね?

そんなの絶対に間違ってるわ!!
+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。
↑ページトップへ